日本二百名山の伯母子岳と日本三百名山の護摩壇山を歩いてきました。
まずは高野龍神スカイラインから奥千丈林道に入り、伯母子岳遊歩道入口から伯母子岳へ。
いきなりの稜線歩き。
階段や石畳こそないものの、遊歩道というだけあって、幅広く平らかな道を歩いて行きます。
稜線にはブナなどの原生林が広がります。
立派なブナ。
気持ちのいい稜線歩き...と言いたいところですが、今日は終始北寄りの強く冷たい風が吹き、鼻水を垂らしながら、最初から最後までウインドシェルとグローブ着用で歩きました。
先週はまだ暑かったのに、一気に季節が進んだ感じです。
足元にはホコリタケ。
ツンと突くと、ぽふっと胞子が飛び出す、おもしろいキノコ。
これはキッコウハグマですね。
はじめまして。
ヌタ場?
最初のピーク、口千丈山(1,331m)。
このあと1,300mちょっとのピークを幾つか越えていきます。
シコクママコナ。
伯母子岳山頂までたくさん咲いていました。
アキノキリンソウ。
少し眺望が開けたところ。
前方に見えるのは伯母子岳ではなく、その手前の牛首の峰。
遊歩道から稜線に分岐してその牛首の峰(1,341m)に登ると、ようやく伯母子岳が見えました。
遊歩道に戻って、一旦深タワまで下ると、伯母子岳山頂への分岐。
山頂まであと600m。
遊歩道はここからも稜線を迂回して伯母子峠まで続いており、登山道と言える道は伯母子岳山頂への道と、牛首の峰など途中のいくつかのピークへの道のみでした。
山頂までの道沿いにはセンブリがちらほらと咲き始めていました。
蜂や蟻も蜜を吸いに来ていました。
日本二百名山、伯母子岳山頂(1,344m)に到着。
遊歩道入口から1時間50分でした。
山頂からはほぼほぼ360度の眺望が広がります。
西側には右手前に夏虫山という山があり、歩いてきた稜線は手前から左奥へ伸びています。
左奥の奥には護摩壇山、龍神岳が見えます。
護摩壇山、龍神岳アップ。
中央やや右、NHKの中継局の塔が立っているのが龍神岳で、護摩壇山はたぶんその奥に隠れています。
右端に見えるのはごまさんスカイタワー。
東側には大峰山脈。
一番右の尖がった山が釈迦ヶ岳。
中央あたりに八経ヶ岳、弥山。
左奥の方に山上ヶ岳。
山頂からは折り返さず、さらに進んで伯母子峠に下りてみました。
伯母子峠には、避難小屋とトイレあり。
伯母子峠には南北に高野山から熊野本宮大社へと続く熊野古道小辺路が通っています。
伯母子岳、伯母子峠は小辺路の最高地点。
伯母子岳が日本二百名山に選ばれているのは、そういう歴史的・文化的な要素も込みでということなのでしょうか。
ノコンギクかな?
伯母子峠からは山頂を迂回して戻ります。
北側にある伯母子岳山頂への分岐。
六字名号碑、倒れています。
お、小さいけど、マムシ。
そういえば、実を付けたマムシグサもありました。
下山は伯母子峠経由で1時間50分、休憩込みトータルで4時間10分の山行でした。
このコースは、最低高度と最高高度の差が130mほどと一見楽に思える標高差ですが、アップダウンが多く、結局、累計標高差は800mと、意外に歩きごたえがありました。
伯母子岳から下山した後は、道の駅ごまさんスカイタワーへ。
ここからおかわりプチ登山、護摩壇山、龍神岳に登ります。
こちらはスニーカーでも登れる遊歩道。
12分で日本三百名山護摩壇山(1,372m)に到着。
護摩壇山の名は、この地に落ち延びた平維盛がこの山で護摩を焚いて平家の運命を占ったことに由来するそうです。
護摩壇山から13分で龍神岳(1,381m)に到着。
和歌山県最高峰です。
そういえば、都道府県最高峰っていくつ登っただろうか?
龍神岳は南側の眺望が開けていました。
和歌山県中部、南部の山々。
この護摩壇山あたりでも途中難路がありかなり遠く感じたので、あのあたりの山に登りに来ることはほぼないのだろうなぁ。
護摩壇山、龍神岳から下山した後は、有田川町の方に下って、あらぎ島に寄り、清水温泉に浸かって帰りました。
自然の営みと人の営みが作り出した絶景、国選定重要文化的景観のあらぎ島(蘭島)。
すでに稲刈りも終わっており、日が傾き、陰になっているのも残念ですが、ここはまた機会があれば、稲が青々とした夏、黄金色に輝く初秋にでも訪れてみたいと思います。