メタモルフォーゼ/変身
どこにでもいるような平凡な一家は、新居に引っ越してから奇妙な現象に悩まされていた、、、悪霊に取り憑かれた一家を救おうとする神父の戦いを描いた韓国製サスペンススリラー。
- 변신 - 監督 キム・ホンソン
出演 ペ・ソンウ、ソン・ドンイル、チャン・ヨンナム、キム・ヘジュン 他
こちらは2019年制作の 韓国映画
です。(113分)
神父で神学校の教師のパク・ジュンスは、悪魔に憑依された少女を救おうと悪魔払いを行います。 しかし憑りついた悪魔の力は強く、少女は部屋の窓から身を投げます。少女を救おうとその手を掴むジュンスに少女に憑りついた悪魔は 「神の居る場所に私達も居る 必ずお前の家族に災いをもたらす」 と告げ、彼の手を払い少女もろともその体は地面に落ちて、無残な最期を遂げてしまいます。 この出来事によって彼は心に深い傷を負い、神父の職をつづける事に疑問を持つのでした、、。
ジュンスは兄パク・ガング一家と暮らしていましたが、亡くなった少女の母がジュンスが娘を殺したと世間に訴えたため、兄一家も好奇の目に晒される事になり、その結果一家は引っ越しを余儀なくされてしまいます。 ジュンスを除く一家は、主人のパク、妻のミョンジュ、長女のソヌ、次女のヒョンジュ、幼い息子のウジョンの5人は新しい生活の為に校外の新居へと引っ越して来ました。
新たな家で初めての夜を迎えた一家でしたが、隣家から響く怪しげな物音で眠ることができないでいました。 ある日には窓の外の木の枝に、皮を剥がれた猫の死体が吊るされているという嫌がらせもあり、隣家の仕業だと考えたガングは抗議に向かいます呼び鈴を鳴らしても出て来ない為、家へと入ったガングが見たものは部屋の中に散らばる血に汚れ解体された動物の死骸や動物の骨、逆さに掲げられた十字架、という異様な光景でした。 呆然と立ちすくむガングの前にこの家に住む男が現われますが何も語らずこちらを睨むだけです。 恐怖を感じたガングは逃げるように家を後にします
その後も騒音は止まず警察を伴って再び隣家へ訪れますが、部屋は綺麗に整理されていました。 ガングの抗議も適当にあしらわれ騒音の注意をして警察は去って行きます数日経った夜、眠りについた次女の前に、突如父が現れます。その身体を眺めて「大人になったな」 と呟く父親のガング。その不気味な姿に次女は怯えます。
翌朝、食卓に現れた父は昨夜の事が無かったように、次女の前でもいつもと変わらぬ様子でした。 ところが今度は母のミョンジュが家族に口もきかず、ヒステリックに振る舞い、料理が塩辛いと指摘するウジョンを怒鳴りつけ、その料理を手で掴んで食べ始めるのでした。 いつもと違う母の言動に家族は動揺します。
その夜ガングが帰宅すると、妻はいつもと変わらぬ様子でTVを見て笑っていました。夫に今朝の振る舞いを指摘されても、彼女には何のことか判らない様子です。その頃、長女の部屋に次女がやってきて昨夜の父の行動を相談していました。 その内容に耳を疑う長女でしたが、それを聞きつけたようにガングが部屋に現れました。 そして二人を襲い始めます。
静止するように父の頭を殴った瞬間父は去って行きますが、別の場所から再び父が現われ、今度は「どうしたんだ?」と姉妹を気遣います。 そこへ母親が現われ3人を襲い始めます。 娘をかばう父を散々傷つけた母親は自分の部屋へと入って行きますが、階下から物音に気付いた母親が心配そうに上がって来るのでした、、。この異常な状況を体験した家族は一連の出来事が悪魔の仕業だと確信し、神父のジュンスに助けを求めるのですが、、、というお話です。
前情報を入れず、ほぼジャケ借りをした韓国製のホラー映画でしたが、本編を観てみたらまさかの「エクソシスト」モノでございました。 あちらではキリスト教徒の方が多いという事で、こういった悪魔祓いという設定もさほど違和感はないのかもしれません。オープニングは正にその悪魔祓いが行われている儀式の場面から始まるという掴みにはばっちりなシーンからの幕明け。 ほぼほぼ73年の映画「エクソシスト」を模倣したような悪魔と神父の死闘でありますが、そのディテールに凝ったメイク等は他の作品に比べても引けを取らないクオリティでなかなかのキモ怖い仕上がりで、照明等も現代的に凝ったもので見応えがあります。
その悪魔祓いに失敗し、少女を死なせてしまった事から神父という仕事に疑問を感じるようになったジュンスの再生のドラマと、彼に結果的に邪魔された悪魔が、ジュンスに怨みを持ち、彼への借りを返す為にその兄であるガング家族を利用して、親族もろとも追い込みをかけようと考えた、ある意味、弟と悪魔のいざこざに巻き込まれてしまったガング家族のドラマが交錯して描かれるのですが、この設定がちょっと回りくどく感じるところがあります。
それはシンプルにガング家族が体験する恐怖、悪魔が家族の姿に擬態してお互いを疑心暗鬼にさせるという場面等が十分に面白くて、弟が神父であったり、それについて悩んでいたりという、メインであるべき部分のストーリーが余計なサブストーリーに思えてしまうのが頂けません。 それがある事で面白くなっているか、奥深い人間ドラマを加味しようとした分、お話自体が散漫になってしまったように思えました。
普通にガング家族に焦点を絞った方がホラー映画として面白くなったかも知れません他にも凝った照明で撮影されている為か、部屋が赤や青に綺麗なライトアップがされ闇である悪魔の恐ろしさが半減した美しさで撮られていたりするのも残念でした、何故ジュンスに悪魔が執着するのか、隣人の存在意味や、長女に憑りついていると言った謎、言ったのは擬態した悪魔だったのか、妹が消えたのに気付かない家族の謎、色々と疑問と謎が残る作品ではありますが、ガング家族が追い込まれていく部分はなかなか楽しめます。
その中でも擬態された母親が一心不乱に卵焼きを食べるシーンは見物で、ある種本作のクライマックスでございます。 韓国映画特有の胸糞も味わえるホラー映画で、ビックリさせ系ホラーが苦手な方でも観やすい作品になっていますので、興味のある方は一度ご覧になってみてみてはいかがでしょうか、です。
では、また次回ですよ~! ![]()















