ウディ・アレンが久しぶりにダイアン・キートンと組みマンハッタンで繰り広げるミステリー・コメディ。

 

 

 

 

 

   - MANHATTAN MURDER MYSTERY -  監督 ウディ・アレン  

 

 出演 ウディ・アレン 、ダイアン・キートン、

                                              アンジェリカ・ヒューストン、アラン・アルダ

 

こちらは1993年の アメリカ映画 アメリカ です。(107分)

 

 

 


  編集者のラリーと妻のキャロルは倦怠期を迎えていました。 息子のニックが大学生になって家を出てからというもの、二人だけで過ごす時間が増えていましたが、お互いの趣味がなかなか合わないでいました。 ある晩、同じマンションに住むハウス夫妻の家に招かれますが、翌日、ハウス夫人が心臓発作で死んだと聞かされます。 詮索好きなキャロルはハウス氏の態度に疑問を抱き夫のハウス氏が妻を殺したと疑うようになります。 

 

 

 

 

何とか証拠を見つけようと、劇作家で友人のテッドの協力を得て、探偵ごっこを開始する事に。 初めは相手にしていなかったラリーも一緒になって、隣の「殺人犯」を追い詰めるための「捜査」はどんどんエスカレートしていきます。 ラリーはキャロルとテッドの意気投合ぶりが、嫉妬心から気になって仕方がありません。そこにマーシャというラリーが担当する作家が「捜査」に加わって、彼らの微妙な精神的三角関係や四角関係がからみながら、ハウス氏の完全犯罪を暴く推理をたてはじめるのですが、、、というお話。​​​​​

 

 

 

 

ウディ・アレンが久しぶりにダイアン・キートンと組んで倦怠期を迎えた夫婦を演じる本作、映画のオープニングから「ニューヨークが大好き~♪」と歌うオールディーズナンバーから始まるアイラブ・ニューヨークが舞台のウディ・アレン映画。 主人公の夫婦はいつもながらのウディとダイアン・キートンで、細かい小言をブツブツと呟く夫と社交的な妻。 

 

 

 

 

倦怠期気味の二人の前に訪れたお向かいさんの妻の突然の死に疑問を持った妻のキャロルが刺激を求めるように妄想を膨らまし、遂には探偵ばりに推理と捜査を始めて暴走します。 夫のラリーはそんな妻に呆れて止めますが、妻の妄想はどんどん膨らんで終いには不法侵入までする始末。 その上、彼女に気がある劇作家も巻き込んで、殺人事件と夫婦のジェラシーが入り組んだ展開へと発展していくのでありました。 

 

 

 

 

最初に殺人を疑う動機に弱さを感じますが、刺激に魅了されていくダイアン・キートンがとっても魅力的。 そんな妻に巻き込まれる神経質でひ弱な夫のラリーはただただまんまのウディ・アレンではありますが、二人の絶妙なコンビ感にニヤニヤさせられます。

 

 

 

 

サスペンスや推理はちょっと弱いものの、この二人のちぐはぐな掛け合いと暴走、そんな中でみせる倦怠気味の夫婦のあり方やポジティブな思考のコメディ感にどこか癒されてしまいます。 まるで「アニー・ホール」のその後を感じさせる本作、ダイアン・キートンの独特のお洒落さも目を惹きます。

 

 

 


一応のミステリーやラストの鏡を使った見せる演出等もスパイス的に楽しめて、年齢を重ねた男女が再び愛について模索と発見をするラブストーリーとしても楽しめて、理屈っぽいウディ作品が苦手な方でも観やすい作品になっていると思いますので、機会があればご覧になってみて下さいませ、です。

 

では、また次回ですよ~! パー