瀬戸内アート散策2016(4) | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録


太陽の贈り物 チェ・ジョンファ(小豆島)

瀬戸内国際芸術祭2016、春会期のアートめぐり2日目。

この日は丸一日を豊島に充てます。

フェリー乗り放題券では高松から豊島に行くことができないので、7:20高松港発のフェリーで一旦小豆島土庄港へ行き、8:40土庄港発のフェリーで豊島・唐櫃港へ。




9:05に唐櫃港に到着。

まだ、どこも開いていない時間、港周辺にも2つほどアート作品があるようですが、あまり興味をそそられるものではなかったのでパスして、アート作品が集中する唐櫃岡まで歩いていくことにしました。




道中には様々な春の花が咲きつつある中、タラの芽も出始めていました。
(摘み取るにはもう一息といったところですねぇ。)




急な坂道を登り、開けたところに出ると目の前には棚田が広がり、




振り返れば、坂道の向こうに瀬戸内海の大パノラマ。

坂道を下るとそのまま海に飛び込んでしまいそうな浮遊感があります。



島キッチン 安部良

途中、ストームハウスという家の中で雷雨を体感できる作品を観賞した後、10時頃、唐櫃岡の中心地にある島キッチン に到着。

まだ準備中だったので、とりあえずスルーして他のアート作品を観に行きます。



あなたの最初の色 ピピロッティ・リスト

島キッチンの隣にある蔵の中、頭上にある円形のディスプレイにカラフルな映像を投影する作品。

フム...




少し歩くと集落の外れに清水が湧き出る清水霊泉と荒神社があり、その鳥居の脇にもアート作品。



空の粒子/唐櫃 青木野枝

今回の芸術祭以前から恒久展示されているため、だいぶサビサビになっていましたが、この作品はやはり下から仰ぎ見るのがいいですね。


この作品を観た後、再び島キッチンに戻り、12時のランチの予約を確保。

予約の時間まで、一旦、唐櫃岡を下り、先ほどの棚田の向かいにある豊島美術館 を観に行くことに。



豊島美術館 アート:内藤礼/建築:西沢立衛

丘の中腹に、大きな開口部を持ち、丘の起伏と調和するかのような曲線を描く真っ白なシェル。
そして、その中で展開される作品「母型」。

地中美術館とはまた少し違った趣ですが、チケットセンターからのアプローチも含めて、アート作品を見せるための環境が素晴らしく、時間を忘れ、真っ白な気持ちで作品と向き合うことができます。

さすがに格が違います。

海外から訪れる人も多いようで、特に西洋系の人たちの琴線に触れるのでしょうか、作品を前に長い時間じっとたたずんでいる姿が印象的でした。




心が洗われるかのようなアートを見た後は、島キッチンに戻ってランチ。

”島キッチンセット(1,620円)”をいただきました。

うーん、普通においしいというレベルですかね。

でも、とても気持ちのいいお店です。



遠い記憶 塩田千春

食後はバスに乗って島の反対側の甲生という集落へ。

使われなくなった古い建具をトンネル状に配した作品。

島アートには、こういう郷愁そのものを様々な形で表現する作品が多いですね。



豊島八百万ラボ アート:スプツニ子!/建築:成瀬友梨、猪熊純

その一方でこの作品は、科学とアートを融合して新たな神話を作り出すという試み。

他のアートでは意外とないポップでキュートな演出が新鮮でした。



Big Bambu マイク+ダグ・スターン

甲生からはバスのタイミングが合わず、家浦の集落まで約30分の徒歩移動。

甲生の集落の外れには竹の海に浮かぶ竹の船。

遠目から失礼します。



豊島横尾館 コンセプト、アート:横尾忠則/建築:永山祐子

途中、「針工場」という作品を観て、豊島横尾館へ。

横尾さんの作風は基本的に好きではないのですが、時々、カッコいいと思える作品もあるのが不思議なところ。



あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする トビアス・レーベルガー

そして、空き家をカフェに改装したこの作品。

ゼブラなファサードから中に入ると、




視覚を惑わすような模様が一面に描かれた不思議な空間。




落ち着いてお茶なんて飲めなさそうに見えますが、しばらくいると意外に落ち着けます。




実際に見ているよりも、むしろ、写真に撮って平面上に収めてしまったほうが、現実の立体感を失い、より惑わされるような感じがします。


豊島でのアートめぐりは、これで終了。

家浦港からフェリーに乗って宇野港経由で高松港へ戻る予定だったのですが、乗るつもりにしていた便はフェリー乗り放題券では乗れない高速船でした...

既にほかに選択肢のない時間だったので、仕方なくチケットを買って乗船。



宇野のチヌ 淀川テクニック (宇野港)

宇野港周辺のいくつかのアート作品を駆け足で観て、高松行きのフェリーに乗り、帰路につきました。



舟底の記憶 小沢敦志 (宇野港)

この日は曇り時々雨という予報でしたが、結局、晴れのち曇りという感じで雨は降りませんでした。



終点の先へ 小沢敦志 (宇野港)

予報を心配してやめましたが、豊島は比較的大きな島で、あちこちにアート作品が点在しているため、レンタサイクルを利用して回っている人も多かったです。

坂も多いのですが、電動アシスト付き自転車が主流のようなので快適そうです。

(ちなみに上の写真のアート作品の自転車はレンタサイクルとして借りることもできるそうです。)



JR宇野みなと線アートプロジェクト エステル・ストッカー (JR宇野駅)


瀬戸内国際芸術祭2016

今回は男木島、女木島、豊島の3つの島を巡りましたが、少なくとももう1回は行きたいです。