十勝岳紅葉散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録



シルバーウィークの連休に大雪山の紅葉を楽しんだ後、1日置いて今度は十勝岳温泉から十勝岳に登ってみることにしました。

十勝岳温泉の凌雲閣の裏手から見た紅葉。

きれいに色付いています。




十勝岳温泉の登山口を7時に出発。




最初は谷沿いの整地された緩やかな坂道を登っていきます。

温泉スロープと呼ばれる右手の山肌の紅葉がきれいです。




しばらく歩くと安政火口の目の前までやってきます。

ここで谷を越えて温泉スロープ側に渡り、化物岩を回り込むように登っていきます。




下を見ると見事な紅葉が広がっています。




しばらく進むと上ホロ分岐に出ます。

ここから右に行けば富良野岳、左に行けば上ホロカメットク山。

左に進みます。




上ホロ分岐を過ぎてからは木の階段が断続的に続きますが、やがて周りの木々が低くなり、クマザサからハイマツへと植生が変わっていきます。

それにつれて見晴らしもよくなります。

振り返れば背後に富良野岳。




足元には咲き残りのイワギキョウ。





稜線に出るともうかみふらの岳は目の前です。




最後、急坂を登ってかみふらの岳に到着。

(これは晴れ間が出てきた復路の写真ですが...)

右手前のピークは上ホロカメットク山。

奥に見えるきれいな円錐形は十勝岳です。




かみふらの岳から見た富良野岳。

はるか向こうに見えるのは芦別の山々でしょうか。




かみふらの岳から一旦下って、再び登ると上ホロカメットク山です。




ここから十勝岳までしばらくは細い稜線歩きになります。

右側(東側)の斜面は少しなだらかで緑も多いですが、左側(西側)の斜面は断崖絶壁のところも多く、緑も少なく、完全に火山の表情を見せています。

普通に歩けばそれほど危険な感じではないですが、この日はあいにくの強風。

しかも、東から西へ、つまり落ちたらダメな方へと吹くので、ちょっと怖かったです。




大砲岩を望む。

大砲岩からは三段山という見晴らしのいい山を経て十勝岳温泉へと下る登山道が分岐していますが、転倒・滑落・落石ありで危険とのことで通行止めになっています。




細い稜線を過ぎるとようやく十勝岳の斜面。

地面の色が溶岩石の色に変わりました。




十勝岳山頂に到着。

登山口からここまで3時間20分の道程でした。




十勝岳のさらに先を見ると間近に美瑛岳が見えました。

その背後には左に大雪山、右にトムラウシ山が見えています。




振り返ると今日歩いてきた稜線と、その向こうに富良野岳が見えています。

大雪山とはまた少し違った山容です。




そして、下を見ると、噴気する62-2火口。

1962年の噴火でできた新しい噴火口で、1998年にも噴火しています。




十勝岳から望岳台、白金温泉方面を望む。

右の方に望岳台から登ってくる登山道が続いているのが見えます。

十勝岳へは火口を間近に見ながら登るこのルートの方が一般的なようですが、十勝岳は昨年噴火した御嶽山などと同じく、日本にある110の活火山のうち24時間体制で監視されている47の常時監視火山の一つです。

現在は、噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)ですが、それでも火口の近くを通るのは少し不安です。

それに、緑や紅葉も少なく、稜線歩きもないので面白みにも欠けるなと思い、今回は十勝岳温泉から登るルートを選択しました。




帰りも同じルートです。

また細い稜線歩きですが、行きよりも心なしか風が弱まっており、慣れもあり、恐怖感はさほど感じませんでした。




少し余裕ができたところで、稜線の両側の風景をよく見てみると、けっこう紅葉も楽しめます。

東側はこんな感じ。




西側はこんな感じ。

OP尾根やナマコ尾根と呼ばれる尾根の辺りの紅葉がきれいでした。




帰りは2時間半ほどで十勝岳温泉の登山口に到着。

だいぶ晴れ間が広がるようになっていて、朝方見た同じ場所からの紅葉もより鮮やかになっていました。

翌日、翌々日には十勝岳紅葉まつりが開かれたようですが、ちょうど見頃でよかったのではないでしょうか。




帰り道、車道を歩いていたキタキツネ。

車を止めると「なんかくれんのか?」という目をして寄ってきます。

長年の人間とのかかわりの積み重ねの結果なのでしょうが、完全に犬化してますね。




こちらは前日、望岳台で撮ったナキウサギ。

白金観光センターで白金温泉周辺の自然に関する展示を見ていたら、望岳台でもナキウサギが見られるということで、今度こそまともに写真に捉えようと行ってきました。

日が暮れかかっていたのですが、望岳台から少し十勝岳に向かって歩いていくと、谷あいの岩場のあちこちから鳴き声が聞こえ、その声を頼りに居そうなところに目をつけ、しばらくじっと息をひそめていると、結構近いところに出てきてくれました。

手軽にナキウサギを見るなら望岳台はおすすめだと思います。




帰りにふと十勝岳を見上げると、その上に月が出ていました。

スーパームーンな仲秋の名月間近ということもあるのか、少し大きく見えます。


今回のルートは紅葉も楽しめ、稜線歩きも楽しめ、なかなか面白かったです。

十勝岳温泉からは富良野岳に登る人もいましたが、富良野岳は花の百名山に選ばれているそうなので、夏に登ってみたいですね。


最後に...

十勝岳に登る際には、事前に気象庁のホームページ 等で火山活動状況等をチェックすることをお忘れなく。