誕生日の繰り返しから抜け出して翌日を迎えたツリーは、恋人のカーターと充実した生活を送ろうとしていた。しかし、今度はカーターのルームメイトのライアンがタイムループに巻き込まれ、謎の殺人鬼に狙われてしまう。やがて、すべての原因が、ある研究に関係していることに気づいた3人だったが、そこで再びツリーの身にもタイムループが起こり、またしても誕生日の朝に戻ってしまう、、。
こちらは2019年制作の アメリカ映画 です。 (100分)
以前ご紹介した ホラー映画 「ハッピー・デス・デイ」 の正統な続編になります。
前作のヒットの勢いで制作された続編って(そんな作品が氾濫してますね) 残念なも
のが多いのですが、今作はどうでしょう?
誕生日の繰り返しから抜け出し、翌日を迎えたツリーは恋人のカーターと充実し
た日々を過ごし始めていました。 ところが今度はカーターのルームメイトのライアン
がタイムループに巻き込まれ、謎の殺人鬼に襲われてしまいます。 すべての原因がラ
イアン達仲間の研究に関係していると気付いた3人は研究室に向かいますが、その実
験の影響で今度はツリーが恐怖のループに巻き込まれ、再び誕生日の朝に戻ってしま
い、、。
といった展開で、前作ではチョイ役だった金髪アジア人のライアンが車中で目覚める
場面で始まる本作。 前作のような展開でマスク男に殺されるライアン が!また車
中で目覚めて、というライアンに主人公が変更されて進むお話かと思わせて~からの
ハプニングによって、やっぱりツリー がまた誕生日のあの朝に戻ってしまい、嘘
~っという、前作の苦労が台無しになった意表を突く展開になります。
タイムループが起こった最大の謎は、ライアン達が作った機械のせいだという事が序
盤で簡単に説明されてしまいます。そう、この映画はその謎に趣きは置いていないと
いう事を早々と宣言しているのです。
ライアンのタイムループも一度繰り返すだけで、観客に、このリピートもう飽きてる
でしょ?と言わんばかりの潔さで、新たな興味へとドンドン進んで行きます。
前回ではマスク男を退治する事でループを食い止めたツリーでしたが、今回は一筋縄
ではいかない複雑さが加わっていました。 どうやら今回ツリーの居る世界はライア
ン達の実験の影響により別の次元に来てしまったらしく、人間関係に微妙な変化があ
りました。
カーターはツリーの悪友ダニエルと付き合っていました。 それだけでなく、亡くなっ
ていたはずの母親が生きていました。 ツリーはループを終わらせる為に協力して
ライアン達の実験を成功させる為、新たに犠牲者になった友人を元に戻す為、仕方な
同時に別の犯人になったマスク男との対決と、大忙しです。 それだけでなく今作で
は母親の居る別の次元と、これまで生きていた もとの次元へ戻るのか?といった、過
去の思い出の中に生きるか、新たな未来を生きるか、といった自身の人生の選択が迫
られます。 この「選択」が意外や、本作のテーマだったりするのでした。
とは言え、前作以上にイケイケなツリーの活躍は見ていて爽快ですし、友人達とのチ
ームプレイや、学園もの感はワクワクします。 おまけに前回でやっとカーターと良
い仲になれた筈なのに~!という行き違いのラブストーリーも絡むカオス展開。
ホラーの要素はやや薄くはなっていますが、タイムループ、SF、アクション、コメ
ディ、恋愛、そして家族愛と、これでもかという位の楽しさが盛り込まれています。
前作の面白さを利用した工夫が随所に練られている分、この単体だけ鑑賞するのは
難しい作品ですが、二本続けて観ると面白さ倍増するのは間違いない作品です。
特典映像のメイキングで、撮影現場がとても楽しそうで、それが映画に反映されて
いるのが良く分かりました。
強い女性が殺人鬼をぶっ飛ばす爽快な作品は、どことなく80年代の かほり が漂い、
笑って、泣けて、どきどきが楽しめます。
B級感を逆手にとった、A級のエンターテインメント映画だと思いますので、機会が
あればご覧になってみて下さいませ、です。
では、また次回ですよ~!