帝拳ジムで70年間余りマネージャーを務めた文字通りのゴッドマザー・長野ハルさんが逝去。 

 

生涯現役99歳の正に大往生だが、やはり寂しさがつのる。 

 

長野さんと言うとやはり思い出すのは大場政夫。 

二回り(24歳)上の長野さんの事を「お姉さん」と慕っていた大場。 

 

大場が夭折の際、「楽しいことを何も経験せずに亡くなるなんて」と悲観にくれた長野さん。 

 

数多くの世界王者、各王者誕生を目の当たりにしても常に大場の事が頭に有ったと思う。 

 

40年ほど前、帝拳ジムで公開スパーが有る時に長野さんのご厚意で数回見学させて頂いたことがある。 

 

近年はチケット購入で直接やり取りをすることは無かったが、長野さんの事は興行の入場口やリングサイドでお見かけしていた。 

 

寂しいことに間違いはないが、99歳。すべてを拳闘にささげ、大往生。正に天晴な人生でした。 

 

天国で大場政夫さんと再会している事でしょう。 

 

長野ハルさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。 

 

大晦日、元世界王者に完勝した堤駿斗。 

 

歴戦の勇レネ・アルバラードへのリスペクトを感じさせる理詰め戦法だったが、現地では少し物足りなさも感じた。 

 

それは若武者らしいがむしゃらさ。 

 

我々は過去グレートへとのし上がった戦士たちの出世試合を目撃(または語り継がれて)来た。 

 

具志堅VSゴメス・キー(郡司さん位しか現認していない) 

 

辰吉VS岡部 

 

両試合ともリミッターを外した若武者の雄姿があった。 

 

ゆえにこの両試合は伝説となっている。 

 

堤駿斗。 

 

アマ時代から彼の高次元のボクシングに魅了され、彼がプロ入りした際にアフター井上。 

 

これで10年間は日本拳闘界は延命できると確信している。 

 

ただその期待が大きいだけに大晦日の試合に物申したくなる。 

 

前半で両者の力量には差があった。 

 

確かにアルバラードはタフでキャリアも有り、後半強い選手。 

 

慎重に削りたくなる気持ちも解かるが、途中スパークすればもっと早く倒せただろう。 

 

我々は若武者のその姿を求めている。 

 

あんな若年寄の試合運びはもっと先のキャリアで見せるべき。 

 

試合後のコメント 

 

「削り続けるのが堤の持ち味と井岡さんのアドバイスが有り、(自身も)「冷静な奴が一番強いという事をプロに入り思い知らされた」 

 

それはそうだが、我々はこの心持で長期防衛する王者をヒーローとすることは無い。 

 

若き日の井岡は良いパンチを決め相手が効いた際にステップバッグし、解説をしていた先輩王者からブーイングを浴びた。 

 

井岡は偉大だが、終ぞヒーロにはなれずに選手生活を終えつつある。 

 

堤がそれを求めるなら仕方ないが、彼のスペックを知る拳闘支持者にとり寂しさを感じる。 

 

同時代同階級に「太く短く」と勝負をかける力石政法がいる。 

 

恐らく堤は力石以上に実績を残すだろうが、ファンの心に残るのは力石であることは明白だ。 

 

今年超攻撃的な弟も志成ジムからプロ入りする。 

いつか本気の堤駿斗が観てみたい。 

2025年2月24日(振替休日)有明アリーナ興行が発表された。 

 

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 

中谷潤人(M.T)VSダビド・クエジャル(メキシコ) 

 

WBA世界バンタム級タイトルマッチ 

堤聖也(角海老宝石)VS比嘉大吾(志成)Ⅱ 

 

那須川天心(帝拳)VSジェイソン・モロニー(豪州) 

 

3カード共に注目の値する対決。 

 

中谷は6位相手とは言え、無敗のメキシカン。 

 

新たなる激闘王堤は初防衛戦に比嘉を迎え、またも激闘の予感。 

裏メインとも言うべきカードは、那須川が前世界王者ジェイソン・モロニーとの対戦。 

 

地力の有る前世界王者モロニーはプロ入り6戦目で選択する相手ではない。 

 

構図的には那須川が挑む「冒険マッチ」 

 

帝拳は相当自信が有るのだろうが、果たして! 

 

WBC&WBAバンタム級王者の共演。 

 

その先には当然統一戦。 

 

実に興味深い興行となった。 

 

全体的に気弱になっている日本拳闘界。 

 

是非念入りな工程で無事に開催されることを願う。