前から行ってみたかった濁河温泉から御嶽山に登ってきました。
御嶽山と言っても、今日は剣ヶ峰方面は目指さず、今の時期見頃を迎えているコマクサの群落を愛でに飛騨頂上から継子岳(ままこだけ)の方を目指します。
早朝5時に登山口に着くと、駐車場は残り3台ほど。
皆さん結構早くから登らるようです。
登山口では安全登山啓蒙活動のようなことが行われており、アミノバイタルの試供品をいただきました。
ゆっくり準備をして登山届を提出し、6時に出発。
序盤は広大な原生林の中をゆるゆると登って行きます。
こういう心地のよい亜高山帯の原生林を歩くのは、久しぶりな気がします。
薄暗い森の中、ひっそりと咲いていたのはキソチドリ。
初めて観ます。
このあたり、バイカオウレンの葉がたくさんありましたので、春先には花の群生が見られそうです。
カニコウモリもあちこちに咲いていました。
ギンリョウソウもたくさんありましたが、上を向いて全開しているのは初めて見たかも。
現在通行止めとなっている仙人滝方面を通る登山道と合流すると本格的な登りが始まります。
ジョーズ岩。
このあたりで七合目を過ぎたところ。
摩利支天山の方から流れ落ちてくる滝(沢?)の見えるポイント。
蛙岩。
胡桃島登山口からの登山道との合流地点を過ぎるとのぞき岩避難小屋。
距離的には飛騨頂上への中間点を過ぎたところ。
のぞき岩からは摩利支天山が見えます。
モミジカラマツ。
ここまでの登山道沿いでは、ほかにもヤマブキショウマ、ハクサンオミナエシ、アキノキリンソウなどが咲いていました。
八合目、おたすけ水(水はありません)。
あと標高差350mほど。
森林限界とも書かれていますが、実際にはもう少し先です。
ゴザンタチバナが見られるようになってくるとまもなく森林限界。
見通しの良いハイマツ帯に入ると北西方向に白山がきれいに見えました。
本日唯一の遠くの山の眺望。
(となることはこの時点ではわかっていませんでしたが。)
最後、ハイマツ帯からザレ場へとトラバースしていくと飛騨頂上です。
このあたりからはここまでとは違った高山植物が見られるようになってきました。
イワギキョウ。
イワツメグサ。
ヨツバシオガマ。
チングルマやコイワカガミなど既に終わった花もありましたので、もう少し早い時期であればまた違った花々が楽しめそうです。
そして、飛騨頂上直下には、本日のお目当て、コマクサの群落です。
これはなかなか。
これだけコマクサが群生しているのを見るのは燕岳以来。久しぶりです。
今年は開花が早かったらしく、ピークは少し過ぎているような感じではありましたが、一株一株に花数が多くて華やかです。
そして、飛騨頂上(2,811m)に到着。
今日はやっぱり苦手の高山でペースが上がらず、3時間50分かかってしまいました。
これから目指す継子岳。
今日は晴天ながら早くもガスが上がってきています。
このあたり、雷鳥がいそうな雰囲気なので、ゆっくり周りを見回しながら歩いてみましたが、今日は観られませんでした。
継子岳(2859m)。
ここからは北方に乗鞍岳や北アルプスがきれいに見えるはずなんですが、今日はガスでまったく見えません。
そのほかの方向もまったくダメ。
ただ、南側、剣ヶ峰はガスが切れたタイミングできれいに見えました。
向こうからこちらを見るのとはまた違って、手前に緑が多くてきれいです。
左手前の大きな窪地は四ノ池。
あちらの方をぐるっと周回すると、池畔でお花畑も見られるそうですが、今日はちょっと雲行きも怪しいし、ペースも芳しくないので、早めに下山できるようピストンで飛騨頂上に戻ります。
飛騨頂上の裏側に回ると三ノ池。
青空でないのが少し残念ですが、きれいなブルーです。
そして、稜線を挟んで反対側には五ノ池。
これで一応は御嶽山の一ノ池から五ノ池まで、すべての池を見ることができました。
五ノ池のそばのハイマツ帯には雷鳥親子がいるらしいですが、しばらく探してみたもののここでも観ることはかなわず。
五の池小屋。
人気の山小屋だそうですが、宿泊者ファーストどころかここから先は宿泊者専用でした。
立ち寄りの場合はご注意を。
(トイレは裏を回れば借りれます。)
最後にコマクサの群落を見ながら下山開始。
下山は2時間45分。
濁河温泉からの登山道は、木段など、よく整備はされていますが、安山岩がゴロゴロと転がっていて、木の根の張り出しも多く、また、昨日かなり雨が降ったのか、今日は濡れて滑りやすくなっているところも多くて、ちょっと歩きづらかったです。
そのため、慎重に歩いたことと、そもそもペースが上がらなかったことも相まって、けっこうかかりました。
今年はあまりハードな山登りをしていなかったので体力的にもちょっと余裕がなかったように思います。
こういう時こそのアミノバイタルですね。
(たいしてお金落とさないのに、高価なものを申し訳ないなと思いましたが、宣伝効果抜群かも。)
帰りは濁河温泉の市営の露天風呂で汗を流して帰りました。
季節柄、飛び回るアブが恐怖でしたが、名前の通り、茶色く濁ったいいお湯で、奥の森からはコマドリのさえずりも聞こえ、しばし癒されました。
濁河温泉から御嶽山への登山は、登山口までも、登山口からもアプローチが長くて大変でしたが、素敵な原生林を歩けて、コマクサの大群落も観れてよかったです。
そして、とりあえず、今年は夏山に1回行けたのでよかったです。