その高額「賞金」で驚きと共に懐疑的な目で見られていたマッチルーム主催の「プライズファイター」が残念ながら頓挫。 

 

例のプロデューサー就任で失敗決定的の予感は有ったが、現実となるとやはり辛いな。 

同トーナメントにエントリーしていた国本陸(六藤)所属ジム会長(枝川氏)が 記者会見で窮状を訴え、金額保証をも要求していたがなかなか難しい。 

 

動くとすれば外国選手が同様の訴えを海外司法へ訴えた時か・・・。 

 

結果論でなくやはり海外選手主体の興行は、我が国では苦しい。

 

天才二人(ユーリやリナレス)でさえスターにはなれなかった。 

 

海外から見ると「モンスター井上」で活況を呈している夢の国に映るが、現状、大会場チケット完売は井上尚弥興行のみに限られる。 

 

マッチルームが同トーナメント開催を帝拳に問い合わせた際に帝拳側は「難しいよ」と伝えていたが敢行し、撃沈した。 

 

残念ながら未だ我が国に本当の意味でのスポーツ文化は根付いていない。 

 

契機となるのは、我が国のカジノIRオープンと共に海外選手同士のビッグマッチが国内開催された時位か。 

 

先日のTBPのカシメロ騒動、3150FIGHTのゴタゴタとやはり新興プロモーターは苦戦する。 

 

持続的発展の為、帝拳、大橋に続くプロモーター誕生が業界のテーマなのだが、やはり大手の安定性は段違い。

 

コロナ禍の無観客興行やゴロフキンVS村田の長スパン成立など帝拳以外どこも出来ない。

 

仮にカシメロが帝拳興行に出ていたら、怖くて体重オーバーなど無かったと思われる。 

 

国内世界戦は帝拳の寡占状態だが、他が出来ないので当然の現象だ。 

 

その昔は他業界で成功した「成金」が世界戦開催をしたり、実質個人がドン・キングと直接交渉などいう時代も有ったが、今ではあり得ない。 

 

相場アップの悪影響の末、大きな借金を背負い失敗するだけだ。 

 

帝拳も大橋も後継者育成がテーマとなる時を迎える。是非有能な人財へのバトンタッチが行われることを願う。 

 

 

ボクシング・ビート最新号(2024年11月号) 

 

表紙は中谷潤人VSペッチ・ソーチッパタナ&堤聖也VS井上拓真 

堤は待望の表紙に「念願の表紙!! またひとつ夢が叶いました!! 絶対買います」とポスト。 

 

【有明7大世界戦+那須川天心】 

このレポートの物量により発売は21日に。それでも流石ビート。仕事が速い。 

 

【矢吹正道VSシベナティ・ノンティンガ】 

3日間の8大世界戦の中でも出色の出来だった矢吹。 

 

岩田翔吉からのラブコールは「今戦えば日本タイトルの様になってしまう」 

 

確かに時期尚早。お互いの価値を高めて機運を盛り上げないと・・・。残念ながら時間軸が交わらないな。 

 

【デュボアVSジョシュア、ベテルビエフVSビボル、カネロVSベルランガ】 

これらのビッグファイトもカラー頁 

 

【飯田覚士対談リカルドロペス】 

大橋秀行とのイベントで来日したロペスこのページだけでも今月号を買う価値が有る。 

 

ロペスのスパー相手がもう凄すぎる。防御技術が向上するわけだ。 

 

【誌上博物館】 

袴田巌さんの獲得したトロフィー、当時のポスター、WBC名誉王者ベルト 

 

ありがとうビート。この日を待っていた。 

 

【元気ですか!?あのボクサーは今】 

門田新一。実はハワイでロドルフォ・ゴンサレスへの世界挑戦の話が有ったらしいが、国内挑戦に拘った三迫ジム(スター選手の門田だけに当然だ)

 

結局あのセルバンテスに挑み惨敗。 

 

ただ間違いなく日本拳闘史に残る強打者。氏の映像は今観ても実に面白い。 

 

【アマの新団体WB会長&仲間日連会長対談】 

とにかく五輪競技存続に向けて出せる知恵は全てだそう。 

今年3月末にセバスチャン・フンドラとの対戦で不運な判定負け(相手ヒジによる大出血)でキャリア初の敗戦を喫したティム・チュー(豪州)

 

IBF世界スーパーウェルター級王者バフラム・ムルタザリエフ(ロシア)の王座へ挑む再起戦を行った。 

 

豪州のヒーロー、チューだがこの一戦は米国オーランドで行われた。※ムルタザリエフは米国リング拠点。 

 

1R、開始からチューは例のハイガードで相手をよく見てプレッシャーをかける。 

 

実に強気の正面突破だが、ムルタザリエフの左もうるさい。 

 

チューはワンツーから左ボディーの得意コンビ放ち、パンチの切れは悪くない。 

 

バッティングでややチューの前進が止まったが、表情には出さずに再開。 

 

もう少し身体を振りたいとも感じるが、ブロッキング勘は悪くはない。 

 

10-9チュー 

 

2R、ムルタザリエフは左を良く出すので、右の照準が有っている。 

 

チューのパンチへ同時にパンチを合わせてくる。対しチューも強気で応じる。 

 

ここでムルタザリエフの左フックがカウンターで炸裂。 

 

タフなチューが痛烈なダウンを喫する。 

 

再開直後はクリンチに逃れたチューだが、右打ち下ろし、アッパーと倒しに来たムルタザリエフと強気で打ち合ってしまうチュー。 

右→左パンチを食らいこの回2度目のダウン。 

 

獰猛に襲いかかるムルタザリエフと打ち合うしか術がないチュー。 

 

右アッパーで王者をたじろがすシーンも見せたが、最終的にはこの回3度目のダウンを喫する(王者は右→左の攻撃パターン連発から最後は右打ち下ろし) 

 

再開後即ゴングで追撃打を食らう事はなかったが、止めても良いシーン(IBFはフリーノックダウン) 

 

10-7ムルタザリエフ 

 

3R、ゴングが鳴ったがドクターがリングに入りチューをチェック(止めるべきだと思う)。 

 

ムルタザリエフも無理に攻めずに遠慮すら感じさせるスタイルだったが、前へ出るチューに左フックカウンターが当たり、チューが倒れる。 

 

これも痛烈なシーンだったが、何と主審は続行。 

 

再開後も右が当たり大きくバランス崩すが、それでも止めない主審。 

 

チュー陣営から「タオル投入」でようやく惨劇にストップが入った。 

 

まさかスーパースター候補チューがこのような形で敗れるとは想像もつかなかった。 

結果論だが自身の頑強さとパワーに自信を持ち、防御面を疎かに対峙してしまった。 

 

アップライトはチューのスタイルだが、もう少し身体を振り、サイドからの攻撃に徹するべきだった。 

 

勝者バフラム・ムルタザリエフはこれで23勝(17KO)と依然無敗。 

 

決して派手さはないのだが、頑強な身体に堅実な攻防技術が有り負け難い選手。 

 

但し群雄割拠の同クラスで抜きんでる力とスター性には欠ける。 

 

敗者チューの肉体的精神的ダメージが心配。 

スター選手忖度でストップが遅くなるのも理解できなくもないが、実に危険なレフェリングだった。