VRゲーム『アルトデウス:BC』をネタバレ無しで紹介 | オーシャンズロデオ

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女性型や海洋系のトランスフォーマー玩具! 歴史大戦ゲッテンカ!
※amebloの仕様変更&自分の管理不足により、コメントを頂いたことに気づきづらくなっております。そのせいで長期間スルーしてしまうことがあり、申し訳なく思っております。改善する予定です。

↑記事のサムネ用に。アルトデウス:BCよりコーコ・ココノエ

 

 まずはアルトデウスと関係のない、数か月前の話。

 そういえば俺スマホにしたしVR映像とか見れるんだよな……よし!VRエロ動画観るか!ということで2000円くらいの安物のスマホゴーグルを買いました。

 でdmmとかで自分の性癖に合うものを色々観てみたところすごい衝撃というか「これはシャレにならん……」と感動し、心も体もワッショイワッショイな感じに。大変よいものだったのですが正直映像の粗さも感じましたし目の前にリアルが広がっているというよりは窓から空間を覗き見ている感じで、これはスマホゴーグルじゃなくまともなVR機器で見ればもうちょっとガチ仮想空間っぽく映るのかな?ということでVR機器としては定番のOculus Quest2を買いました。

 それで実際に観てみたところ、残念ながらVRエロ動画に関してはスマホゴーグル版とあんま変わりなかったのでちょっとがっがりしながらワッショイワッショイしていたのですが、最初から入っているVRゲーム(はじめてのoculus)をやってみたところこれがめちゃくちゃ楽しくて、仮想空間内で活動できるというその感覚と仮想空間そのものの出来に感動し、VRゲーム超すげぇ!というテンションで他にもいくつかゲームを購入して遊びました。

 

 まず傑作だと思ったのは『RoboRecall(ロボリコール)』。

 内容は一人称視点でのガンシューティングで、これがまあかなり面白い。撃つだけでなく敵を掴んで引きちぎったり投げたり敵の銃弾をつまんで投げたりとアクション映画の主人公になりきることができるのでまさに体験型ガンシューといった感じ。激しいアクションなのに移動がワープ方式なのでぜんぜん酔わないのもポイント! あとエロい体つきの女性型ロボが出てきます。上の画像で中央を跳んでるやつがそうなんですが、ふとももがあからさまに太くてしかもしっかりと女の声でしゃべるので女性型ロボが好きな人にもおすすめ。でもこの女性型ロボはサイズが人間の幼児くらいなのが惜しかったですw デカい女ロボとも戦いたかった……

 

 次に『Real VR Fishing』。

 普通の釣りゲームなんですがVR空間上で釣りができるうえに風景も魚も非常に綺麗なので、本当にフィールドに行って釣りをしてるみたい!とまでは言わないもののかなりそれに近い感覚を味わえました。釣りあげた魚の質感が本当にすごい。ゲーム自体はちょっと単調なのでそこまで熱中はしませんでしたが今でもたまにやってます。マルチでフレンドと集まって釣りしたりもできるみたいなんでそういう仲間がいればもっと楽しいかも。

 

 さらに『gravity sketch』。

 VR空間上に絵が描けるというか立体物を造形できるゲームで、基本操作を覚えるのにかなり手間取るものの、目の前に存在するかのような臨場感でもって物体が作れるというのはもうめちゃくちゃ楽しい。簡単な造形であればチャチャッとオッパイも作れるし、それをデカくして民家くらいのサイズにして目の前に持ってきてうわーっバカみたいなサイズの爆乳につぶされるーっ!と楽しむこともできるしで本当に楽しいです。ここには載せられないようなものをたくさん作りました。本当に楽しいです。

 

 そして結果的に一番ハマったのがこの『ALTDEUS:Beyond Chronos(アルトデウス:BC)』。

 面白そうなVRゲームはないかとストアを適当に見て回っていたときに目についた作品。

 宣材画像やPVを見る限りどうやら巨大ロボットに乗って敵と戦うゲームらしく、日本人受けしそうなアニメ調のキャラも登場、ストーリーパートなんかもかなりあるっぽい感じ。VRゲームでストーリー性のある作品は珍しいしロボに乗れるのは楽しそう、ということで軽い気持ちで買ってみました。そしたらあんたこれが自分の心にメガヒットしてしまって作品自体にガンハマリしてしまいました。全ルートクリア後にあふれ出る情熱の持っていき場所が見つからず、二次創作絵などをpixivで描くほどに。

 こいつぁもっと広まってほしい……と思ったのでこうして宣伝がてらレビューをしようと思います。

 あんまり長々と説明するよりも実際にゲームの方で体験してもらいたいので、いいところを簡単にまとめます。ネタバレは無しですが公式サイトに載っている事柄だったりゲーム序盤ですぐ明かされるような設定などは書いちゃってますのでご了承ください。

 

◆巨大ロボに乗って戦う演出

 まずこれがかなり燃えます。

 ロボを操縦して縦横無尽に戦うというよりは「起動許可を出す」とか「発射ボタンを押す」とかの動作のみで進行する、いわばQTEで進むシステム。なのでアクションゲーム的なものを期待していると肩透かしを食らいますが、雰囲気を味わうという点においては本当にすばらしい具合。操縦席に座り、眼前に現れる電子コンソールを実際に自分の手でタッチしてロボを起動、そして各種戦闘機能を発動させる……こんなん絶対楽しいやつ! 世界観もそうですがロボ内部のシステムデザインが中二の二歩手前くらいのSF世界という感じで、やっていてかなり楽しいです。VRという形式を最大限に活かしている感じ。戦闘BGMが歌なのもあってしょっぱなから大盛り上がりです。またうまい具合にクライマックスに合わせて歌のほうもサビを重ねてくるので、熱いロボアニメを見ているというか、そのアニメの主人公になっている感じで楽しめます。ロボの移動などはほぼ無いに等しい作りですが、そのぶんVR酔いとはまったくの無縁なので快適にプレイできるのが本当にいいところ!

 

◆魅力的なキャラクター

 出てくるキャラクターがみんな魅力的です。登場キャラ自体は主人公含めて8人ほどしかいないんですが、そのぶん各キャラの性格や魅力や人生がバッチリ描写されます。

 まずはメインヒロイン(といって差し支えない感じ)のコーコ。

 盲目かつ車椅子の少女。ゲーム開始後すでに故人となっています。ささやくような喋り方がエロい。彼女の護衛として常に近くにいたのがプレイヤー=主人公のクロエであり、コーコが故人となってからもクロエは彼女の影を追い続けている……という設定。VRゲームというと「主人公はあなた自身なのでキャラづけは無し」というのが一般的で、実は自分もそういうのを期待していたので、えっ主人公に明確なキャラあるの?しかも女なの?うわ!下向いたら俺におっぱいついとる!!と最初は戸惑いましたが、主人公のクロエとなってこのコーコとの思い出を追体験するうちに、クロエとコーコの関係にどんどん魅せられていきました。はっきり言っちゃうと百合っぽい感じ。恋愛系ではありませんが確実に百合だと断言します。一人称百合ゲーという新ジャンルですコレ。マジで。

 

 次にノアちゃん。

 主人公のロボの操縦のサポートをするAIです。ほとんど人間のように話しますが電子的な存在なので触れることはできません。VRなので下から覗けばパンツが見える……のですがドロワーズ的なやつなのでパンチラ感は控えめw ホログラムみたいなものなので自在に超デカいサイズになったりすることもあってエロいです。巨大娘や巨女好きなら必見!

 

 上司のジュリィ博士。

 顔も格好もエロい! 体をサイボーグ化(?)していて、ビーストウォーズリターンズのブラックウィドーのような腕をしてます。やたらチクチクいじめてくるのもエロいですね。

 

 それにクロエの同僚である好漢のヤマト君や、

 

 戦闘時にはオペレーターを務めてくれる優しいアオバ、

 

 ちょっと冷たい感じのダンディ上司であるデイター司令。

 

 そしてもう一人キャラクターがいるのですが、そのキャラに関しては事前知識が無い方がプレイを楽しめると思うのでここには載せないでおきます。公式サイトにはバッチリと素性が書いてありますがw、なるべくならゲーム内で会うまで見ないでおいたほうが楽しいかと。でも見たほうが早く会いたくなるのかもしれないので人によるのかも。

 

 といった感じで、キャラクターたちが大いに魅力的。しかもVRということで目の前で会話を繰り広げてこっちに向かって視線をくれつつ語りかけてきてくれたりするので、世界への没入感が段違いです。こっちが位置をズラすとちゃんと視線で追ってくれる作り。キャラクター自体もみんな割とわかりやすいというかキャラが立っているので誰が誰だかスッと入ってくるのがいい感じです。声が特徴的なのもいいですね。声優さんについては自分はぜんぜん詳しくないんですがみんなすごく喋り方に特徴があって、声優に興味のない自分でも声でキャラを覚えられました。
 ゲーム中盤から終盤以降になるとそれぞれのキャラクターの表面的な性格だけではなく本当の魅力みたいなものが見えてくるのもすばらしい。自分は主人公のクロエも含めてどのキャラも大好きになりました。序盤だけでプレイを終えてしまうとかなりもったいないので、もしこの記事を読んでよしアルトデウス買ってみようかなという人がいましたら、たとえ序盤でちょっと合わなかったとしても、ぜひとも最後のキャラが出てくるところまで進めてみるのをオススメします。

 

◆心に来るシナリオ

 単純にこれです。お話がいい。さまざまな謎を追っていくようなストーリーなのでシンプルに先が気になりますし、ただ謎というだけではなく、謎とキャラクターの心情とがガッチリ絡んでいるので感情移入がどんどん進みます。キーキャラクターのコーコがすでに故人ということで、現状の問題に立ち向かっていきつつも彼女との思い出の回想シーンが度々挟まれていき、過去に何があったのかが次第に見えてくる……という作り。ファインディングニモの没案みたいな感じで、その構成がとてもいい感じです。

 周回を前提としたマルチシナリオ(最終的にたどり着くべき主幹のルートはあります)となっており、ネタバレに弱いところがあるのであまり多くは語れませんが、露骨なバッドエンドを除けばどのルートもなんというかその、尊さのあるシナリオ揃い。それをただ読むだけではなくVRという表現で「体験する」ことができるので、もうなんか自分が作品の中に入っている感じすらあります。言ってしまえば台詞や独白を読んでいくのがメインのノベルゲームではあるんですが、そういったゲームとVRとの相性が抜群にいいということを思い知らされました。また重要な場面ではもっと踏み込んでVRならではの演出がガツンと使われてくるのでホントよく出来てます。

 あとこれは感覚的な話なのですが、見せようと思っているものを全力投球してくる感じがすごくいいですね。ともすれば恥ずかしくなってしまうような演出を、作り手側が変に茶化したり一歩引いたりせず、そのまま思いっきり直球ストレートで打ち出してくる感じ。これが最高に気持ちいいです。

 

◆相性のいい音楽

 戦闘パートのところでもちょっと言いましたが音楽がかなり良いです。戦闘パートや各種エンディングのボーカル曲も、会話パートにおけるBGMも、心に訴えかけるような情感たっぷりのメロディが多く、作品の世界観に深く浸れます。特にバトルのボーカル曲はクライマックスとサビを重ねてくる作りになっていていいですね。例えが古いですが『聖剣伝説2』のオープニングにおいて鳥が飛んで来るタイミングで曲も転調したり、『聖剣伝説3(原作版)』で剣を抜くと同時にサビに入ったりするのと同じように、音楽の進行と映像の進行がカッチリ噛み合っている感じ。あとボーカル曲のインストverみたいなのも多く用意されているので、アレンジ好きの人も楽しめます。

 

◆やってて疲れない 

 VRゲームって体感アクションゲームが多いので結構すぐ疲れてきちゃうんですが、この作品は手を振ったり腕を伸ばしたりする場面が大事な部分に濃縮してあるので、それほど疲れずに没頭できます。気づいたらこんな時間だった、ということが多々ありました。もちろんフルアクションで楽しむゲームもそっちはそっちで確実に楽しいものですし自分も好きなんですが、このアルトデウスとにおいては、この作品に必要なものとそうでもないものをスタッフがしっかりわかっていて、そのへんの引き算がちゃんとできている、という印象を受けました。それでいて重要な場面ではガッチリとVRの良さを魅せてくるという、VRアドベンチャーゲームとして絶妙なバランスです。

 

 

 もちろん欠点というか難点もあります。

 まずはシナリオ周回前提のゲームなのにシーンジャンプやスキップがあまり使いやすくないこと。いつでも好きなシーンに飛べてやり直せるのはいいんですが、それが可能なのは主要の大きな星(シーン)だけで、小さな星に関してはそこがどのシーンだったかを後から確認できないのでゲーム内のチャート表示において「ここ何のシーンだっけ?」と不便に感じることがありました。スキップに関しても、ほとんどの既知のシーンはスキップ可能なんですがバトルパートとライブパートが飛ばせないのは周回時においてはちょっと困りました。どちらも演出がすごいし何度でも味わえるものではありますが、戦闘中の分岐をやり直したいときに出撃からまたやらなければいけないのはちょっとストレス。ただしそのおかげで音楽と演出の足並みが揃っているのだと考えるとじゃあしょうがないかという感じになりますがw

 あとは他の大作VRゲームに比べると割と低予算っぽい感じが随所に出てます。キャラが振り返る場面などでもいったんフェードアウトしてから振り返ったポーズでまた出現するという形式が結構あるので最初は「え、そういう表現ありなの?」と驚きましたw プレイしているうちに気にならなくなりましたが。あとは空間というか背景のテクスチャなんかも結構荒めだったり、モブの人物に関しては簡略化された記号で表現されてたりします。ただそれに関しては作品上でそう見える理由というか世界設定が出てたりするのが楽しいところ。TF玩具でよくある「商品上の制限を逆手にとった表現」のような魅力があって、個人的にはむしろ好きな部分かもしれません。そう、言い忘れてましたがこの作品、「画面上に選択肢が表示される」ことすらも作品内でちゃんとした理由づけがされていたりするのがすごいところ。「メニュー画面」ですらその画面がどういうものなのかが設定されていたりするので、そういう細かさも楽しいところのひとつですね。

 

  ……とまあだいたいこんな感じでしょうか。いいところを簡単にまとめるとか言っといて結局早口でいっぱい書いちゃいました。そのくらい熱中したゲームなんだなと感じていただければ幸いです。自分はシナリオ重視のアドベンチャーをプレイするのが超久しぶりで楽しかったので、そういう補正も入ってるかもしれませんがw

 合わない人には合わないかもですが、世界観もゲームシステムも物語も演出も合う人には本当に合うやつなので、

・物語や世界観を味わうのが好き

・近未来のSF世界が好き

・熱い戦闘シーンが好き

・oculusやPSVRを買ったけど何やろうか迷ってる

・体力的に疲れないVRゲームを探している

・怪獣ばりにデカい女が好き

・非恋愛系の百合が好き(キャッキャウフフではなくシリアスなやつ)

 このどれかに当てはまるのであれば是非ともoculus quest2やPSVRなどで実際にプレイしてみることをオススメします。心に残るよい体験ができること必至です。

 

 では!