アメリカのとある町で、一人の主婦が自宅で血まみれの変死体となって発見された。 だが現場検証に来た警部はそれが血ではなくトマトジュースまみれだったことに気付く。やがてアメリカ各地でトマトによる襲撃事件が続発し、政府管理の農場にあったトマトまでもが人々に牙を向くようになったため、米政府も本腰を入れて対策に乗り出す、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは1978年制作の アメリカ映画 アメリカ です。 (87分)

 

もうソフト化されて数十年、ビデオからDVDになって、遂にレンタルしてしまいま

 

した。血も凍るカルトホラー映画「アタック・オブ・ザ・キラートマト」です。

 

 

 

 

  素敵なテーマソングに乗って、トマトが潰れるシルエットから始まる本作。 絶妙

 

にずれたセンスにときめくオープニングでございます。

 

唐突にヒッチコックの作品 「鳥」 の簡単な説明が入ります。 あれが有りならこれも

 

有りでしょ?ともとれる前置きを挟んで物語がはじまります。ある家のキッチンで洗

 

い物をする女性。 シンクから声が聞こえて流しを見ると、そこに赤いトマトがありま

 

した。 と、次の瞬間、そのトマトが女性に襲い掛かります。この事件を最初に、次々

 

とトマトは凶暴化、なかには巨大化するトマトも現われ、人々は殺人トマトに襲われ

 

る事になります。   リンゴハッ

 

 

 

 

軍と科学者が集まって会議を開きますが打開策が見つかりません。 そこでこの会議に

 

も参加していた捜査官のディクスンに詳しい調査が依頼されます。  彼には助っ人エー

 

ジェントの サム(変装の達人) グレタ(元オリンピックの水泳選手) グレッグ(潜

 

水の達人) フィンレター(パラシュート部隊)の4人がつけられ、ディクスンは捜査

 

を開始する事になるのでありました、、。 というお話です。 ランニング

 

 

 

まぁ、以前からこの映画の評判は聞いていましたから、かなり心の準備をして鑑賞し

 

たのですが、「あれ?そんな思ってた程酷くない」 というのがまず感じた事です

 

って、どんだけの作品を思い描いていたのかという話ですが、、。実はかなり昔に

 

「裸の銃を持つ男」や「ホット・ショット」等の作品を観て、この手の映画に懲りて

 

しまった暗い過去があったのですが、年齢を重ねたせいでしょうか? その頃の大作映

 

画より、こちらのチープな手作り感満載のZ級作品の方が不思議と楽しく観れた私。

 

 

 

 

トマトのモンスターではない、そのまんまのトマトの形をしたものが人間を襲うとい

 

う荒唐無稽な設定。 どう人間を殺すのか観ても分からないいいかげんさですが、低予

 

算ながら頑張っております。 まんま「ジョーズ」を思わせる水中のトマト襲撃、地

 

味なカーチェイスとガンアクション、軍VSトマト集団、それなりに作ったミニチュア

 

と派手な爆破、随所に散りばめられたコンパクトなミュージカルシーンと、手間のか

 

かったコマドリショット、本物と見紛う巨大なトマト、アクシデントをそのまま使用

 

したヘリコプターの事故、かのティム・バートンも真似したトマトの撃退法、お色気

 

と数々のシュールな笑いと、ちゃんと観客を楽しませようと、これでもか!とエンタ

 

ーテインメント要素がぎっしりと詰め込まれています。 (それでも若干、中盤がまっ

 

たりしますが、、) 真顔

 

 

 

 

と、ここまで好意的にご紹介しましたが、それでもそれを凌駕する 「難解さ?」 と 

 

「前衛さ?」 は大いに物議を醸し、映画史に残る 「ゆるさ」 は他の追随を許しませ

 

ん。とはいえ、一流作品の顔をしていながら 「あらら、、」 というものもたまにあり

 

ますが、、。そんな訳で、かなりの好奇心と広い心をお持ちの方は、この機会にでも

 

この衝撃の問題作をご覧になってみてはいかがでしょうか、です。 (意外と楽しいか

 

もですよ)  目

 

では、また次回ですよ~!  パー

 

 

 

 

 

 

 

オープニングを飾る本作のテーマ曲です。 結構耳に残る迷曲です。 音譜