1081号目
先日、会合の席で、
スタッフの退職が続いて困っている経営者が、
スタッフについて話されていて、
私に、こんな同意を求めてきました。
『何度も同じこと言わせるな！』って、
言いたくも なりますよね。
私は、というと、
『いや、そんなことはありませんが・・・、
むしろ、聞いてくれるだけ感謝です。』
その方のスタッフに対する姿勢が
退職に導いているんでしょうね。
サラリーマン時代を思い出します。
私も言われていましたし、
私が部下に言うこともありました。
『何度も同じことを言わせるな！』
そんな雰囲気の中で仕事をしていました。
当たり前ですが、部下の方は、
分からないから聞いてくるのです。
その部下は、
『こんなこと、先輩に聞いていいんだろうか？
叱られるのではなかろうか？
でも、分からないことには仕事は進まない。』
そんな不安を覚えながら、
勇気を振り絞って聞いたのかもしれません。
そんな部下を、
『何回言ったら分かるんだ？』って、
バッサリ切ったとしたら、
もう、二度と
その先輩には聞くことはありません。
その先輩だけでなく、会社として、
そんな風土を持っていたとしたら・・・。
部下に問題があると思えば、
『１度で理解できない。』となります。
上司である自分に問題があると思えば、
『１度で教えられない
上司である自分は無能だ。』
無能なのは、
部下ではなく自分ということになります。
こんな思考を持つと、
部下への対応も変わるのではないでしょうか。
その会社、退職がなくなるといいですね。
一回聞いて『知る』ことは、
できるかもしれません。
でも、『できる』とは次元が違います。
知った上で、やってみて、
気付きの壁を越えた向こう側にあるのが
『できる』です。
教えても、できるまでは遠い道のりがあります。
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