歴史をつかむ技法 (新潮新書)/新潮社- ¥821
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私は歴史小説を読んだり、大河ドラマや歴史ドキュメンタリーを観たり、あるいは城や史跡を巡ったりするのがわりと好きなのですが、何故好きなのかというと、歴史浪漫とか、そういった魅力ももちろんありますが、歴史をちゃんとつかみたいという思いが強いように思います。
学校で習った歴史は、年号を覚えなければならない、出来事を覚えなければならない、用語を覚えなければならないというのが先に立ってしまい、歴史の流れというものがつかめないまま終わってしまったような印象があります。
ただ、唯一、高校の世界史の先生が、歴史の流れを強く意識した授業をしていたのですが、それが難しかった(試験の平均点が30点台とか...)けれども、とても面白かったんです。
私が歴史の流れをつかむことを希求するきかっけとなったのは、この世界史の授業だったと思います。
さて、この本では、そんな歴史をつかみ、歴史的思考力を身につけるためのコツ、教科書には載っていないような知識が多数紹介されています。
歴史用語一つとっても、本来の意味と我々が描いているイメージにかなりずれがあることに驚かされますが、こうした知識を得ることで、歴史をより深く理解できるようになることでしょう。
しかし、こうして歴史をつかむ技法を学んでも、”〇〇の乱”とか”△△の変”など、皇統を巡る争いを中心に動いてきた時代にうんざりするというのは変わりなさそうです。
戦国時代の下剋上なんかは面白いんですがねぇ...不思議です。