11月6日、島根からの帰り道、鳥取と岡山の県境に連なる蒜山三座を縦走してきました。
マイカーで行った場合、どのように縦走するのが効率がよいかを検討し、行きに真庭市のコミュニティバス「まにわくん」を利用する方法を選択しました。
まず、早朝、上蒜山登山口の駐車場に車を止め、6時過ぎに出発。
山を下る方向へと歩き、「ひるぜん大将」というお店の前にある湯船口バス停まで約1.8km、20分強歩きます。
そして、6時27分発の真庭市役所行きのバスに乗り、約20分、道目木バス停でバスを降ります。
「まにわくん」は全区間一律料金、大人200円。とても良心的な料金です。
そして、美作街道を北へ下蒜山登山口である犬挟峠まで約3.6km歩きます。
上の写真は美作街道から見た朝焼けの下蒜山(右)と中蒜山(左)。
いい天気です。
約45分歩いて、7時半頃、下蒜山登山口に到着。
登山前に歩く距離がそこそこ長いですが、こうして行きにバス移動しておけば、後は時間を気にせずにマイペースで歩けるので精神的にゆとりができます。
蒜山三座縦走(下→中→上)、まずは下蒜山を目指します。
最初は樹林帯の中を緩やかに登り、やがて斜度が増してきます。
ところどころ鎖場などもあります。
リンドウ。
五合目まで登ると木が少なくなり、クマザサロードになります。
雲居平から見る下蒜山。
広く視界の開けた気持ちよい稜線歩きが続きます。
最後の登りはちょっときつそうです。
振り返ると霞の中に東側の山並みが幾重にも連なっています。
雲居平から見えていた急な登りを登り切り、山頂に到着と思いきや、九合目。
本当の山頂はもう一つ向うでした。
まだ急な登りがあります。
こういうのちょっと嫌ですね。
ですが、まだ序盤なので体力的には問題なし。
犬挟峠から1時間20分で下蒜山(1100m)に到着。
山頂からは左手前に中蒜山、その右奥に上蒜山、さらに山々が連なり、白っぽく見えるのが大山。
よい眺めです。
下蒜山から中蒜山へは、一旦フングリ乢まで300m近く下って、300mちょっと登り返します。
この時期の蒜山の山肌は全体に茶色が勝っていて紅葉や黄葉は少なめな印象です。
紅葉ラインがだいぶ下に下りているんですかね。
稜線を歩いていると不意に昔の石柱が。
村の境界を示しているようです。
フングリ乢を越えて、登り返すと中蒜山の避難小屋が見えてきました。
振り返って下蒜山。
雲居平から見るのとはずいぶん雰囲気が違って見えます。
下蒜山から1時間20分で中蒜山(1122m)に到着。
ここは眺望が素晴らしい。
東から北にかけての一部を除いては遮るもののない見晴らしのよさ。
南には蒜山高原。
その向こうには、どれが何山なのかは全くわかりませんが、果てしなく連なる山々。
北西方向には上蒜山と右奥には日本海が広がります。
大山は上蒜山に隠れて見えません。
景色を眺めながらコーヒータイム。
この日のおやつは、前日に松江のスーパーで買ってきた島根のご当地パン「バラパン」です。
上が波型になった大きなパンを薄くカットしてくるくると巻いてバラの花に見立てた芸術的なパンです。
ザックに入れて持ち歩いていたせいか、水分が蒸散して少しパサパサになってしまいましたが、生地と生地の間には定番のバタークリームが挟まっており、昔ながらの懐かしく飽きのこない味わいでおいしかったです。
中蒜山の次は上蒜山。
ここも一旦下って登り返してですが、120m下って200m登り返すという感じですので、下→中よりは楽です。
中蒜山から45分で上蒜山(1202m)に到着。
三座の中では一番標高が高いのですが、木に囲まれておりあまり眺望はよくありません。
上蒜山はここから300mほど離れたところに三角点があるらしいですが、ここよりむしろ少し低いみたいですのでパスして下山します。
少し下るとまた眺望が開けてきました。
振り返って手前から上蒜山、中蒜山、下蒜山。
上蒜山の山肌、中腹あたりの紅葉がちょっときれいですね。
大山もきれいに見えます。
このあたりではやはり圧倒的な存在感の山です。
眼下に蒜山高原を望みながら、稜線を下っていきます。
ツルリンドウの実。
途中から杉林の中、整備したてのきれいな階段を下り、
最後は牧草地を抜けて上蒜山から1時間15分ほどで上蒜山登山口の駐車場に下山しました。
下山後はひるぜん焼きそばを食べようと思っていたのですが、目当てにしていたお店が閉まっていたので、ひるぜんジャージーランドへ行って、ジャージー牛の赤身肉の大判ステーキをいただきました。
柔らかいとかジューシーといったいった感じではありませんが、あっさりヘルシーでおいしかったです。
食後のデザートに蒜山ジャージーヨーグルトをたっぷりいただけたのがうれしかったですね。
帰りはちょっと大山方面に足を延ばして、大山の絶景ポイント、鬼女台へ。
このあたりも紅葉のピークを少し過ぎた感じでしょうか。
でも、いい景色です。
蒜山三座縦走は10km(アプローチは除く)で、三座合計1100mほど登りますが、案外楽にこなせました。
今回は下→中→上と歩きましたが、おそらく上→中→下と歩くよりは歩きやすく、大山に近づいていくという感覚が楽しめていいと思います。
ただ、季節的なものかもしれませんが、今一つこの山の良さというものが感じられませんでした。
夏は暑そうだし、初夏か、秋ならもう少しだけ早い時期がいいのかもしれませんね。
まあ、でも、三瓶山、蒜山と好天の中、中国地方の二百名山二座を登れてよかったです。