北海道3日目の朝。
真狩キャンプ場から見る羊蹄山。
よく晴れてくっきりと見えています。
この日は山に登る予定もなく、帰るだけの日なので、朝露に濡れたテントが乾くまで、キャンプ場でのんびりと過ごしましたが、土曜日ということもあり、早い時間から多くの人が羊蹄山目指して登って行きました。
今日は昨日にもまして暑くなりそうですね。
この真狩キャンプ場、平日ということもあったのかもしれませんが、広々としていて他のキャンパーとの距離も十分に保てて、フリーサイトでもすぐ近くまで車を乗り入れることができ、設備も充実していて快適でした。
衛生協力費800円とフリーサイトテント1張800円と、前日のニセコと比べると高かったですが、かなり満足度が高かったです。
羊蹄山登山のベースキャンプとして最高だと思います。
キャンプ場を出た後はニセコの道の駅、ニセコビュープラザへ。
ここは、観光客だけでなく新鮮な地元産の野菜などを求めて近隣の方々も多く訪れるようで賑わっていました。
ちょうどメロンの出荷時期で、立派なメロンが次から次へと飛ぶように売れていたので、私も一箱、発送をお願いしました。
山に登ってテント泊するだけでなく、ちょっとくらい、地元経済に貢献しないとね。
そのあとは、周辺のビュースポットへ。
こちらは2日前に登ったニセコアンヌプリ。
雲が多いながらも頂上まできれいに見えています。
こちらは双子のサクランボの木というビュースポット。
後ろに羊蹄山が見えるのですが、だいぶ雲に覆われてきましたね。
そして、再び真狩村の方に戻ります。
真狩村というと、細川たかしさんの故郷。
村内の公園にあるこの細川たかし記念像は、羊蹄山をバックに代表曲を歌ってくれるんですが、コロナの影響でしょうか、今はマスクをして歌うのはやめているようです。
なんか...西村大臣に見えます。
この公園を流れる川はとてもきれいで、梅花藻が咲いていました。
こちらは同じく真狩村の道の駅、真狩フラワーセンターのひまわり畑と羊蹄山。
何やら鳥がジッジッと盛んに鳴いているので近づいてみると、ノビタキのようですね。
ひまわりの黄色をバックに、絵になりますね。
この日のフライトは夜で、真狩から真っすぐ新千歳を目指すと早すぎるので、ちょっと洞爺湖方面まで有珠山を観に行きました。
こちらは昭和新山。
昭和18年~20年にかけての有珠山の噴火活動で、地面が隆起したのち、爆発期を経て溶岩塔推上という現象によって誕生した新山です。
ただの赤茶けた岩山に見えますが、まだ熱を持っており、雨が降ったりすると、蒸気が上がるそうです。
昭和新山を望む広場には、昭和18年~20年の噴火の際に新山誕生の過程を定点観測した、三松正夫さんの銅像があります。
戦時下で制約の多い中、当時壮瞥郵便局長だった三松正夫さんが創意工夫を凝らして新山誕生の過程を観測した記録は、ミマツダイヤグラムと呼ばれ、火山学にとって貴重な資料となったそうです。
また、新山誕生の後、私財を投じて新山と周囲の土地を買い取り、新山の保護にも努めたそうです。
近くには三松正夫記念館があり、ミマツダイヤグラムをはじめ、三松正夫さんの足跡や有珠山噴火の歴史などが紹介されていましたが、専門の研究者でもない彼の火山活動調査にかける熱意に感銘を受けました。
昭和新山の前には有珠山の中腹まで上がれる有珠山ロープウェイがありますので、これに乗って上がってみました。
ロープウェイから降りて、外に出ると目の前に荒々しい岩山が現れます。
昭和新山もそうですが、有珠山の火山活動は大地が大きく変動するのが特徴のようで、有珠山も大有珠、小有珠、オガリ山、有珠新山など、噴火のたびに新たな山が誕生したり、崩れたりしているそうです。
有珠山は山頂を踏むことはできませんが、外輪山に遊歩道が設けられており、ロープウェイ駅から5分ほど歩いて有珠山火口原展望台までいくと、目の前に大有珠と、その左手に遠く火口原を見渡すことができます。
この火口原は、1977年の噴火前までは銀沼という大きな沼があり、草木が生い茂っていたそうですが、今は、荒涼とした火口になっています。
遊歩道は火口原展望台からさらに続いており、火口原の向こう側、外輪山展望台まで行くことができるそうです。
ただ、長い階段の上り下りがあり、片道60分もかかるということで、暑いし、前日の羊蹄山登山の筋肉痛もあったので、少し階段を降りたところ、火口原がよりよく見えるところまで行って、引き返してきました。
有珠山火口原展望台から望むロープウェイ駅、昭和新山、洞爺湖。
ロープウェイ駅の裏手に回ると、「Mt.USU Terrace」という展望台があり、洞爺湖半分と、昭和新山がよく見えました。
昭和新山の全景。
元々、畑や集落だった場所が、隆起して、こんな新山になったというのですから、驚きです。
ロープウェイで下る途中には、洞爺湖の中島もきれいに見えました。
その左上には雲の合間から、羊蹄山の山頂がちょこんと顔を出しています。
中島は、島内をぐるっと一周できる散策路があり、原生林やエゾシカとの出会いを楽しめるそうです。
また時間があって元気な時にちょっと歩いてみたいですね。
いやしかし、例年夏の北海道というと、人も車もバイクもかなり多いのですが、この有珠山も、新千歳空港も、かなり空いていました。
GOTOキャンペーンは税金の使い道としてどうかと思いますが、こんな状況が続くと観光に携わる人々は本当に大変だと思います。
自粛は簡単ですが、旅行前も含めてリスクの高い行動を避け、旅行先の状況も踏まえ、感染防止対策を十分にしていれば、もっと旅してもいいのではないだろうか。
そんなふうに感じた北海道3日間でした。