国立国際美術館 で開かれている「アンドレア・グルスキー展 」を観てきました。
街中でこの写真のポスターを目にして、なにかこう普通の写真とは違う不思議な魅力を感じたのですが、なるほど、写真とは言っても、ただ瞬間を切り取ったものではなく、写真をベースにコンセプトに基づいてデジタル加工を施した作品ということのようです。
加工といっても、パッと見てそれと分かるようなものではなく、どこをどういじっているのか全く気付かないくらいに巧妙であるため、観ている我々は、抽象化されたイメージであるにもかかわらず、ついついそれを現実と認知してしまいます。
それゆえに、説明を聞かなければ、普通にいい写真と感じたり、ともすれば凡庸な写真と感じたりすることもありますが、そんな作品であったとしても、無意識と意識のはざまあたりで、現実とは違う何かを感じとっている...はず。
こういう表現もあるのだなぁ...とじんわり感動した展覧会でした。