4月11日(土)両国国技館

 

WBC世界バンタム級挑戦者決定戦

【ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)VS那須川天心(帝拳)】

 

那須川天心の選手生命をかけた再起戦。

 

相手は元PFPレイティングに名を連ねていたエストラーダ。

 

現在もWBC世界バンタム級1位に位置する偉大な選手。

 

数々の強豪と手を合わせてきた末の49戦(45勝(28KO)4敗)と

 

天心とはキャリアの厚みが段違い。

 

普通に考えて天心の勝ち目は薄い。

 

いくらWBCからの指令が有ったとはいえ、個人的には再起戦でエストラーダとの対戦には反対。

 

天心の漢気に感服と呆れの気持ちが混在する。

 

この試合のポイントは。

 

天心がどのスタイルを選択するか?

拓真戦で敗れ、「原点回帰」の天心は父親のジムへ通い、旧知の葛西裕一トレーナーの指導を仰いでいる。

 

コーナーにも葛西が就くのだろう。

 

キック時代、強気タイミングで速いワンツーでダウンを奪い、独特の当て勘があった天心。

 

キックが有るから当たっていた側面もあるが、国際式転向後はパンチよりも

 

独自の動きで勝利を手繰り寄せる実にレベルの高いものを目指していた。

テクニックというよりも術という呼び方がマッチしていた。

 

結果相手にタイミングを外し、打たせずに打つスタイルは国際式にもフィットしていたが、反面KO勝利とは結び付かなかった。

 

個人的には天心の抜群の距離感、目の良さ、当て勘、インサイドワークを活かしたこのスタイルは実に高く評価しているが、拓真戦後、何かを変えなければのプランも理解できる。

 

ただエストラーダに勝つには、やはり粟生と磨いてきたスタイル、動きが必要。

 

好機に「原点回帰スタイル」で攻め入るのは必要とみるが、エストラーダとクロスレンジで戦い、勝ち抜くことは難しい。

 

エスケイプとしての武器で「10cmの爆弾(ショート)」を繰り出すことは良いのだろうが、

 

自らクロスレンジに身を置くとエストラーダのエンジン回転数が上がるだけ。

 

天心がエストラーダを倒せるとは本人以外誰も思っていない。とにかくゲームをすること!

 

サウスポー天心が持ち前のスピードを活かせば、日本開催も追い風となり判定を拾うことも可能だが、色気を出すとエストラーダのフィジカル、パワー、キャリアにしてやられる。

 

試合発表時はエストラーダの後半ストップ勝ちが思い浮かんだが、期待も込めて

 

前半のポイントを辛うじて死守した天心の小差勝ちと予想(115-113)

 

ポイントは変な表現だが、ダウンを食らわないこと。12回戦とはいえ2ポイント取られるとキャリアあるエストラーダに逃げ切られる。


天心が2連敗することは業界にも多大な影響が出てしまう。天心の神通力に期待がかかる。


頑張れ!天心。

 

エストラーダ:45勝(28KO)4敗 35歳

天心:7勝(2KO)1敗 27歳

 

 

 

4月11日両国国技館

 

【坪井智也(帝拳)VSペドロ・ゲバラ(メキシコ)】

 

今や世界のボクシングマニアからも注目を集めつつある坪井智也。

やはりアマ世界選手権覇者の称号のインパクトは絶大だ。

 

記しても意味がないが、プロ世界王者になるよりも難易度は上だ。

 

プロ入り3戦で計20ラウンドを経験した坪井が落としたラウンドは皆無と言って良い。

 

3戦目でカルロス・クアドラス相手に完全試合を達成した時には、開いた口が塞がらなかった。

 

アマ時代、中継で解説の須佐勝明が村田諒太に

「坪井がプロ世界王者と戦ったらどちらが勝つと思う?」とぶち込んだが、達人須佐には全て見えていたのだな。

※村田の回答は100点満点(アマルールなら坪井、プロルールなら×)

 

今回の対戦相手も元世界二階級制覇のベテラン、ペドロ・ゲバラ。

 

技術もありしぶとい相手だが、坪井との対峙でプライドがズタボロになるだろう。

 

ジェシー・ロドリゲスに倒されたとはいえ、基本タフな選手。

 

KOを狙わない坪井とは長尺の試合となるが、KOか判定かは坪井次第。

 

大差で後半まで試合が進み、連打を繰り出せば主審は試合を止める。

 

大差判定で坪井の手が挙がるだろうが、希望的観測も含め9RTKOで坪井の勝利と予想する。

 

ゲバラ戦後に予定されている世界戦に向けて諸々試す坪井のパフォーマンスに注目だ。

 

坪井:3勝(1KO) 30歳

ゲバラ:43勝(22KO)5敗2分け 36歳

 

4月11日両国国技館

 

【高見亨介(帝拳)VSアンヘル・アヤラ(メキシコ)】

 

前戦で今や日本人キラーとなったレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)を詰めることが出来ずに惜敗、世界王座を失った高見の再起戦。

減量に苦しんだ高見は新天地フライ級へ。

 

初戦に何と前IBF世界フライ級王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)を選ぶという強気のマッチメイク。

 

アヤラは硬いパンチを持ち、KO率以上の殺傷力が有る。

 

攻撃フォームはまさにメキシカン。

 

自分の大好きなグディ・エスパダスをも思わせる。

 

好戦的思考の為、被弾も少なくないが、タフで旺盛な闘志がある。

 

このアヤラをストップするとは矢吹正道の攻撃力、インテリジェンスが相当高いレベルというか異常であるという事を示している。※高見と共にアヤラも再起戦。

 

高見は矢吹と違うアプローチでアヤラにどう対峙するか?

 

持ち味のフットワークで剛のアヤラに対し、柔らかくいきたい。

 

脚と左でポイントアウトは可能だが、フライでも戦えるという事を示すために、連打、コンビで見せ場も作りたい。

 

クールに戦えば高見がポイントアウトするだろうが、若い高見も強気。

 

アヤラと激闘となれば、相手の土俵。

 

あの硬い左フックは高見をトラブルに陥らせる可能性があるというか、気持ちの強い高見も倒されてしまうだろう。

 

アヤラとの打ち合いなど愚の骨頂。

 

10回戦という事もあり、高見が前半の貯金を守り切り判定逃げ切りと予想するが、一旦火が付いたアヤラの攻撃は本当に怖い。やや減量に苦しんでいるとはいえ高見キャリアで最強の相手。

 

高見はあくまでもクールに!

 

但し高見に大場の面影を感じたい自分は、激闘パターンでの勝利も夢想している・・・。

 

高見:10勝(8KO)1敗 24歳

アヤラ:18勝(8KO)1敗 25歳