意味がなければスイングはない (文春文庫)/文藝春秋- ¥570
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以前、ポートレート・イン・ジャズという本を読みましたが、それよりも一人のアーティスト、一つのテーマについてもっと深く掘り下げて語っています。
それだけに、全く知らないアーティストはもちろん、ちょっとは知っているつもりのアーティストでも、話についていけない部分が多々あります。
だから、この本はバカ正直に全部読む必要はなく、好きなところ、気になるところだけをかいつまんで読めばいいのだと思います。
ただ、あまりよく知らない人の話でも、読んでみると、共感するところ、興味をそそられるところ、新たな発見なんかがあって、なんだかその音楽を聴いてみたくなるんですよね。
「音楽について感じたことを文章のかたちに変えるのは、簡単なことではない。」と本人もあとがきに書いているように、相当な時間をかけて、音楽を聴き込み、資料を読みあさり、出来上がった文章ではあるとは思いますが、音楽を語る言葉をこれだけたくさん持っているというのは、すごいですね。
ジャズやクラシックやロックはともかく、スガシカオについてあれだけ語れるというのは驚きでした。