「昨日の自分よりも成長し、目的を達成するための実践」
のひとつとして、図書から学んだことを実践していこう
本日は11月28日
理念と経営2025年11月号より
~歴史心理学で見る蔦重の決断~

50年間、トップとして君臨するも政治に興味がなかった道楽将軍
蔦屋重三郎を苦しめた寛政の改革以降、長きにわたり幕府の頂点だった徳川家斉、その失政以後、幕府は衰退へ向かっていく。本連載は今月号で最終回を迎えるが、 最後に道楽者として知られる徳川家斉が犯した、真の過ちを共に紐解いていこう。
P78抜粋
✅ ポイント(要点)
1. 徳川家斉の「最悪のリーダーシップ」
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目的達成機能の欠如
国政に無関心。危機(飢饉・反乱)すら知らなかった。 -
集団維持機能の欠如
忠臣を遠ざけ、佞臣(ゴマすり・利得優先)だけを重用。 -
結果として
統治の空白が生まれ、幕府の衰退を決定づけた。
2. リーダーが最低限すべきこと
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有能な人材の登用
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「任せる」と「任せてはいけない」の線引き
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組織の情報がリーダーに届く仕組み
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標語(旗印)と目的の共有
3. 過去の組織崩壊は、すべて“トップの無関心”から始まる
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家斉は50年間トップにいながら、政治放棄。
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その間に佞臣が増殖し、賄賂・利益独占の構造が固定化。
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外圧(ロシア問題など)にも適切に対応できなかった。
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優秀だった人材の遺産が尽きた瞬間から崩壊した。
✅ 結論(本質)
トップが「関心を向けない領域」から組織は壊れる。
目的を示さず、旗印を掲げず、
情報も集めず、
忠臣の声も拾わず、
人選を誤ると、
どんな強大な組織も静かに崩れていく。
家斉の失敗は一言でいえば、
“リーダー不在の空白を、質の低い人材が埋めてしまった”
という、どの組織にも起こり得る構造的問題である。
✅ 自社への活用
① “空白”をつくらないための「見える化」
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どのプロジェクトが進行中か
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誰が何を担当するか
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どこが止まっているのか
→ 空白があると、低品質な判断が入り込みやすい。
② 任せてよい人と、任せてはいけない領域を分ける
徳川家斉の失敗は、「任せる相手の選別」をしていなかったこと。
③ 目的(旗印)を常にメンバーと共有する
蔦屋重三郎や田沼意次のように、
「高い志」があると組織は機能する。
これを職人・パートナー・外注・家族と共有すると、
組織は「家斉型」ではなく
“蔦重型(志で動く組織)”に進化する。