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必須元素

 生命活動を維持するために必要な元素を必須元素(essential element)という。なかでも生体のほとんど(99%以上)を構成する必須元素は、水素(H)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、リン(P)、イオウ(S)である。また、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、塩素(Cl)はイオンのかたちで存在する必須元素で、生体の0.01から0.25%を占めている。

 

 炭素は生体で最も重要な元素の一つであり、タンパク質、核酸、糖、脂質など、生体を構成する物質の基本元素である。窒素は窒素ガスのかたちで大気中に最も多量に含まれる元素であるが、生体内ではアミノ酸やタンパク質、核酸の構成成分となっている。リンはおもにリン酸のかたちでATPや核酸の構成成分として、またタンパク質のリン酸化と脱リン酸化による機能制御と信号伝達にかかわり、緩衝作用によるpH調整でも重要である。

 

 陽イオンのかたちで存在する必須元素でもっとも多量に生体内、とくに細胞外液に含まれるのはNa+である。しかし、細胞内液ではK+がその10倍ほど多量に存在する。これらのイオンは細胞膜を自由に透過することができないため、イオンチャネル(ion channel)やイオントランスポーター(ion transporter)とよばれる輸送体の助けにより細胞内外に輸送される。Na+は細胞の浸透圧の調整と神経における信号伝達に関与しており、K+はおもにタンパク質の機能発現に重要である。

 

 生体内に陰イオンのかたちで存在する必須元素としてはCl-があり、Na+と同様に細胞内液よりも細胞外液中に多く含まれ、Na+やH+などの陽イオンと対になって電荷のバランスを保ち、また浸透圧の調整にも働いている。

 

 そのほかにも、フッ素(F)、ケイ素(Si)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ヒ素(As)、セレン(Se)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、ヨウ素(I)などの元素は、量はごく微量(0.00001%以下)であるが、生体内には必須の元素であり、さまざまな生体機能にかかわり、欠乏した場合には障害が起こる。しかし、これらの必須元素のなかには、その生体における適量を超えて摂取すると、いろいろな障害を引き起こすものもある。

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