京都一周トレイル3回目。
前回の終了地点、鞍馬からスタートです。
正式なルートは鞍馬から二ノ瀬まで、車道を歩くことになっていますが、それではつまらないですし、せっかくの新緑の季節ですから、鞍馬寺から鞍馬山を越えて貴船神社へと回り道していくことにしました。
鞍馬の火祭で有名な由岐神社。
新緑をまとった御神木「大杉さん」は今日も威風堂々でした。
鞍馬寺はパワースポットとして有名ですが、中でも本殿金堂の前にある六芒星の中心に立つと最も強いパワーを受け取れるのだとか...
しかし、私はそれよりも鞍馬山の山中の方が、パワーをよく感じるような気がします。
大杉権現前の木の根道。
地を這うように根を張る杉の木に生命の力強さを感じます。
木の根道の外にも、鞍馬山には奇々怪々な巨木がいくつかありますが、こういうのも自然の気が満ちている故なのでしょうか?
不思議なパワーを感じます。
鞍馬山を下りると貴船のお店や宿の立ち並ぶ通りに出ます。
貴船神社も新緑真っ只中。
朱色の灯篭と鮮やかな青もみじ。
お互いの色を引き立て合う補色関係ですね。
紅葉の季節もいいですが、新緑の季節には清々しい美しさがあります。
貴船神社は縁結びスポットということで、女子率がかなり高いですね...
貴船神社から貴船口の駅へと下る道中、すれ違う人も圧倒的に女性が多かったです。
叡山電鉄貴船口駅を過ぎると、京都一周トレイルのコースに戻ります。
二ノ瀬駅の手前、叡山電鉄の踏切を渡ると夜泣峠への登山口です。
このあたりから、全長19.3kmの北山西部コースということになります。
出だしにそこそこ急な登りを200mほど登って夜泣峠に出ると、しばらくは向山の尾根伝いのコースになります。
向山の頂上は視界は開けていませんが、木々の間からわずかに京都市街が見えました。
向山からは緩やかな下り坂の尾根道歩き。
やがて車の行き交う音が聞こえ始めたかと思うと、やや急な坂を下りて鴨川の上流、山幸橋の近くの雲ケ畑街道に出てきます。
雲ケ畑海道を渡ると下りてきた分をまた登りなおし。
盗人谷という物騒な名前の谷を登っていきます。
(盗人谷には一の橋、二の橋、三の橋と地図には三本の橋が書かれていましたが、気のせいか二本しかなかったような...)
盗人谷を登り切れば、小峠。
ここからまっすぐに伸びた北山杉の林の中を歩きます。
するとほどなく、氷室の里に出ます。
氷室は、宮中に献上する氷を作り、貯蔵していた氷室があった場所で、氷室神社はその守り神を祀る神社です。
といっても、普段はどなたもおられないようでかなり寂れています。
氷室跡は、小さな道標を頼りに田んぼのあぜ道を進んでいったところにありました。
日当たりのよい山の斜面に、3つの窪みがあり、それが氷室の跡だそうです。
氷室の里からはしばらく車道を歩き、氷室口からルートが二股に分かれます。
その一方のルートを行くと、「山の家はせがわ」というレストランが現れます。
北山西部コースの二ノ瀬から高雄までは公衆トイレがありませんが、オーナーのご厚意でこのレストランのトイレを利用させてもらうことができるそうです。
ただ、トイレだけお借りするというのもなんですから、いっそのこと、始めからここで食事をするかお茶をするかというプランにするのもいいかもしれません。
二股に分かれていたルートは再び合流し、上ノ水峠に向けて歩きますが、このあたりには杉や広葉樹に混じってアカマツが生えています。
つまりマツタケが採れるということで、9月25日から11月10日までは通行禁止となっており、京都一周トレイルの地図にも迂回ルートが記されています。
ただ、迂回路は距離が2倍くらいになりますので、できればこの時期は避けた方がいいかと思います。
上ノ水峠から林道をしばらく歩くと沢ノ池。
かなり山奥にあり、周りにも何もない池ですが、意外にたくさんに人がいました。
釣りやらバーベキューやらを楽しんでいるようです。
沢ノ池を過ぎると最後の峠、仏栗峠を越え、あとは三尾まで下り道。
このあたりも北山杉の山です。
最後は林道歩きで槇ノ尾と栂ノ尾の間、白雲橋に出てきます。
このあたりも新緑がきれいです。
北山西部コースはこの先、清滝まで続きますが、この日はこれにて終了。
栂ノ尾発の京都駅行きのJRバスで帰路につきました。
今回は京都一周トレイルの中でも最も地味で見どころの少ないコースでしたが、人も少なく、のんびりゆったり歩くことできました。
鞍馬・貴船か三尾のいずれかで新緑や紅葉を楽しめればそれで十分楽しいコースかと思います。
次は北山西部コースの残りと西山コースですが、今回とは打って変わって観光スポット目白押し。
この勢いで新緑の季節のうちに歩くか、紅葉の時期に歩くか、ちょっと悩ましいところです。