吉野~洞川温泉散策(2) | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

吉野駅から下千本、中千本、上千本、奥千本と歩き、西行庵に寄り道をした後、いよいよ本格的に大峯奥駈道を歩きます。

 

旧女人結界の碑。

 

かつてはここから女人禁制の修験の道だったのですね。

 

 

まずは、旧女人結界の碑を左に進み、青根ヶ峰(858m)へ。

 

吉野山はこの山域の総称のようですが、あえて山頂を求めるなら、ここになるようです。

 

吉野駅からここまでの標高差は600m以上。

 

ほとんど車道歩きで、ジワジワと登ってきたので、さほどしんどくはなかったですが、後々地味に効いてきます。

 

 

青根ヶ峰からは山道を歩いたり、

 

 

車道を歩いたり。

 

しばらくは緩やかなアップダウンの道が続きます。

 

 

クロモジ。

 

 

スミレ。

 

これはシハイスミレ、斑が入っているので、フイリシハイスミレでしょうか。

 

 

タムシバ。

 

 

心見茶屋跡あたりからは急登が増え、標高差350m以上登ると、

 

 

次のピーク、四寸岩山(1235m)に到着。

 

 

南西方向の眺望が開けていますが、だいぶ霞んでます。

 

 

足元には1cmにも満たない小さなスミレがちらほらと。

 

 

これはタチツボスミレ?

 

スミレは少しわかった気になっていましたが、いろんな山でいろんなスミレをみて、また混乱してきています。

 

 

四寸岩山からは一旦下ります。

 

途中、足摺茶屋跡には足摺宿という小屋がありました。

 

 

このあたり、露出した岩がゴロゴロと、大峯らしい雰囲気も出てきました。

 

それから、このあたり、面白いのは尾根の右側が杉林、左側がブナなどの落葉広葉樹林になっているところ。

 

この形がけっこう長い間続きます。

 

今はまだ葉が出ていませんが、新緑の頃はとてもきれいなんじゃないでしょうか。

 

 

まだ咲いていないですが、これはハシリドコロですかね。

 

 

足摺宿からさらに歩くと、百丁茶屋跡にも二蔵宿小屋という小屋がありました。

 

けっこう立派です。

 

大峯奥駈道を縦走する場合は、こういう小屋を利用するのですね。

 

 

百丁茶屋跡からは道が二手に分かれますが、右手、大天井ヶ岳を越える道を行きます。

 

ここからは再び厳しい登りになってきます。

 

 

ミヤマカタバミ。

 

 

大天井ヶ岳手前の展望ポイントから振り返って見た景色。

 

やはりだいぶ霞んでいますが、この日歩いてきた峰々が連なっています。

 

(たぶん、一番高いところが、四寸岩山)

 

 

四寸岩山からは200mほど下りましたが、今度はそこから400mの登り返し。

 

特に大天井ヶ岳の手前の急登は、ここまで歩いてきた疲労の積み重ねもあってかなりきつかったです。

 

 

大天井ヶ岳(1439m)に到着。

 

山上ヶ岳の前衛峰的なこのあたりでは抜きんでた山ですが、眺望はよくないのですね。

 

ここまで累計で標高差1,400mほど登ってきましたが、これで登りは終わり。

 

後は下るだけなのでまずは人心地が付きました。

 

時刻は13時過ぎ。ここから洞川温泉までは標準コースタイムで2時間20分。

 

15時58分のバスまでは30分以上の余裕がありますが、万全を期して、早めに下山します。

 

 

大天井ヶ岳から尾根伝いに下ると、山上ヶ岳との間の鞍部、五番関に出ます。

 

ここには現役の女人結界門があります。

 

この門の先が、山上ヶ岳へと続く道になりますが、それを横目に右手に下ります。

 

 

五番関からかなり急な下りを10分ほど下ると、登山口に到着です。

 

あとは、川沿いの車道を5km以上ダラダラと下って行くだけです。

 

 

この日も道中、鳥の声をよく聴きましたが、じっくり鳥見をする余裕はなく、やり過ごすのみでした。

 

ただ、最後、洞川温泉に向けて車道を下って行くと、巣材集め中のヒガラに出会いました。

 

 

木の皮の繊維を紡いでいるのでしょうか、器用にもふもふな綿毛を作り出しています。

 

 

こういうことをしている時は警戒心が薄れるんでしょうか、けっこう近くでしばらく観ることができました。

 

 

役行者の母を祀る母公堂。

 

母公堂の前は、稲村ヶ岳や山上ヶ岳に登山する際の駐車場になっているそうです(1日500円)。

 

見たところ、10台も停めれなさそうな感じですが、今後のために覚えておこう。

 

 

さらに下ると、名水百選「ごろごろ水」があります。

 

わざわざ遠方から車で水を汲みに来る人も多い名水です。

 

向かいに採水場がありますので、汲めるだけ汲んで帰りました。

 

 

洞川温泉は標高800mほどと、意外なほどに標高が高く、そのため、桜もちょうど見頃でした。

 

 

長い長いロードを快調に下って、洞川温泉に15時10分頃に到着。

 

そんなに時間はありませんでしたが、せっかくなので温泉で汗を流してさっぱりしてからバスに乗って帰りました。

 

洞川温泉から下市口駅までは1時間10分ほど。

 

バスに揺られてうとうとしつつ、歩いてきた道のりの長さを実感しました。

 

 

今回、大峯奥駈道を吉野から洞川温泉まで歩きましたが、大天井ヶ岳の登り下りはきつかったものの、全体的には大峯奥駈道といってもプロローグのようなもので、本当に厳しいのはここから先だと思います。

 

今のところ、縦走、あるいは全踏破ということは考えていませんが、とりあえず、スポットで山上ヶ岳、釈迦ヶ岳くらいは登ってみたいなと思います。