国家権力によって比類ない殺人技術を叩きこまれた男が、一人少女のなかに、自らの

 

人間性の回復を託そうとする男の姿を描く森村誠一原作の映画化

 

 

 

 

 

 

角川映画の3作目で、記念すべき薬師丸ひろ子のデビュー作でございました。

 

2作連続で森村誠一の小説を映画化した事も意外でしたが、最初から映画化前提で

 

この小説を執筆したという事実にも驚きました。

 

 

 

 

 

 

「お父さん、怖いよ。何か来るよ。大勢でお父さんを殺しに来るよ」という不気味な

 

セリフを使用したCMや「NEVER GIVE UP!」というコピーが印象深い作品で、戦車

 

に立ち向かう高倉健の映像も含めて、公開当時はどんな内容なのかが伝わり難い謎の

 

映画でした。

 

 

 

 

 

 

初めて観たのは小学生のテレビでしたが、大人になって改めて観返してみるとこの映

 

画の突飛な発想とその現実を無視した世界観に驚愕します(笑)。 しか~し、偏にそ

 

れはエンターテインメント映画としてのサービス精神を優先した結果という事もある

 

程度理解できる大人の私。

 

 

 

 

 

 

この特殊な映画内世界を享受さえしてしまえば後は映画を楽しむ事が出来るから不思

 

議です。健さんと薬師丸ひろ子の疑似親子の映像的なハマり具合や、前作以上に豪華

 

な俳優陣の共演、ギラギラ松方弘樹や意味はともあれ多数の戦車やヘリの登場場面等

 

色々な視点で観ると何倍にも楽しめる娯楽サスペンス映画です。

 

 

 

 

 

 

こういったエンターテインメント性を優先させる角川映画の手法が他の映画会社から

 

反感を買ったり、内容がない、見掛け倒しというマイナスイメージが付く原因にもな

 

っていますが、私としては「それが角川映画じゃい~!」として受け止め、その映画

 

世界を楽しむのが一番だと思う今日この頃であります(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

後半のオマケ映像も、「頭に欠陥が?」芳村真理と井上順コンビが最高でした。
 

 

 

 

彼女自身、健さんとの共演等思い入れも深い作品なのでしょうね。

 

 

といったところで、また次回ですよ~! パー