サイバーパンク”の旗手、ウィリアム・ギブソンの初期短編 「記憶屋ジョニイ」を、自身の脚色で映画化。 高度情報化社会と化した未来の地球を舞台に、脳にシリコン・チップを埋め込んだ極秘データの配達人、ジョニーの活躍を描いたSFハードボイルド作品。

 

 

 

 

 

  

-  JOHNNY MNEMONIC  - 監督 ロバート・ロンゴ 脚本 ウィリアム・ギブスン

 

 出演 キアヌ・リーブス、北野武、ディナ・メイヤー、ドルフ・ラングレン、

                                                                                            アイス・T 他

 

こちらは1995年制作の アメリカ アメリカ カナダ カナダ の合作映画です。(96分) 

 

 

 

 

  西暦2021年。世界は巨大コンピューター・ネットワークで結ばれ、人類の半数は電磁波による環境汚染が原因の不治の病、NASに冒されていた。 情報を脳内のチップに記録して運ぶ“記憶屋”ジョニーは、最後の仕事として北京からアメリカのニューアーク・シティまで、極秘情報を運ぶ依頼を引き受ける。 彼は北京で情報をダウンロードし、IDコードとして3つの画像を同時にインプットした。

 

 

 

 

そこへ、情報を狙う巨大複合企業ファーマコム社の手先である多国籍犯罪組織“ヤクザ”のシンジとその配下が襲撃するジョニーは辛くも逃げるが、IDコードの画像の1枚を焼失し、残る1枚と半分をシンジに奪われてしまう。 ニューアーク・シティに着いたジョニーだが、脳に大量の情報を長時間メモリーすることは生命の危険を意味していた。 

 

 

 

 

一方、シンジも彼を追って市内に入り、ボスのタカハシの元へ向かった。 今回の仕事のエージェント、ラルフィーが敵の手先であることを知ったジョニーはアジトのバーに乗り込むが、逆に捕まる。その窮地を女ボディガードのジェニーが救い、二人はJ‐ボーン率いるアナーキスト集団“ロー・テク”の助けを借りて、逃走に成功した。 

 

 

 

 

その頃、タカハシのコンピューターの端末に一人の女性の像が現れ、一人娘をNASで亡くした彼の心を慰めた。 タカハシは、その女性が6年前に死んだファーマコムの創設者、アンナであることを知った。 シンジは説教師と名乗る殺し屋カールを雇い入れ、ジョニーを殺すよう命じた。 

 

 

 

 

NASに冒されていたジェニーが倒れ、ジョニーは肉体改造屋のスパイダーの元へ連れていく。 ジェニーは回復し、スパイダーが驚くべきことを告げた。ジョニーの脳内の情報はNASの治療法であり、提供主はファーマコム社を裏切った研究所員が盗み出したものだった、、。

 

 

 

 

偶然にも舞台の設定は現在の2021年になっていた事にちょっと驚きましたが、確かビデオ化されてすぐに鑑賞した覚えがある本作。 当時「スピード」でブレイクしたキアヌ目的ではなく、ハリウッドデビューのたけちゃん目当てに観たのですが、当時の記憶では期待を上回るものがなくて、なんとなく記憶から消えていた作品でしたが、、急に記憶が蘇って、今なら違った目線で観れるのでは?と期待してブルーレイをレンタルしました。

 

 

 

 

結果、映画としてやっぱり特別な何かは見つける事は出来ない作品でありましたが、それなりに楽しく観れる所も多々あって、憎めない映画である事は間違いありません。主演のキアヌとたけちゃんがその後出演する「マトリックス」と「Ghost in the shell」に限りなく近い世界観の本作ではありますが、映画のテイストは90年代そのものの質感。

 

 

 

 

「ブレードランナー」を期待したら「トータル・リコール」になってたような、映像、演出、脚本が全体的に微妙にずれてしまっているような感じでラストまで失速しています。 一応原作者であるウィリアム・ギブスン自身が脚本を書いているんですがね、、。

 

 

 

 

そうはいっても、そんなマイナス面にも見所が多くあるのがこの映画の良い所で、サイバー世界をヴィジュアル化したCGの独特な味や、無駄に派手なアクションといかにも装置感漂うセットの出来栄え、自己中な主人公を演じるまだアクション慣れしてないキアヌの動きと髪型、鍵となりそうな雰囲気を漂わせながらあっけなく殺されるたけちゃん、謎のドルフ・ラングレン等、人それぞれ見る角度によって様々な楽しみ方が出来る映画です

 

 

 

 

当時は専門用語で意味不明だったダウンロードやVR、ギガバイトといった言葉が日常的なものになっていたり、映画の中よりもスマートに現在のテクノロジーが進化していたりと、映画の未來予想と現在のギャップやタイムラグが味わえる面白さもあります。

 

 

 

 

ハイテク世界を描いたローテクなサイバーパンクな本作、USB化したキアヌがヤクザのたけちゃんに追われつつ、タフなヒロインとローテク仲間の助けを借りて、ジャンキーのイルカちゃんにまでたどり着くロールプレイング映画となっております。

 

 

 

 

映画としては微妙ではありますが、様々に90年代のかほりが味わえる作品で、ちょっと毛色の違うSF映画をあえてご覧になりたい方には楽しめる映画だと思いますので、機会があれば一度ご覧になってみて下さいませ、です。

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

映画のエンディングテーマのPVバージョン。 画質悪いですが宜しければです。 音譜