雨後の筍のように生まれて来る「第二のパッキャオ」 

 

但しその中でこれは本物と目されているOPBFバンタム級王者ケネス・ラバー(比国)※本来の呼び方はヨベル。 

そのラバーと3150XLUSH BOMUが契約を締結(ジェリー・ペニャロサと共同プロモーション)  

 

14勝(9KO)無敗のケネス・ラバー

 

偉大なる先輩同様サウスポースタイルから惜しげもなくパワフルな左を繰り出す様は、確かにパッキャオに通じるものがある。過去何度かパッキャオ主催興行にも出場し、本家のお墨付き?

 

パッキャオ同様左は伸びるし、独自の当て感もある。 

 

ラバーが我々を震撼させた試合はOPBF正規王座を文字通り強奪した栗原慶太戦。

 

1R早々に左でダウンを奪い、即座に二度目のダウン追加、更に左を決め1R2:33ストップ勝ち。 

 

現在のバンタム級でもトップクラスのパワーを見せつけた。 

 

あまりに攻撃的なスタイルでパッキャオがマルケスの右カウンターに沈んだように二律背反なのだが、実に魅力的。 

 

現時点では井上拓真のスタイルならラバーを躱すことも可能と見るが、出色のパワーと殺傷本能は各王者にとり脅威だ。 

 

現在4人の世界王者を抱えている日本勢。 

 

中谷が転級後も那須川天心、増田陸更にはジェシー・ロドリゲスもバンタム戴冠を目論む帝拳陣営にとり正に「靴の中の小石」 

 

ラバーの場を読まない左強打は、バンタム戦線異状アリを巻き起こすかも? 

ラスベガスで行われた井上尚弥防衛戦。 

 

予期せぬ展開となったが、結果「シンコ・デ・マヨ」3興行の中で一番盛り上がった試合だった。 

 

その戦いぶりはセレブボクサーのそれではなくまさにハングリー戦士。 

 

デラホーヤや一時のパッキャオの様に米国ファンにも深く刺さる戦いだった。 

【観客数】 

2万人収容のTモバイルアリーナだが、観衆は8474人。 

ただ会場の盛り上がりは良く、この激戦でまた米国からのオファーがあるだろう。 

 

【報酬】 

過去最高の報酬とのことで、推定11億円。 

井上は米国へ専属栄養士、理髪スタッフらを帯同。正にシュガー・レイ・ロビンソン 👍

12月のボール戦では最高報酬を更新する事だろう。 

 

【記録】 

世界戦連勝25でフリオ・セサール・チャベスと並んだ(1位はジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーの26連勝) 

井上は世界戦23KOとなり、数字の上ではルイスを超え歴代1位。 

通算世界戦勝利は1位チャベス31勝、2位オマール・ナルバエス28勝、3位はルイスとメイウェザー で井上は25勝でデラホーヤ、リカルド・ロペス他と並び5位

 

【ダウン】 

大箱&5月、左フックとなぜか符号してしまった井上のダウン。 

カルデナスは井上の左フックを躱し、相手を見ずに感覚で放ったパンチ。 

絶妙のポジション、タイミング。 

反復で養ったものなので「ラッキーパンチ」の表現は使いたくないし 井上眼窩底の影響も無いと信じたい。

 

※個人的にはダウン前に食らった右ストレート(井上が鼻血)の方がショック。あそこ迄クリーンに当てられたシーンは珍しい。

 

カルデナスは井上との大一番にスペック以上のものを開放して来た。 

 

タイ人が世界戦で豹変するように世界戦で腹をくくれる挑戦者は怖いという事だ。 


しかしあのフックは中谷潤人もアンドリュー・モロニー戦で披露したパンチにも通じる…。当然中谷も流れの中で狙うし井上も対策する。

気が早いがヒリヒリするな。


【採点 裁定】

ダウン以外のラウンドは全て井上を支持。

やはりAサイドという事。

また一部に論があったストップのタイミングは全く問題ない。

主審の好判断。

 

【次戦】 

9月14日ムロジョン・アフマダリエフとの「統一戦」は名古屋のIGアリーナ(1.7万人収容)で開催予定。 

スポーツヒーローの井上が東京以外のリングに上がる意義は大きい。 

 

【スポーツヒーロー】 

井上の信条に「公の場で対戦相手を挑発しない」がある。 

 

井上のプロ入り前は例の「亀田劇場」最盛期。 

 

あれを見て「親御さんが自身子供にボクシングをやらせたくなるか?」と自問。 

 

現在の心境に至った。 

 

王座獲得直後はコメントの刺さりがないとの論も有ったが、実力で現在の地位を築き上げた。 

 

また次世代選手との対戦を明言、常に強豪との対戦を厭わずにキャリアを積み上げてきた姿勢は、某選手と対極をなす心持だ。 

 

この井上尚弥という男に天賦の才が授かった事を嬉しく思う。 

 

井上尚弥VSラモン・カルデナス他カード 

 

【中野幹土(帝拳)VSペドロ・マルケス(プエルトリコ)】 

 

1R、中野は前の手が早く好調そう。 

 

対しマルケスもバランス良いスラッガー。怖いパンチが有る。 

 

要所で距離間変え冷静な中野。 

 

得意の左を胸へ放ちタイミング測定完了。 

 

10-9中野 

 

 

2R、中野右アッパータイミングも良い。 

 

マルケスもポジション変えパンチも中野の左ストレート二発でガードを割られ膝を付く。 

 

立ち上がったマルケスへ連打を仕掛け、左ストレートで二度目のダウンを奪う中野。 

 

マルケスも意地の反撃で手数も中野は冷静に対峙。 

 

10-7中野 

 

 

3R、中野は冷静に攻防一体スタイル。 

 

左フックを変則軌道で当てダウンを奪う。 

 

追加攻撃時に相手パンチも充分に意識したスタイル。 

 

マルケスも粘る。 

 

10-8中野 

 

 

4R、中野は得意の左を当てる為の他動作が良い。 

 

左ストレートから右フックボディーでダウンを奪う。 

 

何とか続行のマルケスへまたも右フックボディーで倒しストップ勝ち(4R1:58TKO) 

 

相手のマルケスも16勝(10KO)1敗。 

 

ベルデホに通じるようなスラッガースタイルの良い選手だったが、中野の拳が硬すぎた。 

 

中野はベガスの大舞台でも冷静だった。 

 

左を当てる為の動作が巧い点に期待が出来る。 

中野はこれで13勝(12KO)無敗。 

 

国内路線は卒業。来年が勝負の年だ。 

 

 

 

【エリミアノ・バルガス(米国)VSファン・レオン(スペイン) 

 

フェルナンド・バルガスの三男エリミアノが2RTKOで相手を一閃。 

 

戦績を14勝(12KO)とした。 

 

エリミアノは一見デラホーヤの様なスタイル。 

 

パンチ発射口を相手に近づけており、ウェイトの乗りは目減りしそうだが、 

 

巧く身体の動きを使い威力を保持している。 

 

親子(三兄弟とも無敗)のストーリー&マスクも良くラテン系に人気を博しそうだ。 

 

未だ強豪との手合わせは無く、世界云々は言えないが、スター性はある。 

 

 

【WBO世界フェザー級タイトルマッチ】 

ラファエル・エスピノサ(メキシコ)VSエドワード・バスケス(米国) 

 

1R、185cm長身のエスピノサ。当然左が伸びる。 

 

バスケスも良く身体動かし対抗。飛び込んでの左フック。 

 

10-9エスピノサ 

 

 

2R、左と距離のエスピノサ。 

 

バスケスの入り際にアッパー、フック。 

 

バスケスはよく耐えるが、エスピノサの左が間断なく飛んでくる。 

 

10-9エスピノサ 

 

 

3R、バスケスも攻め入り手数繰り出す。 

 

エスピノサも被弾増えるが、強気で打ち合い。その後脚で距離。 

 

右下でバスケスを下がらせ、ボロアッパーを多用し、連打の回転力を上げる。 

 

10-9エスピノサ 

 

 

4R、バスケスも中へ入りパンチを繰り出すが、エスピノサも打ち合いに応じる。 

 

中盤~エスピノササイドへ動き軽めのパンチ。これを履行されたらバスケスは苦しい。 

 

終盤連打回転力UPするエスピノサ 

 

10-9エスピノサ 

 

 

5R、エスピノサも長いリーチの為、戻しに時間がかかり、打ち終わりに被弾も有る。 

 

バスケスも効いておりやや心が折れている。 

 

右アッパーで後退。何度もストップ寸前に追い込まれる。 

 

10-9エスピノサ 

 

 

6R、エスピノサ攻撃と相手の手を出させる時間を織り交ぜながらの戦法。 

 

バスケスは更にジリ貧に。 

 

10-9エスピノサ 

 

 

7R、退くバスケスに自身のベスト距離でパンチ振るうエスピノサ。 

 

ボディーで効かせ、青コーナーで連打を繰り出すとハービー・ドック主審がストップ宣告(7R1:47TKO)

シンコ・デ・マヨでモチベーションが高かったエスピノサ。 

 

やや被弾も有ったが多勢に影響なし。 

 

井上尚弥と時間軸が交わるか微妙だが、井上のスピードが距離を潰せると思う。 

 

その前にブルース・キャリントン(米国)に狩られてしまう? 

 

但し相性は悪くないだけに何とか王座保持して欲しいものだ。