アメリカ・カリフォルニアのリゾート地パーム・スプリングスを舞台に、
謎のタイムループに巻き込まれた男女を描くラブコメディー。
- PALM SPRINGS - 監督 マックス・バーバコウ
出演 アンディ・サムバーグ、クリスティン・ミリオティ、J・K・シモンズ 他
こちらは２０２０年制作の アメリカ映画 
です。（９０分）
カリフォルニアの砂漠リゾート地パーム・スプリングス。そこで行われた結婚式に出席した呑気な青年ナイルズは、花嫁の介添人サラに猛アタックする。最初は戸惑うサラだったが、ナイルズの不思議な雰囲気に惹かれていく。二人は人目のつかないところでロマンチックなムードになるが、謎の老人に突然弓矢でナイルズが襲撃され、肩を射抜かれる。
ナイルズは矢が刺さったまま近くの洞窟へと逃げ込み、サラも後を追う。ところが、洞窟のなかで赤い光に引き込まれ、目覚めると結婚式当日の朝に戻っていた。状況が飲み込めないサラがナイルズを問い詰めると、彼はすでに数え切れないほど“今日”を繰り返していた。タイムループに巻き込まれたサラとベテランタイムルーパーのナイルズは、明日を迎えることができるのか、、。
ポスターの絵柄から発せられるパリピでリア充な雰囲気と、いかにもアメリカンなラブコメを匂わせるこの作品。 普段なら敬遠してしまうタイプの作品なのではありますが、意外にも評判が良いという事を耳にして興味本位からレンタルしてみました。
お話自体は基本お下品なコメディ映画なのですが、そこに流行りのタイムループという要素が加わたこの作品、観ている間中楽しくてハッピーな気分になれる事間違いなしの映画で、それでいて人生の選択や意味も考えさせてくれるような胸キュン作品です。
どこまでも青空と太陽が輝くカリフォルニアのリゾート地パーム・スプリングス。そのリゾート地で行われる結婚式に出席した新婦の元カレのナイルズは、ある事をきっかけにその結婚式当日を何度もタイムループで繰り返していました。 同じく式に出席していた新婦の妹サラに出会った事で、彼女もタイムループに巻き込まれてしまう事になります。
お話はメチャメチャテンポ良く進むのがこの映画の特徴で、始まって10分程でナイルズのタイムループや映画の世界観の説明はちゃちゃっと済ませてくれます。 その後、巻き込まれた側のサラ視点で観客もタイムループの理屈を体験する事になるという意外にも丁寧な作りなのが憎いところ。
元の状態に戻ろうとじたばたするループ初心者のサラと、何度もループしているナイルズ。 これまでのタイムループ作品の多くは主人公だけでしたが、こちらは男女の２人という所が新鮮で、2人の温度差のギャップや男女の考え方の違いから口論になったりとバディムービー的な軽妙な掛け合いがとっても愉快で笑ってしまいます。 2人がループを共有している事で、その面白さが倍増するという斬新さも面白いです。
ループな一日が終わるのは眠るか死ぬかでリセットされるというルールになっていて前日までの記憶は残ったままという状態。 元に戻れそうもないと悟ったサラも次第にループ生活をエンジョイしはじめ、2人してバーへ繰り出してダンスをしたり、操縦できないセスナを失敬して墜落したり、車でトラックに突っ込んだり等のハチャメチャ行動や自殺するといったループ映画あるあるの多くのバリエーションが楽しめます。
そんな状況も相まって当然のように恋に落ちるナイルズとサラですが、それがターニングポイントになる二人。 このままでいたいというナイルズと打破しようとするサラ。 ここでいくらでも時間がある利点を生かしてサラが物理を勉強しはじめて学者以上の知識を習得していくという発想が面白かったです。 そして、、という展開も。
この2人が初めて登場する場面から普通なら主役になりそうもないルックスと雰囲気という所もこの映画の上手い所です、結婚式の引き立て役でしかない普通の2人がどんどん素敵に見えてくるから不思議です。 本人達もそれをコンプレックスに思っていて、物語が進むにつれそれを打破していく姿にも好感が持てました。
他にも出番は少なめですが重要な役で、あのJ・K・シモンズがナイルズの命を狙って度々登場する場面がとっても良いアクセントになっていて素敵でした。 何故ナイルズを狙うのかの理由がまた愉快だった。 そして渋くて良い味を出していましたよ～。そうそう主人公のナイルズは「ブリグズビー・ベア」でも主人公を演じてました。分からなかった。
オープニングから下ネタ満載の映画ですが、澄んだ青空とキラキラしたプールのリゾート感あふれる綺麗な映像がそんな下品さを消し去ってくれています。 観終わってから、やっぱりリゾートは良いな～と思いつつ、ふとナイルズっていったい何回ループ生活を繰り返していたんだろう？と考えてしまうのでした。 あれが1000回って！ そしてお婆さんも含めて他にもループしている人がいるような匂わせも、、。
エンディングもなかなかオシャレな終わり方で、飽きる事なく観れる短さも魅力的、エンドロールが始まったからといって消さないようご注意ですよ。 自分だったらどうしよう？なんて考えながら鑑賞するのも楽しい映画ですので、機会がありましたら一度 ご覧になってくださいませ、です。
では、また次回ですよ～！ 
