砂漠に打ち捨てられた古タイヤのロバートにある日突然、命が宿る。やがてロバートは念じるだけで物を破壊できるテレパシー能力をもっていることに気がつき、最初は小動物やゴミを破壊していたが、次第に人間に興味を持ちはじめ、、。

 

 

 

 

 

  -  「RUBBER」 ー  監督・脚本 カンタン・デュピュー 

 

出演 スティーヴン・スピネラ ロキサーヌ・メスキダ ジャック・プロトニック他

 

こちらは2010年制作の フランス映画 フランス です。(82分)

 

 

  一応、カンヌ国際映画祭の批評家週間で上映されたシュールなホラー作品の本作

 

砂漠に車が到着、何故か車のトランクから保安官が登場して観客に語り始めます。

 

「E.T」の宇宙人は何故茶色なのか?様々な映画において理由など存在しない、全ては

 

「No Reason」なのだ という説明があって始まる物語。

 

砂漠で双眼鏡を覗く観客が見つめる先に転がっていたタイヤが起き上がります。

 

 

 

 

ペットボトルを踏みつけ、サソリを踏みつぶし、ビール瓶を、、、しかし潰れず、念

 

力を発揮して爆破させます。 カラス、ウサギも同様に爆破させて殺していくタイヤ。

 

転がった先のモーテルで遂に人間を殺し、シャワーを浴びてテレビを鑑賞します。

 

少年が死体を発見した事で警察が駆けつけ事件が発覚。 まさかの殺人タイヤと警察の

 

攻防戦となるのでした、、。 というお話です。

 

 

 

 

基本B級映画ながら、人や生き物が殺される場面は「スキャナーズ」顔負けのエグイ描

 

写が見られますが、それ以外はなんともゆったりとした世界観がつづきます。

 

この作品自体が映画をメタフィクションとして描いていますが、それを越えたシュー

 

ルさと不条理さが勝さり、なんとも言い難い作品に仕上がっております。

 

 

 

 

無機質なタイヤが時にチャーミングに見えたり恐ろしく見えたりするのがまた良いで

 

す。ヴィジュアルの出来の面白さと残虐さに対して、ストーリーのゆらゆら感のアン

 

バランス加減が、ある種この作品の最大の魅力かも知れません。 

 

普通の映画ではもう満足出来ないという方にはチャレンジをお薦めしたい作品です。

 

機会があれば一度ご覧になってみて下さい。 ではまた次回ですよ~! パー