オートピレンのルノーR16 | MODELと日々の徒然と

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 当ブログを始め、ミニカー専門のサブブログでもミニカーのネタを随分と紹介しているつもりだったのですが、先日記事を整理していて愕然としたことがあります。
 それは「よく見たらフランス車が殆どなかった」事。
 別にわたしがフランス車嫌いという訳では決してなく、それどころか過去に車の買い替えで二度ほどフランス車を候補に入れていた事があるくらいです。

 子供の頃からシトロエンのDSとかは好きでしたしルノーの5とかプジョー205辺りなどは今でも古さを感じないデザインに惹かれます。
 なのでうちのミニカー群の中にフランス車が少ないのは単なる偶然と思います。

 まあ、言い訳はそれくらいにして、

 今回のモデルはかねてから欲しかった車種だった割に出物に当たらなかった(新品でも出ていますがこれがまたミニカー離れした高さだったりします)ものでした。
 勿体ぶった書き方になりましたが、そのミニカーというのがルノーR16です。

 実車は1965年から80年まで15年間に渡って売れ続けたクルマでユーティリティの高さから200万台近く出ていたのだそうです(勿論日本でもそれなりの数のR16があったらしいですが、一番有名なのは「太陽にほえろ!」で世良正則扮するボギーが乗っていた奴ではないでしょうか)

 見た目は何という事のない5ドアハッチバックですが、わたしには不思議と心に引っかかるクルマでして「ミニカーでもあれば欲しいな」くらいに思いつつも見つけられないでいました。
 そのR16、先日訪れた町田のショップでようやく出物を見つけた次第です。

 普段見かけるR16のミニカーはノレブ辺りが多い(でもってでかい)のですが、今回入手したのはスペインのオートピレンというメーカーのモデル。多分わたしには初めてのスペイン製ミニカーだと思いますw
 モデルは細密でこそありませんが、R16の端正な姿を良くとらえていてわたし的には好感が持てます。

 ・・・などとのんきな事を書きましたが、実はこのミニカー(実車も)なかなかの変わり種です。


 車体を裏返すと何やら謎のスライドスイッチが。
 「あれ?これって電動モデルなのか?」と思ってよく見たのですがそれらしい機構は無し。

 実はこれ「リアシートのスライド機構を再現する」ためのギミックでした。実車もそうなのでしょうが、キャビンとラゲッジの比率をユーザーが自由に調整できる機能は今のミニバンでは当たり前についていますがセダンが幅を利かせていた1960年代のハッチバックとしては相当に先進的だったのではないでしょうか。
 ただ、ミニカーとしてみた場合「ドアが開閉しないので折角のシートスライドが良く見えない」のが何ですが(テールゲートは開くのでラゲッジの拡大はわかるのですが「シートと一緒にトノカバーまでスライドする」ので微妙に微笑ましい感じもします。

 次にエンジンフードを開けて驚いたのは「スペアタイヤが乗っかっていた」事
 「あれ、R16ってRRだったっけ?」「フラット4(以下略)」とか思いましたがR16は「直4エンジンを積んだれっきとしたFF車」です。
 どういう工夫をしているのかわかりませんがフランス車らしい才気のある造りが面白いですね。

 という訳でこのミニカー、実車に負けずに才気を感じるモデルではありました。
 何にせよ入手は嬉しいです。