早くも年間最高試合決定と言いたくなる激闘だった 

 

堤聖也VS比嘉大吾Ⅱ 

あの夜は正にバンタムナイトだったが、二人がMVP! 

 

世界に配信され海外ファンにも刺さる素晴らしいドラマだった。 

 

両者とも今は心身共の疲れを癒して欲しいが、 

 

今後は? 

 

王者堤聖也。

 

次戦は前王者井上拓真との再戦?それとも不可解に誕生したWBA世界バンタム級暫定王者アントニオ・バルガス(米国)との「統一戦」 

 

なかなかモチベが上がらない対戦だ。 

 

練習段階から上げていき本番で爆発させることが出来るのが堤の強みだが、燃え尽き症候群が心配だ。 

 

大橋陣営はオプション行使で井上拓真のリベンジ戦を早々にセットすると思われる。 

 

初戦は鬼神がかった堤の番狂わせ的勝利。 

 

万全の態勢で臨んで来る井上拓真はどう考えても難敵だ。 

 

現代の激闘王堤聖也。 

 

角海老の世界王者として初めて王座防衛に成功したが、その熱い戦いは「太く短い」拳闘人生を暗示している。 

 

仮に厳しい結果になろうとも最後まで肉薄する熱い戦いを繰り広げる事だろう。 

 

一方あと一歩で大魚を逃した比嘉大吾。 

 

やはり仕上げてきた時の比嘉は間違いなく世界レベルの力がある事を証明した。 

 

派手な強打だけでなく堤戦は非常に効果的な左ジャブを駆使し、前半を押えた。 

 

例の9Rに奪い返されたダウンを契機に10~12Rを失い引き分けに終わったが、あのスコアや動画を観てどう感じるだろう。 

 

個人的にはグローブを吊るすべきかな?と思うが、もう一度野木トレーナーと共に立ち上がる可能性も残されていると感じる。 

 

このままバンタム王座に届かぬまま辞めると将来後悔するかもだが、同時に健康な身体のまま引退したことに安堵する比嘉(=第二の人生で成功)であって欲しいものだ。 

古代ローマ五輪の時代から存続しているボクシング競技だが、近年は五輪競技から除外の危機に陥っている。 

 

前統括団体IBAのガバナンス、倫理面での問題が露呈していたのが原因。 

 

IOCはIBAの統括団体としての資格を取り消し、ロス五輪ボクシング競技存続の為には、新統括団体設立の条件を付けた。 

 

2023年米国などが中心となり、WB(ワールドボクシング)が設立された。 

 

昨年9月我が国も加盟。 

 

そのWBがこの度IOCに暫定承認された。 

 

もう朗報以外の何物でもない。 

 

世界的に見ても五輪競技か否かでは、競技人口に大きな影響が有る。 

 

ひいてはプロの世界でも「人材不足」として表れてしまうだろう。 

 

まずは一安心だが、まだ一抹の不安が残る。 

 

是非WBには透明性且つ一般に伝わりやすいルール作りを求めたい。 

 

ところで2013年からIOC会長を務めてきたトーマス・バッハ氏が任期満了により退任。 

 

会長選には日本の渡辺守成氏(国際体操連盟会長)も立候補。 

 

流石に・・・だろうが、立候補する事には大きな意義が有る。 

ロス五輪ボクシング。頼むぞ!岡澤セオン、原田周大 

米国ニューヨーク州 バークレイズセンターに満員(19250名)の観衆を集めて行われた 

 

【WBA世界ライト級タイトルマッチ ジャーボンテイ・デービス(米国)VSラモント・ローチ(米国)】 

 

掛け率20-1が表すように1階級下王者ローチとの対戦は、自分もミスマッチと思っていた。 

 

1R、例の如くデービスは初回は手を出さずに無駄打ちしない。 

 

ローチも手数少ないが、振り分けではローチへ。 

 

10-9ローチ 

 

2R、デービス身体の動きを増すが、左を合わせる位。 

ワンツーを上下に放ちポイント奪う。 

 

10-9デービス 

 

3R、デービスは相手の左へ右を合わせる。 

一瞬の素早い動きにフェイント交え、ゆったりと回る。 

相手パンチに左を合わせ、左ボディーを入れる。 

ガードの硬いローチへ左下を入れるデービス。 

 

10-9デービス 

 

4R、ローチもハイガードからプレッシャーかけるが、デービスの脚が早く左右へ動かれる。 

見合うとデービスの速い左が飛んでくる。 

 

ローチも浅いながらも速いパンチ入れる。 

 

10-9デービス 

 

5R、ローチは白のウィニング製グローブの大きさを巧くガードに使う。 

中からパンチも入れるが、デービスのボディーを食らいやや効いてしまう。 

 

デービスはボディー狙いの後に速い左を顔面へ放つ狡猾さを見せる。 

 

10-9デービス 

 

6R、ローチも左ボディー打ちで戦闘開始。 

対しデービスは左下から返しの右に重いパンチを振る。 

ローチは意外にもスラッガースタイルへ豹変。 

右フックを思い切りスイング。 

 

デービスは冷静に左ストレートをジャブで使う。 

 

10-9デービス 

 

7R、デービスはオンガードであえてローチに打たせる。 

デービス速いカウンターもローチはクリンチ際に右フック当てるややラフな攻撃。 

右フックもスイング。デービスのパンチにも好反応でやや芯を外し始める。 

 

10-9ローチ 

 

8R、ローチはL字に構え強い左を突く。 

最後はデービスの一発に相殺されるが、ペースを取りに行っている。 

ローと左アッパー、右打ち下ろし。 

 

デービスも左当てるが、ローチのラウンド。 

 

10-9ローチ 

 

9R、ローチ強固なブロックからストレート。 

距離が近づくとフック、アッパー。 

ローチの左ジャブの後、デービスは自らインターバルを取り、セコンドにワセリンを拭かせる。 

 

主審によってはダウン宣告もやむない行為。 

 

ローチも強気に打ち合うが、これはデービスの土俵。 

 

デービスはローチの手数終わりにボディー。 

 

10-9デービス 

 

10R、デービスはルーズガードで誘うが、ローチは冷静。 

ローチは右アッパー入れ、ガード上から手数の印象点狙い。 

そして出て来るデービスへ右カウンター、左フックと強気戦法。 

 

10-9ローチ 

 

11R、デービスは左をジャブで使う。 

スタミナ残量はローチ。 

右をリターンでヒット。 

ローチローブロー?お互いエキサイト。 

ローチブロッキングから小さな連打。右打ち下ろし。 

 

 

10-9デービス 

 

12R、ローチは小さく速い手数&ブロック。 

 

対しデービスは手を出さずにスタート。 

 

デービスの入り際に左カウンター、速いコンビ。 

デービスのラフ戦法もクリンチで分断。 

 

ローチも無駄打ちせずに後の先の取り合いになるが、効果的なパンチ入れたのはローチ 

 

10-9ローチ 

 

発表された採点は115-113デービス、114-114X2名でドロー裁定。※私採点は115-113デービス 

 

これは一種の「番狂わせ」 

ローチが判定まで逃げ込み、引き分けるとは想定外。想像すら出来ない結果だった。 

仮に9Rにダウン宣告がされていたらローチが勝利を収めていた。 

 

Aサイドスターのデービスだから助かった大甘裁定。 

 

ローチは強固なガード(ウィニンググローブを上手く使った)でデービスの異次元タイミングパンチをよく見た。 

 

6R頃からは一転スラッガースタイルもちらつかせ、実に強気にデービスと対峙した。 

 

この強気が功を奏し中盤~ペースを奪い取って行ったが、届かず。 

 

米国リングでデービスを凌駕するには、もう少し明白にポイント獲らなけらば勝てないが、逆の結果が出ても驚かないパフォーマンスを見せた。 

 

デービスは最後一発当てれば倒せるの心持で余裕を持ち過ぎ、ローチの強気スタイル「味変」は予想外だったのだろう。 

 

激戦区のライト級にスター選手デービスは必須商品だけに冷や汗ものの拙戦だった。