25年前に書いた小説がベストセラーになり、現在はTV番組に出演しながら大学教授をしている有名人サンディ。 しかし彼は万引き常習者だった。 ベストセラー作家につきまとうストーカー男を描いたイギリス製サイコスリラー、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

                 -  A PATCH OF FOG  - 監督 マイケル・レノックス

 

 出演 コンリース・ヒル、スティーヴン・グレアム、ララ・パルヴァー 他

 

こちらは2015年制作の イギリス映画 イギリス です。(93分)

 

 

  50歳を過ぎた主人公サンディは、唯一出版した著書「一面の霧」 が25年経った今でも売れ続けているベストセラー作家兼大学講師です。 討論番組にも出演しセレブな暮らしをしていました。 しかし、その傍ら刺激のある万引き行為をやめられない常習犯でしたそんなある日、サンディが恐れていた事が起きてしまいます。

 

 

 

 

店の警備員主任のロバートに見つかり捕まってしまいます。 TV出演もする有名人であるため警告だけで許して欲しいと懇願し警察への通報は免れます。 お礼としてお金を渡そうとしますが、ロバートは拒否しバーに誘われます。 そこでロバートは現場を録画したDVDの存在を明かし、それを自分が管理するという口実で再び会う約束をさせられてしまいます。ある日サンディの職場である大学に突然姿をあらわしたロバートは、今回の件を通報しない代わりに「友達」になるよう要求してきます。 サンディはDVDの存在を恐れ、嫌々その条件をのむ事になってしまいます。 度々普通の友人のように誘ってくるロバートの態度に嫌気が差したサンディは警察へ行こうとしますが、ロバートは彼の万引き行為が以前から行われていた事を知っていて、防犯カメラで映像も押さえている事を告げます

 

 

 

 

いよいよ逆らえないと思ったサンディは意を決し、ロバートの留守を狙って自宅へ侵入してDVDを破棄します。 安堵していたサンディにロバートは電話で、自宅にカメラを仕掛けてあった事と、その時の映像を彼に送ってきたのでした。 慌ててロバートに連絡をとるサンディ、留守電、待ち伏せ、手紙とあらゆる手を使い彼に会う事が出来たサンディは、必死に赦しを乞います。 悲しむロバートは嘆き走る電車に身を委ね死のうとしますが、間一髪の所をサンディが救い、友情を感じたロバートは彼を許します。 窮地を脱し、再び元のと不気味な生活に戻ったサンディとロバートでしたが、この関係に終止符を打つ手立てをサンディは考えていました。 それは、、。

 

 

 

 

といったお話で、互いにマウントの取り合い合戦がつづき、二転三転と話が進みます映画の中心人物が二人のぽっちゃりオジサンという所もある意味本作の面白い所です本人に原因がある事に気付かず子供の頃から友人が一人も出来ないというこじらせオジサンのロバート。 決してゲイではなく、命目当てでも、お金目当てでも、嫉妬目当てでもない、ただ 「親友」 と言える相棒が欲しい!という人物なので余計厄介です。

 

 

 

 

サンディが大学を仮病で休むと本気で心配したり、会えなくなったサンディが出てるテレビを観て咽び泣いたり、同じような万引き犯にサンディの姿をダブらせこんな奴サンディの代わりにならない!とキレたりして、もうただのBL作品かと思う程の病みようです。対するサンディもある闇を抱えた自己中で保身ばかりを気にする嫌な奴。 まぁそもそも万引きする方が悪いんですけどね。 その保身の為にどんどん深みにはまるという、悪い事をしたら素直に謝るのが一番という教訓のお話でもあり、タイトル同様「一面の霧」の中に迷い込んでしまったような不安を感じさせる物語です。

 

 

 

 

デニーロの 「ザ・ファン」 やイーストウッドの 「恐怖のメロディ」 とストーカーされる作品は他のも多々ありますが、それとはまた違った種類の不気味さがある作品です。映画のクライマックスでロバートの秘密が暴かれる事になりますが、実はサンディだけが本当の理解者だったのでは?という悲しい余韻が残されます。が、当然の事ながらこのような関係性の上に友情は成立しないのですが、利害関係のない友人って貴方は何人いますか?それは本当の親友ですか?とも問われているような気にさせられます「え~っ!」という驚愕?のエンディングになっていますので、気になった方はこの機会にでもご覧になってみて下さい、です。 足元にはご注意を、という事で

 

では、また次回ですよ~! パー