直島アート散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録



行ってみたいなと思いつつ、会期中は人も多いだろうし、行きづらいなと思っていた「瀬戸内国際芸術祭

実は会期外でも、お得なパスポートが使えないとか、会場間の移動が若干不便であるとかいうデメリットはあるものの、アート作品自体は観れるものが多いということを知り、夏会期の始まる前にその一部を観てきました。


なかでも一番行きたかったのは瀬戸内アートの先駆者的存在である直島の「ベネッセアートサイト直島」にある地中美術館。

極力地上に露出する部分を排し、デザインの要素を排した安藤忠雄設計のコンクリートの構造体の中に、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレル、クロード・モネの作品を収蔵した美術館です。

作品を恒久配置するために設計されたというだけあって、作品と空間の一体感は圧巻ですね。

単に余分な情報が一切入ってこないということだけではなく、作品の表現に必要な広さであったり、光であったり、といったものが巧みに組み込まれており、作品の魅力が最大限に引き出されているように思います。

中でもジェームズ・タレルの光をテーマにした作品には驚かされました。

ガンツを連想させるウォルター・デ・マリアの作品の空間全体から放たれる崇高な雰囲気もすごかったし、モネの作品の魅せ方もよかった...

(モネの「睡蓮」はより抽象的な作風になった最晩年のシリーズであったのが、個人的には好みではありませんでしたが...)



 
チケットセンターから地中美術館へと向かう道には、モネの絵のような池があり、ちょうど睡蓮が咲いていました。



 
ベネッセアートサイト直島には、他にも李禹煥美術館やベネッセハウス ミュージアム、その他屋外作品も点在しており、ここだけでも1日楽しめそうです。




ベネッセアートサイト直島の後は、本村港周辺で開催されている「家プロジェクト」を見学。

空き家などを改修してアート作品を見せるもので、「角屋」、「南寺」、「護王神社」、「石橋」、「碁会所」、「はいしゃ」の6件を見学することができました。




いずれも住居そのものの持つ生活感などの名残を残しつつ、生かしつつ見せる工夫がなされているのが面白いですね。

(「南寺」では、またしてもジェームズ・タレルの光のマジックに驚かされました...)




あと、家プロジェクトとは別に安藤忠雄建築を紹介するANDO MUSEUMもありました。

すべてが徒歩圏内にあり、のんびりとアート作品を巡りながら、島の港町の雰囲気も味わえる楽しい試みだと思います。




そんなアートな直島ですが、通りすがりに見かけた町役場もなんとなくアートな感じ。

アート作品だけでなく、その周辺の雰囲気も含めて、魅せる仕掛けがある...

島というステージには、ひとつのワンダーランド的というか、そういったアートの世界観というものを作りやすいんでしょうかね。

大きな都市の中で行われる芸術祭とはまた違った面白さを感じました。