前田紀貞建築塾 第5期 3回目!!
11月27日、第5期 3回目の授業です
今回は、土曜日の午前中に行っているアルゴリズム建築コースについて取り上げます
さて、最近よく建築雑誌やネットでも、頻繁に「アルゴリズム建築」という言葉を聞くようになりました
「アルゴリズム建築」
「難解!無機質!ヽ(`Д´)ノ」という声や、
「アルゴリズム建築は建築家不要論を助長するものだ!ヽ(`Д´)ノ」
というような声を良く聞きます
しかし、アルゴリズム建築はコルビジェやミースを代表とする近代建築を突破する可能性のある未来の建築です
前田紀貞建築塾では、その未来の建築を出来るだけ多くの人たちに習得してもらい、日本の建築界を背負っていける人材を育成しようと考えています。
今現在、現代建築を誰も定義出来ていません。
そして、一般的に現代建築をされているものも近代建築の延長上でしかないのが現状です
一例として、植物のような、風のような、波のような、というようなコンセプトを良く耳にします
非常に聞こえは良いのですが、ここに大きな落とし穴が隠されています
植物の「ような」、風の「ような」、波の「ような」という建築家・作家の恣意性に頼った変換は、近代建築の作り方と何ら変わっていません
取り上げる内容が、昔の機械的で均質なものから、植物や風といった自然のテーマに取って代わっただけで、空間の作り方は根本的に変わっていないのです
アルゴリズム建築では「~のような」を取り払い、植物・風・水など、自然「そのもの」を建築化していくことに限りなく近づこうとします
複雑な秩序で成り立つ、植物の生成原理、風が吹く原理、水の流れる原理などを、 processing や MAYA といったソフトを使いC言語化にてプログラミングする事で建築化していく事が可能になりました
下の動画はMAYAを用いて、カルマン渦(流れのなかに障害物を置いたときに、その後方にできる渦の列のこと)のシュミレーションを行ったものです
昔なら不可能であった、複雑な計算式で成り立つ、植物や風の生成原理を使った空間をC言語で入力するだけで簡単に作りあげる事が出来てしまうのです
出来あがった空間は、自然そのもので、有機体である人間が実は最も共鳴出来るものになるかもしれません。
(前田紀貞の建築ブログ 「未来を担う建築家 : Proxy(アルゴリズム建築)」
http://norisada.at.webry.info/200901/article_1.html
)
第一回目のアルゴリズム建築コースでは、まずアルゴリズム建築とは何かを知り、理解を深めるために、自然の生成原理を語る上では外せない、複雑計や非線形、動的平衡やセルオートマトについて触れました。
また、前田紀貞アトリエの作品「I remember you」「O-project」を実例に挙げながら、動画や模型を交えて説明しました。
「I remember you」(担当 : 白石隆二)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/forarchitects/works/concept/concept-IRY/con-IRY.html
「O-project」(担当 : 石橋正記)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/forarchitects/works/newproject/o-project/o-project_top.html
これでアルゴリズム建築コースの受講生は基礎準備万端です
次週より、processing の講習が始まります!
前田紀貞アトリエ 尾茂田太