
クリンソウが見頃を迎えているという多紀連山の御嶽・小金ヶ嶽を周回してきました。
今日はちょっと遅め。10時に麓にある登山者駐車場をスタート。

駐車場から少し下ったところ、民家と民家の間が登山口。
ここから御嶽への登山道に入ります。

タニウツギが満開です。

最初、杉林の中を一気に登り、稜線に出て別の登山道と合流すると、なだらかな稜線歩きになります。

途中で道が二又に分かれます。
右に行けば、大岳寺跡を経て御嶽へ。
左に行けば、クリンソウ群生地。
もちろん、今日は左へ。

少し下ると、沢沿いにクリンソウの群生地が広がっていました。

ただ、群生地はロープで囲われていて、その外側にぐるっと一周できる観察路があるのですが、あまりにも遠巻きで、遠くにかなり群生しているところが見えるものの、その群落を間近で観れるところがありませんでした。

写真は望遠で撮れるんですが、写真全体がピンクに染まるような密な群生は撮れませんでした。

でも、きれいに咲いていました。

クリンソウを観た後は、再び登山道に戻り、大岳寺(みたけじ)跡へ。
ここはかつて丹波修験道の中心で、一時は大峰よりも栄えていたそうですが、後にその大峰の怒りを買い、山伏300人によって滅ぼされたのだとか。

大岳寺跡からはまた道が険しくなり、しばらく登ると眺望が開けました。
西側の景色。どれがどの山かわかりませんが、先日登った三尾山なども見えているのかな?

南側の景色。
三田から猪名川方面の山々。
その手前には八上城跡、奥の方にはうっすらと六甲山も見えました。

さらに少し登ると、多紀連山の主稜線に到達。
立派な石室がありました。
中をのぞくと、役行者的な石像がありました。

御嶽の山頂は石室から主稜線を少し左に進んだところにありました。
関西百名山、ふるさと兵庫50山、御嶽(793m)。
スタートから1時間40分で到着しました。

御嶽山頂からの眺望はもうひとつで、西側から南側は登って来る途中の方がよく、北側は石室のそばからの方がよかったです。
石室のそばから見た北側の景色。こちら方面は未開拓で、どれが何山なのか全くわかりません。

御嶽からは多紀連山縦走ルートを小金ヶ嶽へと歩きます。
一旦、大たわ(上の写真の白っぽく見えるところ)まで250m下り、小金ヶ嶽まで200m登り返します。

本日の野鳥。
毛虫をくわえたコガラです。
子育て中かなあ?

大たわまで下ってきました。
ここにはフォレストアドベンチャー丹波ささやまという施設がありました。
登山道はその中を突っ切って行きます。

おお、なんか楽しそう。

しばらく杉林の中を登って稜線に出ると小金ヶ嶽が間近に見えてきました。
新緑が眩しいですが、その新緑の合間から、厳めしい岩々が覗いています。
あの辺を登って行くのかな?

クサリ場の急登が現れました。
多紀連山が多紀アルプスとも呼ばれる所以ですね。
とはいえ、それほど危険な岩場でもないので、クサリは使わず、三点支持で登る練習にちょうどよかったです。

この辺りの岩は見事にミルフィーユ状でギザギザとささくれ立ってます。
海の底からグワッとせり上がってきた感じですかねぇ?
こういう岩を見ると、ミルクレープが食べたくなります。

振り返ると御嶽(左奥)。

そして、ふるさと兵庫100山、小金ヶ嶽(725m)に到着。
御嶽から1時間20分でした。
こちらは北側の眺望が開けていましたが、御嶽から見た景色とそう変わりません。

小金ヶ嶽は登りも岩場の急登が多くて少し厳しい道でしたが、下りも同じように厳しかったです。
松の木に生えたキノコ。
なんかかわいくておいしそうに見えますが、これはヒトクチタケというキノコでおいしくはないそうです。

途中にあった福泉寺跡。
大岳寺と呼応するような位置にあるこのお寺も、大岳寺と同じく、大峰山僧兵によって焼き討ちされたそうです。
なんか...昔のこととはいえ、こういう話を聞くと、宗教ってなんなんだろうと思ってしまいます...

福泉寺跡から少し下ると沢沿いの道になり、小さく渡渉を繰り返しながら下って行きます。
その沢の始まりあたりにも小さなクリンソウ群生地があったのですが、登山口近くまで下りてくるとすごい群生地がありました。

写真全体がピンク色に染まる、絵に描いたような群生地です。

標高が少し低いためか、こちらのほうが花もたくさんついています。
砂防堰堤のところにあったのですが、これは意図せず群生したということなのでしょうか?
ロープで囲ったりもしていなかったので、近くで観ることができました。

小金ヶ嶽の登山口からまた車道を歩いて駐車場へ。
下山時刻は15時前。
全行程5時間弱の山行でした。
最近、曇りがちな日が多かったですが、今日は終始いい天気で、まだそれほど暑くもなく、気持ちのいい山行になりました。
さて、次はどの山にどんな花を観に行きましょうか。