石見銀山散策(2) | Archive Redo Blog

Archive Redo Blog

DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

「大久保間歩一般公開ツアー」が終わった後は、バスに乗って再び大森の町並みへ。

 

まずは、大森の町並みからさらに奥まで行ったところにある龍源寺間歩まで30分ほど歩きます。

 

ここは予約もなしに手軽に見学できる唯一の間歩で、石見銀山を訪れる人は大体ここは見て行くようです。

 

 

 

間歩の入口。

 

 

 

そして、間歩の内部。

 

大久保間歩と違って昔の間歩の雰囲気を残しつつもきれいに整えられていて、いかにも観光用といった感じです。

 

 

 

こちらにも鉱脈に沿って掘り進められた後がいくつも見られました。

 

しかし、ここを見ても石見銀山の何がすごいのか、いまいちピンとこないのではないでしょうか。

 

龍源寺間歩は大久保間歩に次ぐ規模の坑道だったそうですが、見学できる部分からはその大きさが感じられないのが残念です。

 

 

 

こちらは龍源寺間歩に向かう道中にあった福神山間歩。

 

内部を見学できるのは龍源寺間歩のみですが、周辺には大小さまざまな間歩が見られました。

 

石見銀山には全部で600箇所以上間歩があるそうで、それぞれの間歩には番号が振られています。

 

 

 

こちらは龍源寺間歩の出口から大森の町並みへと戻る道沿いある佐毘売山神社。

 

鉱山の守り神である金山彦命を祀る神社だそうです。

 

 

 

そしてこちらは清水谷精錬所跡。

 

明治時代に作られた当時最新の技術を導入した精錬所の遺構です。

 

ここからさらに上に続く山道を登って行くと選鉱場跡があるとのことで登って行きますが、思っていた以上に遠く、ちょっと後悔。

 

 

 

10分くらい山道を登ってようやく到着した選鉱場跡。

 

ここからさらに奥に蔵之丞抗という坑道があるそうですが、この蔵之丞抗は大久保間歩の下にあった金生抗につながっていて、大久保間歩で掘り出した銀鉱石をトロッコでこちらの選鉱場に運び、選別した銀鉱石をシューターで精錬所に落としたそうです。

 

 

 

再び麓に戻って、こちらは下河原吹屋跡。

 

江戸時代初期、銀は灰吹法という精錬方法で精錬していたそうですが、その精錬所の遺構が見つかったのがこの場所だそうです。

 

 

 

龍源寺間歩に行って帰って時刻はすでに14時半。

 

お腹が空いたので、世界遺産センターからのバスで運転手さんがおいしい(らしい)と勧めていた「cafe 住留」という古民家カフェに入り、ハヤシライスとコーヒーをいただきました。

 

トロトロに煮込まれた牛スジ肉が入っていてとてもおいしかったです。

 

行きにちらっと覗いた時には店内は混雑していたっぽかったのですが、この時間、お客さんは1、2組。

 

この日は雨が降ったり止んだりで、時折激しく降っていたりもしたのですが、そんな雨の日チョイスなのか、昔、よく聴いたHolly Cole Trioの"Calling You"がかかっており、落ち着いた雰囲気の中、のんびりと過ごすことができました。

 

 

 

一息入れたあとは、大森の町並みを歩きます。

 

いい雰囲気です。

 

こういう町並みには赤ポストの差し色が映えます。

 

 

 

大森の町並みでは景観にも様々な配慮がされていますが、この自販機などはその最たるものではないでしょうか。

 

単に木枠で囲うだけでなく、装飾まで施していて面白いです。

 

 

 

大森の町並みでは明るい赤褐色の石州瓦の屋根も印象的ですが、高台にある観世音寺というお寺に行くとよく見えました。

 

晴れていればもっときれいなんでしょうね。

 

 

 

こちらは大森で最大規模の商家、熊谷家。

 

重要文化財に指定されているそうです。

 

 

 

裏手から見ると蔵には銀行の地図記号があしらわれています。

 

この記号は秤量銀貨の重量を量るために両替商が使っていた分銅の形からきているそうですが、熊谷家では、鉱山業、酒造業の他、年貢銀を秤量・検査する掛屋なども手掛けていたようなので、この記号をあしらっているということなのでしょうか。

 

 

 

大森の町並みの入口には大森代官所跡があります。

 

建物は明治時代に建てられた邇摩郡役所の建物で、現在は石見銀山資料館として、石見銀山にまつわる資料が展示されています。

 

こちらの資料館と世界遺産センターの展示を合わせて見ると、わかりにくい世界遺産とされる石見銀山のことがよくわかると思います。

 

 

 

さて、石見銀山のお土産って何でしょう? やはり銀でしょうか?

 

今はここで銀が採れるわけではないのですが、大森の町には、「銀の店」という銀細工のお店があります。

 

アクセサリーが主体ですが、それ以外に丁銀ストラップという手頃な銀製品があったので買ってみました。

 

たぶん、何に着けるわけでもないでしょうが、銀山の記念としてはちょうどいいかなと。

 

 

 

お菓子なら、昔からあるお菓子処、有馬光栄堂さんでしょうか。

 

 

 

ここは石見銀山で昔から食べられていた”げたのは”と”銀山あめ”のお店です。

 

どちらの素朴で懐かしいお味のお菓子で、”げたのは”はかつて銀山の坑夫たちも食べたのだとか。

 

 

以上、一日かけて世界遺産石見銀山を巡ってみましたが、やはり「大久保間歩一般公開ツアー」は参加しておいてよかったと思います。

 

あれを見るのと見ないのでは、石見銀山の印象が随分違ったのではないかと思います。

 

ただ、そこで半日費やした分、町歩きが少々急ぎ足になってしまったのは残念です。

 

大森の町並みや龍源寺間歩については、ワンコインガイドというのもやっているようで、これにも参加すれば、もっと内容の濃い町歩きになったかもしれません。

 

また、この日は雨だったので止めましたが、もっと効率よく回るなら、レンタサイクルを利用するのが便利そうです。

 

 

(3)へつづく...