モンタナの牧場で暮らす10歳の少年スピヴェットは、身も心もカウボーイの父と昆虫博士の母、アイドルを夢見る姉に囲まれて暮らしていた。スピヴェットは生まれながらの天才的頭脳の持ち主だが、彼の言動は家族からは今ひとつ理解されずにいた。 さらに、双子の弟の突然の死で、家族の心にぽっかりと穴が空いていた。そんな中、スピヴェットの元にアメリカを代表する研究機関であるスミソニアン学術協会から、最も優れた発明に贈られるベアード賞受賞の知らせが届く。初めて人に認められることの嬉しさを知ったスピヴェットは、一人でワシントンDCで開かれる授賞式に出席するべく、家出を決意する。数々の危険や様々な人々と出会いながら大陸を横断する。受賞スピーチで、彼は重大な真実を明かそうとする

 

 

 

 

 

 

こちらは2013年制作の フランスフランス カナダカナダ の合作映画です(105分)

 

「アメリ」の監督ジャンピエールジュネの作品でございます。

 

 



フランス人の彼が、何故アメリカの片田舎から大陸横断の旅の物語を撮ったんでしょ

 

うね? とはいえ今作でも揺ぎない監督の趣味が存分に発揮されています。分かりや

 

すく言えば「アメリ」的なルックスによく似ている箇所が幾つも登場して、心地の良

 

い、優しい世界の中でスピヴェットの物語が語られていきます。

 

 



 

良い意味でリアリティは、ほぼ無い寓話的な語り口で、何故スピヴェットが天才的な

 

頭脳を持っているのか?なんて論理的な説明は一切ありません。

表面的な所ですが、ジュネ好き、雑貨好きにはたまらない あの世界観。 全てが (散

 

らかっている物まで) 美しく可愛らしいくてインテリア好きはワクワクさせられます

 

 

 

 

壁に貼られたメモや、日記のスクラップ感、画面の中に急にインサートしてくる

 

イラストや、具現化した世界 「アメリ」にもみられるオレンジがかったカメラなん

 

て、私の好きな ノーマンロックウェルの絵のような世界です。 カラーパレット

しかし大人の世界に彼が入った途端にカメラは現実的な色味に変わります。 それは

 

彼の主観の世界から他者の人間が関わった事によって、彼の心の変化を表しているの

 

かも知れません。

 

 


 

 

そしてラスト、彼の大発明がある物に利用されたカットでエンディングを迎えるので

 

すがやはりここに最後は集約されるのです。

それまでも孤独を感じていた彼が、旅の途中で色々な人と関わり、助けられ、家族と

 

の絆を確認して そして次の世代へと、、、。

 

 



発明や進歩よりも大事な物って何なのでしょうね?と、問いかけられる気がします。

そんな崇高な語り口ではなく これはファンタジーですよ~と宣言した上で、監督の

 

ジュネは 人の柔らかい所を、オモチャの剣で突いてくるのです。 ナイフ

機会があれば一度ご覧になってみて下さい。では、また次回ですよ~! パー