夏のつぶやき① [水曜日担当:池村] | 教育研究所ARCS - 独断的教育論 -

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教育現場のプロ3人衆による本音トーク

 東京2020オリンピック招致で景気回復が期待される日本ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。また暑い季節がやってきましたね。

オリンピックと言えばスポーツだけと思ったらそうではありません。なんと理科のオリンピックもあるんです。その中でも国際物理オリンピックというものがあり、日本ではその代表選考も兼ねて二十歳未満の青少年を対象に全国物理コンテスト(通称物理チャレンジ)というものが毎年あります。この暑い夏に。

その予選問題には簡単なものから難しいものまであるのですが、難しい問題は単に複雑で難しいのではなく、「そんなこと考えたこともなかった!という視点から出題するのです。その中からこの一題(2011年第1チャレンジより)を考えてみませんか?







 さて、いかがでしょうか。これは私もなかなか悩みました。
が、ある状況を想定することで答えにたどり着くことが出来ました。

ちなみに、いろんな人にこの問題を見せて考えてもらった(職場には理系のエキスパートがたくさんいるので)のですが、物理が得意な人ほどハマっていました

「えーと、運動方程式を立てると…ブツブツ…
みたいな感じでいっこうに結論が出ないという。

多分そういった正攻法なやり方でもいけるのでしょうが、私はあまり物理の計算が得意ではないので、まったく違う視点でやってみました。

それは、「思考実験」科学の基本法則をもとにして、頭の中だけで行う実験です。
実際に試すことが難しい実験に対して有効で、「アキレスと亀」「アインシュタインの相対性理論」などが有名です。

この実験そのものは実際に試すことが出来ますが、「私の想定した状況」では簡単に実験することはできないでしょう。

その状況とは…
「自分も一緒に落下しながら、この箱やボールを眺める」ということ。出来れば、地上からかなり高い位置にある止まったエレベーターの中で私がこの箱を持っていて、急にのワイヤーが切れてエレベーターは落下し始める。そして、驚いた私は思わず箱から手を離して実験開始…と。

まあ、こんな設定なんで実際にやったらマズイわけです(笑)。
さて、この状況で考えると何か見えてくるものがあるはずです。

ということで、答えは来週!皆さんも考えてみてくださいね。





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