デザインあるある 目立たないので文字を大きくしてください

トータルブランディング デザイナーのアーチ・コア多陀です。


デザインの仕事を進めるとき、
その後の進行に大切なことで、最低限共有しておかないといけないことがあります。

とても大切なことですので、もし、デザインを依頼されることのある人のためにも、書いておきたいと思います。


これが『月曜から夜ふかし』ならば、

文字を大きく問題
※これはイメージです

こんな感じか。


『水曜日のダウンタウン』で取り上げられる「みんなの説」にするなら、

文字大きくしてください言ってしまう説
※これはイメージです

www


いや、これ真面目な話。

デザインの仕事をしていると、本当によくあるあるなんですが、、、


まず、依頼する側(クライアント側)、制作側(デザイナー側)は、

「良い制作物を作る」「結果の出る成果物を作る」

は、お互い認識しておかないといけないでしょう。


そんなことは言われなくてもわかるよ、ということなんですが、

いや、これほんとに頭でわかっていても、どんな方も陥る可能性があるということを覚えておいてください。


お客様と打ち合わせをし、デザインの校正案をあげ、お客様にみていただくとき、お客様側からの「修正」をいただくわけですが、

たとえば、文字が間違っている、この説明をこういう風に、、みたいなものですね。

ただ、依頼や修正要望の中には、もちろん、それぞれのPRなど大切なものもあるのですが、なかには気づかずに、効果の出ない方向に行かれる場合がございます。


それが何かと言いますと、
「お客様の専門以外での分野」
に必要以上に指摘されることがあります。


これが何を指すか?というと、
単刀直入に言うと、「デザイン」の分野に当たります。


こんな指示が、結構ふつーにあります。


「ここが目立たないので、文字を大きくしてください」

「ここが目立つよう、太字にしてください」

「ここの色を赤色にしてください」


という、指示したことないでしょうか?



さて、皆さん。

これらを見て、なにか違和感を感じないでしょうか?


最初に書いたように、デザインの仕事をしていると、本当によくあるあるです。


何を言いたいか、と言いますと、


それ。ちなみに、レイアウトや色などの指示って、あなたの専門分野でしょうか?


誤解なきようにこれも書いておきますが、
全然指示していただいたり、気づいたら言っていただいていいのですよ。
言ってはダメだ、とか、デザイナーが作るものをそのまま有無も言わず採用しろ!
いうことではないのです(笑)(たまに言葉の上っ面だけを取る方もいるので)


(勘の良い方はわかりますよね?)


それって、専門分野外の「デザイン」の領域になります。


こういうことは、本当に多々あるのですが、
もちろん、お客様に決裁権があるので、ご自由に決めて頂くことはいいのです。

何がいいたいか?と言いますと、
「餅は餅屋」ということです。


依頼される側は、どうしても
「目立たせてほしい」
「見てほしい」
「わかってほしい」

という、個別感情が必要以上に強くなる傾向にあります。


あと、もうひとつ。

クライアント様が、自分のページなどを
客観的な見方はほぼできない、と言ってもいいでしょう。

先ほどの個人的感情もそうですが、
「校正を見る」となると、意識的にどうしても「間違い探し」のようにモードがなってしまいますし、

無意識に「何か見つけないと、校正をした感じがしない」ということもあります(笑)


あ、無意識にですよ。わかります?

「そんなこと思って見てねえよ!」「ちゃんと客観的に見れるわよ!」

みたいに思う方もおられるでしょう。


いや、みんなそう思われてるんです(笑)

みんな、そう思っているんです。(二度目(笑))


当然普段から意識していないのが「無意識」ですからね。



あと、

「目立たないので文字大きく、太くしてください」


と言われた場合、、こんな風に思いませんか?

え〜〜〜と、、、プロのデザイナーが、
〝目立たせないといけないところ〟を認識せず、そんなに小さくするんですかね


というそもそも論(笑)wwwwww



結局、全部目立たせてほしい、ということになり、
それが結局、目立たず、ネオン街のようにガチャガチャになり、
すべて目立たない、ということになりがちです。


DSCF5990_TP_V



あと、デザイナーに対して「信用」を置いていない、
ということも考えられます。

とかく「デザイナー」というものは、
▼ただ単にカッコいいものを追究する
▼結局のところ、実用的なものはつくってくれない
▼こちら(自分)のことをわかってくれていない!


という先入観もあると思われます。

(たしかに、そういうデザイナーにいますし、
イタイ目に遭った経験がある方もおられるのでしょう)


もちろん、デザイナー側も信用されるようにならないといけません。


なので、ボクは打ち合わせからも、お客様の視点では気づかない提案など、わかりやすい説明をします。
そうすることで、信用を少しずつでも積み上げることはできます。


デザイナーというのは、ただ見た目だけではなく、いろんな導線や、見た人の反応などを緻密に計算して、デザインやレイアウトなど、目立つところと目立たないところの大小のバランスを考え、目立つところの大きさなど、見えない部分を緻密な計算しながら、作っていくわけです。(少なくともボクは)


そして、仕事を請ける側としても、説明責任もあるので、
もちろん納得のいくように説明できますが、

考えていただきたいのは、

専門分野の細かい部分まで、お互いの貴重な時間を使って説明するより、
「餅は餅屋」の部分は、お任せいただき、
肝心の写真や分かりやすい説明の部分に集中して頂く方が、確実にいい成果物ができあがると思いませんか?


ということ。


以前、同じようなことをブログに書きましたが、
(※参考「コラム【高級レストランでこんなことしますか?】」

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「高級レストランに行って、今まで食べたことない味わいだとしても、
それを厨房に行って、シェフに味付けを指示しますか?(笑)」



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「美容室で、美容師さんにハサミの使い方、髪の切り方、指示します?」

というのと同じ。


いくらいいものが出来上がっていたとしても、
デザインや色までを、全てクライアントの指示通りに作り、
出来上がってきたものが、いまいちで世間のニーズに合っていないものができあがることが往々にしてあります。


何度も言うように、お客様に決裁権があるのと、気になるところがあれば、
それは全然ご意見いただくのは、全然問題がありません。

デザインしたものに対して、修正しない、というのではなく、
デザインやレイアウトの専門分野の指示は、専門分野以外になるので、
結果、そこに関しては、プロに任せた方が効率良く、いいものが上がる、ということをご理解いただき、

その上でお互い意見や相談する、というのがベストであると考えます。

いいものを作る過程で、それが実は「ブレーキ」になっていることがあるよ、という可能性の話です。


上記のことを理解していただき、

・クライアント「自分」は納得するが、お客様から見たときに、結果、イマイチなものを作るか、

・クライアントはデザインの工程や細かい事情はわからないが、
基本プロに任せて、結果、現実的に「お客様」が見たときにいいものを作るか、


どちらがいいか?の方向性は、もちろん、選択すればいいのです。


もちろん、両方が網羅するのがプロとして当たり前だ!という方もおられると思いますが、
北海道にも、沖縄にも、同時に行きたい、と言われているのと同じで、残念ながら両方はありません。

再優先順位はどちからひとつです。

ボクは最初のような、デザイン分野の修正をを言われて、どうしようもない場合、上記の2案から選んでいただきます。


それは、結局のところ、究極、

自分が納得したいのか

結果の出るものをつくりたいのか

という、本質部分なのだと思います。



仕事を依頼する側も「お客様が偉い」のではなく、
あくまで、自分ができないものをお金を払って、やってもらうわけです。
ただ、それだけの話です。


「お客様は神様です」

という言葉がありますが、ある意味そうではありません。

あくまで最低限「プロ」というリスペクトがなければ、
いい仕事も、そうならない、勿体ないことは往々にしてあります。

少し頭の片隅に置いておきたいですね。


☆続編姉妹記事『コラム「自分がデキるバイアスの人」がAppleのサイトを校正したら!』もどうぞ。


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ビジネスブランディング トータルブランディングデザイナー・多陀賢二プロフィール

多陀賢二(ただけんじ)Arch Core Inc. 代表取締役社長+CEO
嵯峨美術短期大学(現・京都嵯峨芸術大学)卒業。
印刷製版会社、デザイン会社、カレンダーメーカーでデザインチームのリーダーをつとめ、10年のマネージメントでも「離職率0%」を誇る。
2009年、『アーチ・コア インコーポレーテッド』を立ち上げ、トータルブランディングデザインに特化して、全国からデザインを受注。デザイン業務の傍ら、出版、セミナー講師、イベント、コンサルティング活動も展開。最近はミュージシャンのプロデュース、自身もドラマーとして。ステージに立つ。
<著書紹介>
戦わずして勝つ、ビジネスブランディング術』(Kindle)『ブランディングの流儀』(Kindle)
★好きな人 武豊、ヒロミゴー、小田和正
★好きなこと 「考えること」