学校を襲撃したテロリストにひとり立ち向かう女子高生の戦いを描いたサバイバルアクション。

 

 

 

 

 

       

      -  RUN HIDE FIGHT  -    監督 脚本 カイル・ランキン

 

 出演 イザベル・メイ、ラダ・ミッチェル、トーマス・ジェーン、

                           イーライ・ブラウン 他

 

こちらは2020年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(110分)

 

 

 

 

  17歳の女子高生のゾーイは、幼い頃から軍人の父にサバイバル術を学び、SNS やプロムよりも父と狩りに出かけ る時間が大好きだった。しかし、母の死がきっかけで、そんな頼れる父との関係にも溝ができていた。

 

 

 

 

その日の朝 も父と口論になり、憂鬱になりながらも学校でいつもと変わらない日常を過ごす中、突如激しい銃声が鳴り響く。校 内に乱入したテロリストが放つ銃弾によって、次々と倒れていく生徒たち。一瞬にして辺りは血の海となる。

 

 

 

 

運良く トイレにいたゾーイは、身を隠しながら逃げ出し、何とか校舎の外に出ることができた。しかし、まだ校内には多くの 友人が残っている。ゾーイは踵を返し、皆を救い出すため再び校舎へと駆け戻るが、、。

 

 

 

 

時折海外で起こる銃乱射事件をテーマにした作品という紹介記事を見てレンタルした作品でしたが、同じ題材を扱った「エレファント」や「静かなる叫び」というシリアスな内容を勝手にイメージしたのですが、実際に手にしたDVDのパッケージに「あれっ?」という違和感。 B級アクションの匂いがしますが、これも何かの縁と思いレンタルしてみました。

 

 

 

 

で実際観てみると、そこそこのアクション映画ではありますが、結構シリアスな一面もあって、「静かなる叫び」のドキュメンタリー的な雰囲気とエンターテインメント作品の中間という、程よく観やすいバランスの映画になっていました。

 

 

 

 

主人公は17歳の女子高生ゾーイ、彼女は軍に務める父親と休日には鹿狩りやサバイバル術を学ぶような生活を送っていました。 しかし、突然母親が亡くなりった事で彼女は心を閉ざしてしまい、高校生活や父親との関係にすら亀裂が生じていました。

 

 

 

 

友人からのプロムの誘いも上の空で、時折現れる母親の幻に語り掛けるゾーイ。 生きる意味を失っていた彼女が、校内のカフェテリア(食堂)にあるトイレに入った時にそれは起こります。 4人の武装した学生が車のバンもろともカフェテリアに乗り込んで来たのです。 

 

 

 

 

数人の生徒は銃撃で死亡し、4人のテロリストはカフェテリアにいた学生を人質に取って立てこもる事になります。 ゾーイも見つかりそうになりますが、職員の犠牲によって通気口を利用して建物から脱出する事に成功します。 しかし、思いとどまった彼女は再び校内へと戻る事を決意し、まだテロに気付いていない生徒に逃げるよう呼びかけます。

 

 

 

 

しかし、校内を捜索していたテロリストと鉢合わせしてしまったゾーイは銃撃に遭い負傷しながらも一人を撃退します。 ようやく警察も駆けつけ高校を包囲しますが、人質が居る為に手をこまねくばかり。 意を決したゾーイは一人でテロリストに立ち向かう覚悟を決めるのでした、、。

 

 

 

 

主人公の少女ゾーイが父親譲りのサバイバル能力を生かしてテロリストをバッタバッタとやっつける映画と思いきや、さほどそんな技術も登場しない勇気と根性のヒロイン作品。 そんな彼女でも対抗出来そうと思わせるテロリストの設定が絶妙で、その人数は4人。 動機もこれといった信念がある訳でもなく漠然としているのが逆にリアルです。

 

 

 

 

人質の生徒に自分達の姿をスマホでライブ配信させたりするのがいまどきな感じで、その一瞬、一日だけでもヒーローになりたいという刹那な気持ちと、そのテロリスト達の行動の馬鹿らしさによって、無駄に殺されてしまう人の命の軽さが現実の事件とリンクして恐怖を感じる作品でもあります。

 

 

 

 

スケールや火薬の量は及びませんが、事件に巻き込まれる感じや携帯でテロリストとやりあう場面、汚れたタンクトップ姿なんかに「ダイ・ハード」を連想させる所があったりしてシリアスだけでなくアクション映画好きにも訴えるシーンが多々あります

 

 

 

 

亡くなった母親が幻影として登場する場面が映画のテンポを悪くしていた感があったり、警察や警備が無能すぎだったりもありますが、ゾーイと父親の関係と成長、学校に於けるカーストや差別、恋愛、安全対策への疑問等、少々詰め込み過ぎにも思えますがそこそこ見応えのある作品になっていました。

 

 

 

 

終始役立たずの保安官を、似てるけど違うよな~と思っていたら、まさかの本物トリート・ウィリアムズだった事が最大のサプライズでした。 久々に見れて嬉しかった私です。

 

 

 

 

そんな驚きもある女子高生版「ダイ・ハード」な本作。低予算な映画ではありますが、意外と見所もあってサクサク観れる作品となっていますので機会がありましたらご覧になってみて下さいませ、です。

 

 

では、また次回ですよ~! パー