突如スマホに映った訃報に言葉を失った。
元日本バンタム級王者西村貴晴さん逝去。
自分の永い観戦歴の中でも思い出に残る選手の一人。
丸尾忠戦のパフォーマンスに驚き、彼が今里光男へ挑んだ試合を後楽園ホールで観戦。
才気あふれる見事な内容で強打王者を倒し戴冠。
当時西村さんは若干23歳。
激しい試合の反面、インタビューでは実に穏やか且つ控えめな態度。
いっぺんにファンとなった。
興奮冷めやらぬ自分は後楽園ホールから高田馬場にあった当時の彼女宅へランニングでかけつけ、その素晴らしさを報告。
試合後のボクシングマガジンのインタビューや日本テレビの放送で、仕事はコンピュータ関連。
当日のガウンに仲間が手作りのワッペンを貼ったエピソード。
また当日長崎から観戦に訪れていたお父様は剣道の高段者と知る。
あの試合後インタビュー態度はお父様からの教えだったのだろう。
当時世界バンタム級のレベルは途方もなく高く、先輩村田英次郎も届かなかったが、自分は何とか世界戦へたどり着く西村さんを期待した。
しかし初防衛戦、敵地大阪で杉本光一に敗れるとあっさりと引退(24歳)。
我々の前から姿を消した。
金子ジムは柔軟体操など一から育て上げたのに・・とその才能を惜しんでいた。
訃報を伝えるニュースで西村さんはコンピュータ関連の仕事を継続。
家族を持ち、大好きな海がある沖縄で人生を終えたことを知った。
穏やかで優しい西村さん。さぞかし幸せな家族生活を送っていたことでしょう。
まだ64歳。
自分の中では西村さんは躍動感あふれる24歳のままだ。
ショックというか悲しい。
自分の若き思い出のボクサーがいなくなるのは本当に辛い。
西村さん。本当に今里戦で勇気をもらいました。
ありがとうございます。
常にあの試合のことは頭の中においています。これからも変わりません。
心よりご冥福をお祈りいたします。
悲しいです。


