
”迷路のまち”とは、小豆島土庄本町の一角、戦乱から逃れるために迷路のように作られたという町のことを言います。
ここにも”迷路”にちなんだ瀬戸内国際芸術祭のアート作品があります。

「目」というグループが手掛ける「迷路のまち 変幻自在の路地空間」というものです。
元タバコ屋の小窓から中に入ると、昭和の頃の親戚の家のような懐かしい生活空間の中に様々な仕掛けが施されており、家の中がまるで迷路のようになっています。
(台所に昔実家で使っていたのと同じ丼が置いてあったのには笑いました。)
直島でもそうでしたが、ただ観るだけでなく、こうして体験するタイプのアートは面白いですね。

あと、迷路のまちには、MeiPAMというアートプロジェクトがあり、もともと蔵だったりお店だったりした古い建物を再利用した3つの建物で、企画展が行われていました。
ちょっとよくわからないアートもありましたが、チケットを買うとカードキーを渡されて、「地図を頼りに勝手に探して観てきてね~」というシステムが新鮮で面白かったです。
しかし、こんな風に街中を歩き回ってアートを鑑賞するのはとても楽しいのですが、この時期は暑くて大変。
時々、涼しい場所でのどを潤し、身体をクールダウンしないときついです。
そんな時、街中にあるカフェなどに入ってみると思わぬ美味しいものに出会えたりもします。
このMeiPAMにもカフェが併設されていたので入ってみたのですが、瀬戸内産レモン使用の自家製レモネードがとてもおいしかったです。
瀬戸内産レモンってのがいいんですかねぇ? まさに「生き返る~」という味わいでした。
地元で人気という渕崎パンを使用したホットドックもおいしかったです。

以上、直島-小豆島と足早にアートを鑑賞してきたわけですが、いろんなアクセスルートがある中で、関西発でこの2つの島を渡り歩くには、「神戸-小豆島ー直島ライン」というフェリーと高速船を組み合わせたコースがかなり便利でお得です。
神戸-直島間で、片道5時間ほどかかりますが、料金はわずか3,000円。
その気になれば格安日帰り弾丸ツアーなんてことも可能です。
また、この芸術祭の期間中は、この神戸-小豆島-直島ラインもアートに彩られています。
高速船はヤノベケンジ デザインの「バルカソラーレ」。
ちょっと悪っぽいデザインですが、瀬戸内だけに揺れも少なく疾走感は爽快です。

フェリーと高速船の中継港である小豆島の坂手港には同じくヤノベケンジ作「THE STAR ANGER」。
そして、今回は観れなかったのですが、フェリーの屋上デッキにもヤノベケンジの代表作「トらやん」。
ヤノベケンジ一色です。
こういうところからアートで楽しませてくれるというのも、この瀬戸内国際芸術祭の魅力ですね。