長い梅雨がようやく明けようかという7月末。
また新型コロナウイルスの感染が拡大しつつある中ではありましたが、待ちに待った夏山シーズンでもあり、どこにどのように行くのがよいか、Withコロナの時代の山旅のあり方を熟慮した末、2泊3日で北海道に行ってきました。
マイカーで神戸空港に行き、スカイマークで新千歳空港へ飛び、道内の移動はレンタカー、食事はテイクアウト、宿泊はテント泊。
できうる限りのリスク回避を考えた結果、こうなりましたが、元々、それに近い旅ばかりしているので、結果、ほぼいつもどおりの旅といった感じです。
1日目、お昼頃に新千歳を出発し、向かったのはニセコの五色温泉にあるニセコ野営場。
シンプルながらとてもきれいなキャンプ場です。
キャンプの受付(清掃協力費一人一日300円也)を済ませ、テントを張るのをおいといて、まずは登山準備。
キャンプ場のすぐ横が登山口となっているニセコアンヌプリに足慣らしも兼ねて登ります。
時刻は15時半。
かなり遅い登山開始ですが、標準コースタイム往復3時間5分というお手軽登山コースなので、日没までには下山できます。
このコース、歩き始めは森の中ですが、20分もしないうちに、展望のよい道に変わります。
五色温泉を挟んで向かい側、右手の山肌が白くなっている山はイワオヌプリ(硫黄山)です。
途中にあった展望スポット。
ニセコの街とその向こうに見える山は昆布岳でしょうか。
そして、ニセコアンヌプリの姿も見えてきましたが、山頂はガスの中ですね。
登山道の傍らには様々な夏の花が咲いていました。
ヨツバヒヨドリ。
ヤマハハコ。
ミヤマホツツジ。
シロバナニガナ。
黄色いハナニガナとともに咲いていましたが、私はシロバナニガナの方が好きです。
コガネギク(ミヤマアキノキリンソウ)。
エゾボウフウ? ミヤマセンキュウ? イブキセリモドキ?
チシマフウロ。
ヤマブキショウマ。
最も多かったのは、ハイオトギリ。
こんな風に道の両側にずっと咲いていました。
頂上まであと500m。
頂上部の稜線に出てきました。 山頂はガスの中にうっすらと見えます。
日本三百名山、ニセコアンヌプリ(1308m)山頂に到着。
登山口から1時間25分でした。
避難小屋の奥にはニセコ観測所跡。
晴れていればここからの眺望は抜群らしいのですが、この時はガスが多く、東側の山腹にはニセコヒラフのスキー場が、それより北側少し遠くに倶知安の町がチラチラと見えた程度でした。
この東側斜面には、もうピークは過ぎた感じでしたが、エゾカンゾウが少し咲いていました。
ニセコアンヌプリ山頂からの眺望で最も期待していたのは羊蹄山の雄大な姿ですが、30分ほど待ってみたものの、最大でこの程度しか見えませんでした。
そのかわり、時折、背後から夕日が差し込み、下方のガスの中にほんのりとブロッケン現象が見られました。
初ブロッケン。これは吉祥ですかねぇ。ありがたや。
羊蹄山の姿は拝めなかったものの、ブロッケン現象が見れて気分よく下山したら、ちょうど日没の時間。
振り返って見たニセコアンヌプリは晴れ渡っていました。ええっ!なんでやねん!
このパターン、同じ夏の北海道、富良野岳でもありました。
山の天気はよくわかりません。
このあと、テントを設営し、セイコーマートさんで買ってきた夕食を食べ、キャンプ場から徒歩3分の五色温泉に浸かって1日目終了。
温泉も先客が一人だけで安心して入れましたし、テント泊も暑くも寒くもなく快適でしたが、唯一誤算だったのは、登山口に近いところにテントを張ったもので、夜中にご来光登山の人の音で目が覚めてしまったこと。
そっか、手軽に登れる山だし、羊蹄山とご来光を一緒に見れるのはいいですね。
翌朝のキャンプ場周辺は濃い霧に覆われていましたが、果たして、ご来光は見れたのでしょうか?