イケてる女子大生で遊んでばかりのツリーは、誕生日の朝も見知らぬ男のベッドで目を覚ます。慌しく日中のルーティンをこなした彼女は、夜になってパーティに繰り出す道すがら、マスク姿の殺人鬼に刺し殺されてしまう。しかし気がつくと、誕生日の朝に戻っており、再び見知らぬ男のベッドの中にいた。その後も同じ一日を何度も繰り返すツリーは、タイムループから抜け出すため、何度殺されても殺人鬼に立ち向かうが、、。
こちらは2017年制作の アメリカ映画 です。 (96分)
自分の誕生日に謎のマスクを被った殺人鬼に殺される!っと、目を覚ますと、また同
じ誕生日の朝に戻っている。 夢かと安心すると、夢で見た日常が繰り返され、またマ
スクの殺人鬼に殺されて、また同じ朝に戻っている。 というタイムループホラーです
ホラー映画によくあるキャッチ―なマスクを被った殺人鬼、主人公ツリーは女子
大生で、多くの舞台が大学のキャンパスと学生寮、という B級ホラーの王道パッケー
ジにラッピングされた本作ですが、中身はなかなか凝った作品になっております。
オープニング、自分中心に世界が回っているような、いけ好かない女子大生ツリー
は、同じ大学生カーターの部屋で目を覚まします。
この日は彼女の誕生日、お酒で前夜の記憶が無いツリーは、そそくさと部屋を後にし
自分の寮に戻ります。 クラスメイトを適当にあしらい、ルームメイトの手作りケーキ
をないがしろにして、父親との約束もすっぽかし、不倫している教授のもとへと向
かうツリー。
夜になり、パーティへと一人向かう彼女の前に、大学のマスコットのマスクを被った
殺人鬼が現われ、ツリーにナイフを振りかざします。 悲鳴をあげるツリー、、。
と、彼女はカーターのベッドの上で目を覚まします。 そして、また同じルーティー
最後はマスクの殺人鬼に殺される というホラーなタイムループが繰り返される
本作ですが、ほとんどは 「殺される~っ!」 という瞬間に目が覚めるので、血やグロ
い場面はほぼ登場しないので、そういった作品が苦手な方でも気楽に観れたりします
それどころか中盤はほぼコメディ映画のような展開になります。タフな主人公ツリー
は殺人鬼に毎回殺されてばかりはいられないと、徐々に対策を始め、殺人鬼の正体を
突き止めようと、自身で犯人探しを始める事に。
どうせ生き返ると、様々なチャレンジを試みては殺され、試みては殺されのリピート
姿がユーモラスで、毎回違った殺され方のバリエーションと、毎回あと少しという所
からの ダメだこりゃ感、、。 映像の見せ方と音楽が相まってワクワクさせてくれま
す。個人的には警察に捕まったと思わせてからのザッサー!
からのバーーン
に笑ってしまいました。
自分を殺そうと、怨みを持っている容疑者がやたら多かったりするツリーって、、
というマイナスの設定も、ループを繰り返す事で彼女が人間的に成長していく様子
に、こちらが共感出来るようになっていて、観客の誰もが嫌いだったツリーという自
己中のキャラを、いつの間にか応援している自分に気付くのでした。
低い期待値の「B級ホラー」と見せかけて、ホラー、謎解き、学園もの、ラブコメ、
家族愛と、これでもか!のお楽しみ要素を盛り込んでいる幕の内弁当のような作品で
す。以前こちらでもご紹介した、「恋はデジャ・ブ」 に似ているな~と思っていたら
作品のエンディングの会話にちゃっかり出しておりました。 確信犯でした、はい。
「今日は残りの人生の最初の日」 という、壁に貼った言葉に感銘を受ける作品と
は、、純粋なホラー映画を観たい方には少し物足りないかも知れませんが、様々な映
画の面白さが楽しめる、開き直り女子パワー炸裂の痛快で爽快な作品になっています
ので、機会があればご覧になってみて下さいませ、です。
では、また次回ですよ~!
映画のエンドクレジットです、こういうのがあると得した気持ちになりますね。