ある日、6人の男女の下に脱出ゲームの招待状が届いた。6人は賞金の1万ドルに釣られてゲームに参加することにしたが、ゲームの舞台となるビルにはデス・トラップが仕掛けられていた。 招待状の送り主は6人の命を狙っていたのである。恐怖に震える6人だったが、生き残りを賭けて一致団結することになる、、。

 

 

 

 

 

 

          ー ESCAPE ROOM ー  監督 アダム・ロビテル

 

出演 テイラー・ラッセル、 ローガン・ミラー、デボラ・アン・ウォール、

                            タイラー・ラビーン 

 

こちらは2019年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(100分)

 

 

日本でもイベントが開催されている 「リアル脱出ゲーム」 をテーマにしたシチュエーション映画で、こちらのゲームでは失敗すると死が待つというサバイバルスリラー作品です

 

 

 

 

  優秀な知性を持ちながら、内気な性格の理系女子大生ゾーイの元に大学教授から謎の立方体が送られます。 その謎を解くと、立方体から1万ドルの賞金がかかったエスケープ・ルームへの招待状が現われました。 ゾーイは自分の殻を破るためにゲームに参加する事を決めます。会場は巨大なビルの中にありました。 他の参加者達も待合室に集まっていました。証券投資家として大成功しているジェイソン、スーパーで倉庫係のアルバイトをしているベン、トラック運転手のマイケル、従軍経験者のアマンダ、ゲームマニアのダニーという互いに面識の全くない6人のメンバーでした。 ただのイベントだと思い進行役を気楽に待っていた彼女達でしたが、一向に進行役が現われません。 部屋の外でタバコを吸おうとしたベンが部屋のドアノブに手を伸ばすと、そのまま外れてしまいます。密室状態になった部屋。 それがゲームの始まりでした。 部屋の温度はどんどん上昇していきます。 6人は部屋に隠された様々なヒントを探して、部屋からの脱出を試みるのですが、、、 というお話です。

 

 

 

 

低予算映画といえば、ゾンビかワンシチュエーションが定番ですが、この作品はなかなかセットの造りが凝っていて驚きます。 ひとつの部屋を脱出するとまた別の部屋に繋がって、それぞれテーマと趣向が異なっていて視覚的にも楽しませてくれます。灼熱と炎の地獄部屋や、極寒の氷と水の地獄部屋、逆さまに作られたビリヤードバーの落下地獄部屋、過去に向き合わされるトラウマ毒ガス地獄部屋、モノクロサイケなポイズン地獄部屋と多種多様な部屋がお目見えして、凡長になりがちなお話をその都度部屋がリセットされる事で、飽きる事なく観る事が出来ます。

 

 

 

 

ただ、いくつかの部屋の脱出方法のヒントの見つけ方や、手法にはさほど新鮮味はありません。 そしてこの手の作品でいつも思う事が、観ているこちらが謎解きに参加できないという所が、毎回残念に思ってしまうのですよね。 そして6人に実は共通点があったというアガサ・クリスティ的な面白くなりそうな設定も、さほど物語には関係なかったりして勿体なく感じてしまいました。 そう、あくまで文句ではなく勿体ないと思っただけです。そして意外にも本作では定番とされるグロ描写や、他人を陥れて生き残ろうとするゲスキャラ登場がほとんど無く、純粋にゲーム内の部屋を捜索し、パズルを解き、暗号を入手し次の部屋に進む、と言う「脱出ゲーム」そのものに話の目的が集約している事もスッキリとしていて観やすくなっている点に好感が持てました。ゲーム終了後の件に、「あちゃ~」という想定内のバタバタがあって残念な終りを迎えると思いきや、、、「からの~!」 なオマケがあって、ちゃんとワクワクなエンディングで締めくくってくれて安心いたしました。 グッ

 

 

 

 

それにしてもこの内容で賞金1万ドルって安すぎない?と思ってしまった私ですが、これをご覧になった方なら、皆そう思うはずな過酷さです。 札束なんだかんだ言いながらも、サスペンススリラーとしての見所や、密室の攻略方法等々ちゃんとハラハラドキドキのエンターテインメントとして楽しめて、知的心もくすぐってくれる作品となっていて、空いた時間に観るにはもってこいの映画ではないでしょうか?DVDの特典映像にはカットされた場面、同じシチュエーションでのサッカーチームによる前日譚や、賞金の小切手の1万ドル等も収められているのでチェックして下さいね。本国ではスマッシュヒットを記録した事から、既に続編が決定しているようですので、機会があれば一度ご覧になってみて下さいです。 では、また次回ですよ~! パー