商店街はなぜ滅びるのか | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録


商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)/光文社
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近年、どこへ行っても商店街の衰退ぶりが目立ちます。

観光で訪れた地方都市で、商店街に足を向けても、シャッター街と化し、暗く活気もないアーケードを目にすると、なんだかテンションが下がり、食事をしたりお土産を買ったりという意欲が失せてしまいます。

地元でも、シャッター街と化した商店街が火災により相次いで焼失するなど、街の賑わいの中に暗い影を落とす存在になり果てているところが多く、商店街と言えば「滅びゆくもの」というイメージがすっかりと根付いてしまっているように思えます。

「商店街はなぜ滅びるのか?」

私たち一般市民がそう問われても、自分たちが足を向けなくなった理由からいくつかの要因を答えることができるでしょう。

それらの要因を要約すると、今の世の中では経済的に非合理な存在だからということになるのでしょう。

しかし、そういった要因を挙げて商店街のありようを批判する意見の多くは、現在、あるいはせいぜい商店街が繁栄していた時代から現在までを見てのものかと思います。

それに対してこの本では、そもそも商店街というものがどういった歴史的経緯で誕生し、繁栄し、そして衰退したのかを、近現代の政治・経済・社会の変動の中で捉えようと試みています。

大きな時代の流れの中で、商店街の盛衰を捉え、新たな商店街の可能性を見出そうという、なかなか画期的な考察かと思います。