カサンドラ・クロス

 

細菌を浴びた過激派がヨーロッパ大陸縦断列車へ逃れた。車内には伝染病が広まり、機密の漏洩を恐れた軍は秘密裏に列車をポーランドへ運び隔離しようとするが、その路線には老朽化したカサンドラ大鉄橋が横たわっていた、、。

 

 

 

 

 

 

      -  THE CASSANDRA CROSSING  -   監督 ジョルジュ・パン・コスマトス

 

出演 ソフィア・ローレン、リチャード・ハリス、バート・ランカスター  他

 

こちらは1976年制作の イタリア イタリア イギリス イギリス 西ドイツ ドイツ 

           フランス フランス アメリカ アメリカ の合作映画です。 (129分)

 

 

 

 

  ジュネーブにある国際保健機構に、3人のスウェーデンの過激派ゲリラが乗り込みアメリカの秘密生物研究セクションを爆破しようとした。 しかし、ガードマンと射撃戦になり、一人は射殺され、残る二人は、様々な細菌類が研究開発されている立ち入り禁止の部屋に逃げこんだ。

 

 

 

 

そして一人か射たれた拍子に薬のビンが割れ、中の液体が飛び散り、無傷の男の方が一人逃走した……。残されたゲリラを診察したスイス人女医エレナは、割れたビンにアメリカが秘密裡に研究していた伝染性の細菌が入っていたことをつきとめる。

 

 

 

 

緊急事態の発生で、アメリカ陸軍情報部のマッケンジー大佐が乗り出し、感染して逃げたゲリラが、ストックホルム=ジュネーブ間の大陸縦断列車に乗り込んでいることを、つきとめた。

 

 

 

 

その乗客リストの中に、著名な医師チェンバレンの名があるのを見つけたマッケンジーは、無線電話で彼を呼び出し、事件の概略を説明するとともに車内に潜んでいるゲリラを捜させた。

 

 

 

 

そして、千人の乗客を検疫収容させるために、ポイントを切り換え、列車をポーランドのヤノフへ向かわせた。そこには、30年近くも使用されていない“カサンドラ・クロス”と呼ばれる鉄橋がかかっていたのだが。

 

 

 

 

マッケンジーは、ニュールンベルグで、一旦列車を止め警備隊と医療班を乗りこませ出入口、窓、通気孔を密閉して、車内に酸素を送り込むように命じた。列車は再び発車し、事態を知らされた乗客たちは騒然となったが、すでに感染者か現われ始めた。

 

 

 

 

チェンバレンは感染者を一つのコンパートメントに集めた。チェンバレンの先妻で、作家のジェニファーも、彼の献身的な活躍に協力した。乗客の一人、ユダヤ人のキャプランは、“カサンドラ・クロス”が、終戦とともに使用されていないことを、チェンバレンに伝えた。

 

 

 

 

チェンバレンは、マッケンジーに鉄橋前で列車を停止するように交渉したが、マッケンジーは、それを黙殺した。一方、エレナは高濃度酸素によって発病を防止できることを発見、列車を停めるようにマッケンジーに申し出るが、、。

 

 

 

 

幼い頃テレビ放送で観て以来の懐かし鑑賞になりました。 公開当時、防護服にガスマスク姿のポスターが通学路とかによく貼られていたのを覚えています。 あの頃は電柱なんかにも映画のポスターって貼られてたんですよね。 共感される方いらっしゃるかな?

 

 

 

 

そんなノスタルジックな思い入れのある本作ですが、やっぱり70年代好きにはたまらない面白さのある作品でした。 細菌に感染したテロリストが乗り込んだ列車の中で繰り広げられる大作パニックムービーってだけでワクワクしちゃいます。

 

 

 

 

ただ色々な部分がかなり大雑把な部分も多々あって、テロの目的は不明だし、爆弾小っちゃいし、危険な場所なのに警備員すぐ発砲するしと、細かい理屈はさておいて、と言わんばかりのオープニングから飛ばしまくりのこの映画。

 

 

 

 

感染者を乗せた列車内では大作らしい豪華な俳優陣によるそれぞれのドラマが繰り広げられるのですが、当時の映画はやはり大人が観るものだったんでしょうね。 ソフィア・ローレンとリチャード・ハリスという中年離婚した元夫婦の甘辛い駆け引きの渋い演技をじっくりと見る事が出来ます。

 

 

 

 

他の出演者もエヴァ・ガードナーにマーティン・シーン、 O・J・シンプソン、リー・ストラスバーグといった大御所や大人の方ばかり。 それぞれが何かしらの訳ありで、徐々にラストに向かって秘密が明かされていくのも面白い展開の一つです。

 

 

 

 

中盤、政府が列車を止めて列車ごと乗客を隔離するという場面は、今観るとそれなりのリアリティを感じてしまうから不気味です。 その事態全てを隠蔽しようとするアメリカ政府の秘密裏感。 バート・ランカスター含めほぼ3人しか居ない指令室も謎ですが、、。

 

 

 

 

列車内での感染の状況やその対策、フィルムでパーテーションをしていたりと、現在の視点で見るとリアルな部分と驚いてしまう部分があって、違った発見も出来ます。

 

 

 

 

隔離した列車を再び走らせ、老朽化したカサンドラ・クロッシングという鉄橋を渡らせて乗客もろとも始末しようとする大胆な計画にビックリ。 その事態に気付いた主人公達は自力で列車を止めようと行動を起こすという後半の怒涛のアクションがまた良きです。

 

 

 

 

いきなり列車に乗り込んでいる防護服の銃を奪っての実力行使の銃撃戦、犠牲者やむなしの発想、本当の目的の為にこの銃撃戦って必要なのか分からなくなりましたが、とにかく撃ち合っている事に意味がある醍醐味を感じさせてくれます(笑)。

 

 

 

 

ラストにパニック映画らしい特殊効果の映像も短いながらも見どころで、登場人物個々のストーリーにもしっかりとしたエンディングが用意されていて抜かりありません。

 

 

 

 

とにかくカッコ良いダンブルドア校長と、画力が半端ないソフィア・ローレンのオーラ、これ夫の工場で作った銃なのと言い放つエヴァ・ガードナーとイングリッド・チューリンの顔面バトルに、当時こういう役が多かったマーティン・シーンのロン毛感

 

 

 

 

大作映画といえばチャールトン・ヘストンか丹波哲郎ですが、こちらはバート・ランカスターが冷徹な大佐を演じ、御大リー・ストラスバーグ先生や、あの事件以来普通に見れない O・J・シンプソン等、役者陣のドラマだけでも見応え十分のボリュームです。

 

 

 

 

ヘリを使った撮影や爆破という派手なアクション映画に留まらず、ウイルスパニックや人間ドラマ、ラブロマンスと車窓ものにワンコ映画等、様々な視点で見所が多い作品です。

 

 

 

 

ラストではこの計画を指揮をしていた大佐すらも政府の監視下に置かれるという深い闇を感じさせる不気味なエンディングにもゾッとさせられる、普通のパニック映画にはない味わいのある作品ですので機会がありましたらご覧になってみて下さいませ、です。

 

 

では、また次回ですよ~! パー