富裕層が娯楽として行う「人間狩り」を題材にしたサバイバルアクション映画。R15+指定

 

 

 

 

 

 

          -  THE HUNT  - 監督 クレイグ・ゾベル

 

  出演 ベティ・ギルピン、ヒラリー・スワンク、アイク・バリンホルツ 他

 

こちらは2020年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(89分)

 

 

  広大な森の中で目覚めた12人の男女。 ここがどこなのか、どうやって来たのかも分からない。 そこにあるのは、巨大な木箱に収められた一匹の豚と数々の武器。

すると突然、銃声が鳴り響く。 彼らは何者かに狙われていたのだ。武器を取り、逃げまどいながら、やがて気づく。 

 

 

 

 

ネット上にはびこる噂“人間狩り計画”、すなわち、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る“マナーゲート”が実在することを。だが、“獲物”の1人である美女クリスタルが予想外の反撃に出たことから、セレブたちの計画は狂い始め、やがてその陰謀の全容が明らかになっていく、、。

 

 

 

 

まぁ、このジャケットを見たら手を出さずにはいられない作品でございますよね 「ハッピー・デス・デイ」や「透明人間」を製作したブラムハウス・プロダクションズという所が作った映画という事でホラー好きは期待してしまう作品です。 富裕層が一般人を誘拐して人間ハンティングを楽しむというC級スリラーにはありがちな設定の作品ではありますが、王道をいきながらも様々にアレンジと裏切りを入れながら多くの人が楽しめる映画に仕上げております。

 

 

 

 

映画の序盤、主人公であろう女性が目覚めそこに居る人々の状況説明がされます。 そしていざゲームが始まったと思った瞬間、一番に殺されるのが主人公だと思っていた女性、その女性に絡んでいた男が次の主人公、と思っていたらまた殺され、といった感じに観客の心理が弄ばれる事で、あらこの映画面白い!と早い段階で思わされます

 

 

 

 

主人公レースも落ち着き、晴れて主役となったクリスタルという女性。 彼女の絶妙に脇役感のあるルックスとそれに反するタフさが不思議な魅力となって物語を引っ張っていくのがまた新鮮で面白いところです。

 

 

 

 

現代社会にはびこる貧富や格差、アメリカ社会の闇とネットの恐怖といったものを揶揄する事なく、真正面からどストレートにぶちまけた社会派な面も持ち合わせています。そんな社会的傾向もあってかラストでは女性同士での体を張ったバトルとなりますが、その場所がキッチンという所も洒落ていますし、バトルの合間に交わす会話もかなりユーモラスです。

 

 

 

 

映画のテーマや設定を聞くとかなり下品な胸糞映画だと思ってしまう本作ですが、いざ作品を観てみるとかなりユーモラスなコメディ寄りの作品になっていて、主人公が女性という事もあって、意外や女性向きの映画なのではないでしょうか?良い意味でちゃんとしたB級映画ではありますが、しっかりとした役でヒラリー・スワンクが出ていたり、懐かしの「ストリート・オブ・ファイヤー」のエイミー・マディガンなんかも出ていたりして映画好きには別の見所もある作品です。

 

 

 

ホラーやスリラーを期待すると少々残念な映画かも知れませんが、女性が主人公のスカッとするアクションコメディとしては楽しめる作品かと思います。 時間も丁度いい長さですのでちょっとした合間にでもご覧になってみてはいかがでしょうか、です。

 

では、また次回ですよ~! バイバイ