今年12月、WBA世界フェザー級王座へ挑むという計画を立てている井上尚弥。 

 

その後、来春に東京ドームで中谷潤人とのドリームマッチを終えた後にまたフェザー級戦線へ戻ると思われるが、井上尚弥の好敵手となりうるブルース・カーリントン(米国)。

 

彼の最新試合(3月29日) 

 

対戦相手はエンリケ・ビバス(メキシコ) 

 

カーリントンのWBOインターコンチネンタル王座防衛戦とWBC挑戦者決定戦を兼ねた一戦。 

 

1R、カーリントンは長いリーチ(183cm)を活かした左ジャブを上下へ。 

 

やみくもに放つわけではなく実に丁寧に突いていく。 

 

ファイターエンリケの前進にもショートカウンターを合わせ、右アッパーもカウンター。 

 

ロープを背にしても余裕。フェイントからまたもアッパー。 

 

10-9カーリントン 

 

 

2R、カーリントンややスピードを落としてジャブを突き、その分相手の動きをよく見ている。 

 

ビバスはコーナーへ詰め連打、内一発カーリントンはアゴに被弾。 

 

やはり耐久性には難?身体柔らかいので逃がしている感はあるが、やはりボディー、アゴ共に打たれ強くは無さそう。 

 

止まらなかったビバスの連打だが、カーリントンは右アッパー、左フックからの右をカウンターでダウンを奪う。 

 

一気に畳みかけるカーリントン。左右連打。特に右にパワーを込めて打つ。 

 

リガスは何とかゴングに救われる。 

 

10-7カーリントン 

 

 

3R、いつでも倒せるとカーリントンは冷静な詰め。 

 

バランス良いフォームからスムーズな攻撃。 

 

最後は右ストレートから左フックを決めるとラウル・カイズ主審は試合を止めた(3R0:53TKO) 

 

カーリントンは未だ線の細さが目立つが、そもそもその土俵(フィジカル)で戦っていない。 

 

バランスの良いフォームからスムーズなパンチ。 

 

冷静な試合運び。正に外科医の手術の様だ。 

 

恐らくアゴもボディーも強くないだろうが、身体が柔らかく、相手を良く見ているので高度なサバイバル術を有しているとみる。 

 

ブルックリン生まれのカーリントン。 

 

「銃声が目覚まし」「目の前で兄が銃弾に倒れた」 

 

彼が観てきた世界は日本のモンスターにとり異世界の極み。 

 

現時点で井上尚弥とブルース・カーリントンが対峙する構図は見えてこないが、同じTPR傘下。 

 

ネームバリューが有るカーリントンが世界のベルトを巻く事があれば、井上の有力な好敵手となり対戦への機運が高まるだろう。 

 

ブルース・カーリントン。同郷の先輩マーク・ブリーランドにクロフォードの様な冷静な試合運びをミックスした様な選手。 

 

実に見事な世界前哨戦だった。 

 

スティーブン・フルトンとの高度な技術戦が楽しみだ。 

 

今年は1か月遅れながらも刊行してくれた! 

「2025世界ボクシングパーフェクトガイド」 

 

好例のPFPランキング 

 

1~10位の上にチャンピオンを置くので計11名の名が列挙されているが、ここは10名に振り切った方が良いと思う。 

 

各識者の選出選手は判明しているので、11番目の選手も自ずと解かるのだから。 

 

それにしても増田茂氏のセレクトは振り切っていてよいな。 

 

でもそれを言ったら身も蓋も 🤣

 

また増田氏や宮田氏と共に敬愛する宮崎正博氏の記事「井上尚弥は史上最強のボクサーか」の題名には驚き。 

 

中身を読めば例の発言を受けてのことだと解かるのだが。 

 

世界ボクシング業界の潮流(サウジ)や中谷潤人らのトレーナーを務めているルディ・エルナンデスの記事。

 

アルゲリョとのエピソードは何だか泣けるな。 

 

「2024年度のベストパンチ」など興味深い記事満載。 

 

このムック本が有れば、海外ファイトの面白さ倍増。 

 

皆様是非! 

 

まさにボクシング業界を牽引する自分の立場を心得ている漢だ。 

 

先日行われたJBC年間表彰式に於いてMVP井上尚弥がスピーチ。 

 

最後に 

 

「中谷くん、1年後の東京ドームで、日本ボクシングを盛り上げよう」  

 

応える形で中谷潤人も 

 

「是非、やりましょう」 

 

両者が笑顔でがっちりと握手。 

 

まさにこれがジャパンクオリティ。 

我々の中に脈々と続いている「お互いを敬い礼節を重んじる」というこころ。 

 

欧米のトラッシュトークはアリ以来の伝統だろうが、日本人には受け入れがたい。 

 

しかし井上尚弥程、強豪と対峙していくボクサーは我が国にはいないな。 

 

いつの日かその王座を明け渡す日も来るのだろうが、それが同国人の中谷であったなら名声、キャリアの大半を持っていかれる。 

 

凡人なら同国人である後輩との対戦明言には臆するものだが、冒頭記した様にボクシング界のアイコンである自らの立場を知っている井上尚弥は決して逃げない。 

 

この心持の人間に天賦の才が備わった事に喜びを感じたい。 

 

しかし今年は1月、5月、9月、12月と年間4戦とは「無事之名馬」に才能が加わった選手。

 

正に戦うチャンピオンだ。