今どきガリ勉は流行らない!? [金曜日担当:管野] | 教育研究所ARCS - 独断的教育論 -

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教育現場のプロ3人衆による本音トーク

つい数日前までの猛烈な暑さがウソなような、肌寒い天気が続いています。


さすがにこの気温差、身体にこたえます。

体感ですが15℃くらい違うのではないでしょうか。


風邪を引くのが心配ですね。皆さんも体調に気をつけましょう。

私も8日の講演会に向けて体調管理に気を配って参ります。



さて、そんなわけで老骨にムチ打って(笑)このブログを書いているわけですが、今日は短めに行きます!!   ←体調心配だし…




何の話かと言うと…。


そうでした。“勉強できる子はここが違う!!”の続きでしたね。


確か、勉強できる子は勉強を苦痛だと思わず趣味の延長線上に位置づけて楽しんでやっているという話でした。


こういうタイプが最強だとすると、普通の「できる子」とはどんな子か。


長く塾の先生をしていると、一般的な成績の良い子については、たちどころにいくつか挙げられます。




1、集中力のある子


文字通り集中できる子です。

普段はそんなにガリ勉じゃないけれど、試験などが近くなるやとたんに集中力が高まり、ガーっと一気呵成に仕上げてくる

そんなタイプです。


ただ、こういう子(短期集中型)の特徴として、定期テストなど範囲の狭い限定された問題には強いが、実力がついているかは未知数(笑)


波があるというのが難点。


しかし、普段サボっていてもイザとなったらキッチリ帳尻を合わせて来る点では「できる子」と分類できます。


もし、このタイプの子が学校や塾の授業をちゃんと聞いているなら問題なく優秀と言えるでしょう。


私が教えてきた生徒で、いわゆる「できる子」たちはほぼこのタイプでした。


毎日コツコツやる実直型ではなく、勉強時間はソコソコにして部活遊びに忙しいが、授業中は集中していて、その中で理解してしまおうとする

家に帰ってから「オサライ」などほとんどやらない

要するに要領が良い(笑)


集中力プラス要領良し!!  これがセカンドベスト




2、コツコツ実直タイプ


毎日一定時間きちんと家で勉強するタイプ。

日本では一番尊ばれる人たちですね。


親も子どもがコツコツ努力することを願うので、こういう子が一番理想だと考えられていると思います。


ただ難点は、まずめったにいない!!(笑)


難点その2は、確かに万遍なく点を取るがやや表面的で知識に深みがないこと。


恐らくこういう子は、真面目で忍耐強く親から言われた通りやろうとする良い子なのです。


しかし、勉強を“作業”ととらえてしまっていて、内側からの興味関心に駆り立てられたものではないので、勉強のための勉強に陥っている場合がある

そこが残念



昔のように、入試などでも知識の量を問うだけの問題しか出ない時代なら間違いなく秀才ですが、現在のように様々な角度から自分の見解も交えて記述させる、いわゆる自由論述型の問題になると、意外とアッサリ「分かりませ~ん」となってしまう


でも、学校の定期テストや小テストでは常に一定の得点を取るので、一般的には「できる子」に入るでしょう。




3、直感ヒラメキ型


これは厳密に言うと「できる子」のカテゴリーには入らないかも知れません。


普段勉強もせず、テスト前でも必死に取り組むわけでもない。

当然成績も芳しいものではない。


ところが、こういう子たちの中にもたまにキラめく才能の片りんを見せる瞬間がある。そういう子がいるんですね。


そしてそのヒラメキはうまく行けば重要な発見や気付きにつながり、他者や社会に対する貢献となり得る予感を感じさせたりします。



こういうタイプは自分の好きな教科、好きな分野、いやもっと狭く興味のある項目や文章、一つの単語に反応することがあります。


こういう子は他の子が普通にできる問題が解けなかったりする一方、誰もがつまづく所で完璧な解答がヒラメいたりします


もしこのタイプをうまく動機づけることができたら、特定分野に秀でた優秀な人材になるでしょう。



ここまで「できる子」の分類をしてきて、ハタと気がついたことがあります。


ガリ勉タイプがいない


そうです。今の時代絵にかいたような「ガリベン」君は見られないのです。


ガリベンがいない理由については、ちょっと時代背景などメンドくさい話になりそうなので今回はスルーしますが、強いて言えば、成績=社会的成功の図式が成り立たない時代だからということになります。



世間では今だに勉強ができる子といえば、メガネかけて休み時間にも教科書を読んでいて(笑)、家に帰っても遊びもせずガリガリ勉強している、そんなタイプを想像するようですが、そんな子はいません。


今やそんなタイプは絶滅種に近い(笑)


マア、いたとしても点を取るための勉強しかやらない時点で、それは優秀といえないというのが私の結論です。




今日の話はこれくらいにします。

次回は、親が子どもを動機づける「あり方」についてお話します。



さて、いよいよあさっては「お母さんたちのための講演会」

頑張ります!

■□■□■□■□■□ イベント情報 ■□■□■□■□■□

『思春期の子を持つ母親へ贈る「子育ての秘訣」』

「母親だからこそできる」
子どもへの適切な声がけ、励まし…
そして愛情の示し方!
今の時代にふさわしい母子のあり方を考えたい!

 親子関係―特に母子のあり方―はひと昔前とは大きく変化しています。
 今の子どもたちにはどのような接し方が有効なのか。

 「反抗期にどう対処するか」「意欲的な子どもにするには」
 「お母さんの知らない男の子の心理」「子どものタイプ別対応法」
 「親の姿勢と子どもの成績の相関は」

 このような観点から40年のキャリアを持つ管野がお話しします。

日時:6月8日(日)10:00~11:30
場所:アミュゼ柏(千葉県柏市柏6丁目2番22号)

イベント申込み締切日:2014年6月7日
http://arcs-edu.com/event.html





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