この秋、奈良県で開催されているアートイベント「MIND TRAIL ~ 奥大和 心のなかの美術館」に行ってきました。
吉野村、天川村、曽爾村の3つのエリアで分散開催されている中で、今回は是非とも見たい作家さんの作品が展示されている曽爾村を訪れました。
曽爾村役場前を起点に、済浄坊渓谷、屏風岩公苑などをぐるっと5時間ほどかけて歩き、アート作品を通して大自然を体感します。
まずは、曽爾村役場前にある「そにのわの台所katte」でマップを入手してからスタート。
早速スタート地点に作品。
「千本のひげ根」というこの作品は、杖としてトレイルに持って行けるようになっています。
選んだ杖をトレイルの伴侶とし、杖を通して自然を感じ、そして次の人へ杖を託していくことでつながりを感じるということですが、”絶対じゃまになる。"と持って行かなかった私はなんと情緒のないことか...
曽爾村役場の建物の扉にも作品が。
門僕神社。
イチョウが色づき始めています。
トイレの看板が農夫と農婦でかわいい。
このあたりから、自然の中におかれた作品が点々と現れます。
こちらは石の平らな面に鏡を貼り付けた作品。
こちらは古い障子戸やガラス、鏡などを使った作品群。
兜岳(左)と鎧岳(右)を借景に。
三面鏡に兜岳を映して。
切り株の上に立てられたこちらの作品は”クシティ・ガルバ”。
サンスクリット語で地蔵菩薩だそうです。
この作品は道中の至るところに配置されていました。
このあたりまでしばらく登り坂だったので、周りの山々がよく見えてきました。
こちらは昨年登った俱留尊山と二本ボソ。
今回は行きませんでしたが、今頃、曽爾高原ではススキが見頃だと思います。
兜岳。
紅葉がはじまっており、きれいです。
兜岳の紅葉越しに鎧岳。
今回は登りませんでしたが、この2つの山はいつか登ってみたいと思っています。
済浄坊渓谷に入り、済浄坊の滝の辺りに来ると、また新たな作品が。
レースのような模様で様々な形をしたオブジェがいろいろなところに配置されていました。
粘菌のようにも見えます。
自然の風景を額縁にした絵。
風に揺られてゆっくりクルクル。
これもあちこちに展示されていました。
済浄坊の滝と作品。
このあたり、ちょっと足元は悪かったですが、雰囲気のいい道でした。
もうちょっとすると紅葉も期待できそうです。
倒木からの芽生え。
これは自然の芸術。
ところどころに置かれていた「森の中の図書館」。
QRコードを読み取って、サイトから鍵の番号を入手して開けると、中には数冊の本。
なかなかナイスなセレクション。
自分が持っている本が1冊入っていたのが、ちょっとうれしかった。
こういう自然の中で、一期一会の本を読むというのもいいものですね。
ヒノキの葉で作られた動物型のオブジェ。
豊かなお尻がかわいい。
体験型の作品で、乗った姿を周りの鏡を使って自撮りできます。
屏風岩公苑には群れ。
自然に溶け込むような作品が多い中で、この作品は異質。
これも異質だけれども、公苑なので子供が楽しめる作品があってもいいのかも。
屏風岩。
見事な柱状節理の岩壁です。
紅葉もきれいです。
この屏風岩公苑には桜の木が多かったので、桜の季節もよさそうですね。
屏風岩の反対側の眺めも抜群です。
奥の高い山は三峰山。
右に目を移すと、ここからだとマッターホルン感はありませんが、右奥の山は多分、高見山。
トレイルの途中、飲食店は1件のみ。
屏風岩公苑から下った集落の中にあったそのお店はTKGのお店でした。
この卵かけごはん、まず、お釜でごはんを炊くところから始まります。
20分ほど待って、ごはんが炊き上がる頃を見計らって、たまごを割り、黄身と白身を分け、白身を泡立てます。
そして、どんぶりによそったごはんに白身をのせ、中央に黄身を落として出来上がり。
3種類のお醤油をお好みで回しかけて、いただきます。
玉子は2種類あって、黄身の色の濃い濃厚な卵と、
黄身の色の薄い、あっさりだけどコクのある卵の食べ比べができます。
炊き立てのごはんでTKGは安くてうまいごちそうですが、それが釜で炊いたご飯に上質なこだわり卵となると、おいしさましまし。
たかが卵かけごはんと思いつつ入店しましたが、DIY的な楽しさも加わって思った以上に楽しかったです。
最後にこの作品を見て、曽爾村役場前に戻り、「そにのわの台所katte」内にある作品を見てトレイル終了。
のんびり歩いて卵かけごはんも食べて、5時間20分ほどのトレイルでした。
「そにのわの台所katte」には地元で採れた野菜や加工品をいろいろ売っていたのでいくつか購入し、お店の前でコーヒーをいただいてから帰路につきました。
瀬戸内国際芸術祭と2週続けてのアート散策。
島を巡るのも面白いですが、山里を歩くトレイルとアート観賞を掛け合わせるのもおもしろいですね。
また、違うエリアにも行ってみたいなと思いました。
(2)へつづく...