ホラー作家のボブは作品のインスピレーションを求めて恋人シャーリーとドライブしていたが、事故を起こして墓地に迷い込んでしまう。2人はミイラ男と狼男に拉致されて墓石に縛り付けられ、死霊たちの裸踊りを延々と見せられることになり、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは1965年制作の アメリカ映画 アメリカ です。(92分)

 

T〇UTAYAの発掘良品コーナーで、燦然と輝くジャケットを見かけ、思わず手に取っ

 

たのがこちら。噂に聞いていた作品「死霊の盆踊り」がリマスター版で登場しました

 

ティム・バートンの映画でご存知の方もいらっしゃるかも知れない、あの「アメリカ

 

で最低の映画監督」の異名をとる エド・ウッドが原作・脚本を手掛けたカルト映画で

 

す。「想像を絶する悪夢の一夜」とジャケットに大きく書かれている本作。 そのコピ

 

ーに間違いのない内容でありました。

 

 

 

 

  ホラー小説家のボブは、ネタ探しのため恋人のシャーリーと共に、夜の墓地へと

 

向かっていました。 奇妙な雰囲気に怯えたシャーリーは帰宅を促し、車をUターン

 

させようとしたところで事故を起こして横転してしまいます。 気絶していた二人が目

 

を覚ますと墓地の方から音楽が聞こえます。 十字架

 

そこでは、夜の帝王と闇の女王が、死霊の女たちを踊らせる宴を催していました。夜

 

の帝王は闇の女王に今日の踊りが良くなければ、女どもを地獄へ送ると言います。

 

闇の女王の呼びかけと共に墓場から蘇った不幸な死を遂げた女たちは、華やかな衣装

 

を身にまとって登場し、トップレスになりながら踊っていきます。


その様子を物陰から眺めていた二人は、その異様な光景に胸騒ぎを覚えます。 そんな

 

中も宴は続き、踊りに目を奪われていたボブとシャーリーは、背後から忍び寄ってき

 

たミイラ男と狼男に捕まってしまい、夜の帝王の命令で墓石に縛り付けられます。

 

二人が見守る中でも宴は続き、次々と死霊の女たちが踊っていく中、闇の女王はシャ

 

ーリーの命を欲しがりますが、、。 というお話です。

 

 

 

 

一応ジャンルとしては オカルト・エロチック・ホラー映画となっていますが、ホラー

 

要素は舞台が墓場という事と、ミイラ男と狼男が登場する位で恐怖はゼロでございま

 

す。オープニングで登場する夜の帝王が、ガッツリとカンペを読んでいるやっつけ感

 

から始まる本作。 この映画が他の追随を許さない凄い所は、一応 死霊 と称されるト

 

ップレス女性のダンスが映画のほぼ8割を占めている所です。  滝汗

 

予算的な制限の為か、ほぼ墓地のワンセットに代わる代わる女性が登場して 炎を愛し

 

た女、彷徨を愛する女、黄金を愛した女、猫を愛した女、奴隷女、闘牛士を愛した女

 

蛇と煙と炎を愛する女、骸骨と踊る花嫁、ゾンビ女、羽飾りに殉じた女、という設定

 

で、さまざまな創作ダンスが披露されるのであります。 

 

 

 

 

踊りが始まって2人目位で頭の中の警戒を知らせるアラームがMAXで鳴り始めます

 

が、そこを乗り越える強い意志が試されます。 この女性が踊るダンスのクオリティ

 

も様々で、それなりに踊りが出来る女性もいれば、ただ左右にゆらゆらとゆれている

 

ような女性もおります。 多分、ここに登場している女性は、普段客前でストリップ

 

を披露している方々だと思いますが、時折 「私何してるんだろう?」 といった感じの

 

照れた表情を浮かべたりして、演じている方も、観ている方も、完全に 「虚無」 にな

 

る瞬間があります。その上、個々の持ち時間が3~5分程をたっぷりと見せられるの

 

で、体感時間はその倍に感じ、エンドクレジットを心待ちする程です。 

 

ダンスに使われている曲がジャズだったり、昭和世代には懐かしいムード歌謡風と、

 

こちらもバリエーションは豊かですが、何せ終始まったりとしています。

 

但し、アクセントとして登場しているミイラ男と狼男は、萌えポイントになっていま

 

すが、。

 

 

 

 

これと同じものをどこかで見たな~と思ったら 「ガキの使い」の廃旅館で、松本が大

 

広間でパンチパーマのおばちゃんにシュールなダンスを延々と見せられていたのを思

 

い出した私。その視点で見れば笑えますが、流石にこの長丁場は「凄い」の一言です

 

様々な制約でここに辿り着いた隙間産業的なプログラムピクチャーですが、行き過ぎ

 

たオッパイとホラーが合体すると、こうもシュールな作品になるものかという反面教

 

師?な見世物映画になっております。 なかなか素直にこの映画を観ようという気に

 

はならない作品ですが、これを観た!という事に意味がある映画ではあるかも知れま

 

せんのでかなり観る作品チョイスに迷った時に、選択肢の1本に入れてみてはいかが

 

でしょうか?何せ 「想像を絶する悪夢の一夜」 ですから、くれぐれも塾考してご覧下

 

さいませ、です。

 

では、また次回ですよ~!  パー